0

不振のジョコビッチを「テニス世界王者」に変えた驚異の食事メニュー

2016年10月24日 06時00分 (2016年10月25日 15時13分 更新)


鉄人アスリートはどのように作られるのか。医学博士・古川健司氏が、テニス界の最強王者ノバク・ジョコビッチを例に、食事と肉体の関係を解説する。





プロテニスの世界最強王者である、ノバク・ジョコビッチ。



かつてジョコビッチは、有力なプレイヤーではありましたが、スタミナがなく故障離脱の多い、本人が認める通り「第二集団のなかでもがくだけの」存在でした。



たびたび頭の重さを訴え、試合ではスタミナロスも露呈しています。そのためいつもフェデラーやナダルの後塵を拝し、フェデラーにはこうも言われました。



「あいつはマンガみたいなものだよ。あんなに怪我ばっかりして」



ところが、2010年1月の全豪オープンで胃の不調によって敗退してから、1年半後、ジョコビッチはすっかり別人に生まれ変わっていました。



2011年の4大大会で3冠達成、マスターズでは5タイトルを獲得し、自身初の世界1位にランクされたのです。



以後、ジョコビッチが名実共に世界のトップに君臨し、今日に至っているのは周知の通りです。



ジョコビッチを「鉄人」に変えたのは食事でした。



2010年、グルテン(小麦)と乳製品に対してアレルギー反応を起こすことが分かったのが、そのきっかけです。



それからというもの、ジョコビッチは小麦粉を一切摂らないグルテンフリーに切り替えると、さらに余分な糖分と乳製品を計画的に排除するなど、アスリートに必要な栄養学的なアプローチを徹底するようになります。



その結果、ジョコビッチの肉体は以前に比べて引き締まり、驚異の持久力を持つ体に変わったのです。



ジョコビッチが採用した食事は、私がすすめる「ケトン食」と同じものです。「ケトン食」では、炭水化物を極端にカットする代わりに、健常者の約2倍のタンパク質を摂取するようにしています。



具体的には、ごはん、うどん、パン、パスタなど主食となる炭水化物は、一日3食すべてでNG。かわりに、良質なタンパク質と脂質をメインにした食事に切り替えます。



タンパク質を豊富に含んだ食べ物には、魚介類や肉、大豆、卵などがあります。タンパク質が豊富でも、炭水化物も豊富に含まれている食べ物は、基本的にNGです。



青魚など魚介類の刺身は積極的に摂取する必要があります。



肉は、飽和脂肪酸の少ない鶏肉(皮はNG)や牛・豚のヒレ、モモ肉を選び、脂身の部分をできるだけカットして食べます。



鶏肉に関しては、羽を動かす胸肉を推奨しています。なかでも、何万キロも休みなく飛び続ける渡り鳥の胸肉には、イミダゾールジペプチドという抗疲労成分が豊富に含まれており、これが驚異のスタミナの源泉になっています。



ーー古川氏の近著『ケトン食ががんを消す』(光文社新書)より



●古川 健司(ふるかわけんじ)



医学博士。1967年山口県生まれ。92年慶應義塾大学理工学部電気工学科卒。その後、山梨医科大学医学部医学科に入学。99年、消化器外科医を志望し、東京女子医科大学消化器外科に入局。大学では、膵臓班に所属し、当時、膵臓がん手術件数日本一を誇っていた。2006年、(公財)東京都保健医療公社荏原病院外科を経て、多摩南部地域病院外科に勤務。NST(栄養サポートチーム)に従事し、本格的にがんの栄養療法を開始。がん免疫栄養療法の臨床実績を上げて、14年、それまでの栄養療法のケトジェニック化に成功。15年1月より、ステージ4のがん患者を対象に、世界初の臨床研究を開始。現在、がん免疫栄養ケトン食療法の普及に努めている。

注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品