アリーナツアー、幕張メッセ公演の模様をお届け!
| 福山☆冬の大感謝祭 其の九 エッ!またするの?後ろから前から、そして横からも♥ 福山祭りだ ワッショイ!ワッショイ! | 2008.12.27(SAT) at 横浜アリーナ |
年末恒例、9回目の福山☆冬の大感謝祭ライヴ。ちょっとヒワイにもとれる今回のコンサート・タイトルの意味が、ホールに足を踏み入れた瞬間にわかった。客席がステージを360度、取り囲んでいるのだ。これなら福山雅治とバンド全体を後ろから前から、そして横からも丸見え!
ショーは「Calling」からスタートし、曲が進むたびに満面の笑顔を360度のファンに満遍なく振りまく。遠い存在の人のようで、どこか身近な兄ちゃん的な感覚で接してくれるところ。そこに私たちはみるみる魅了されていく。
途中、2008年の活動を報告すべく映像コーナーが設けられた。主演映画『容疑者Xの献身』のオフショット、自らカメラマンとして渡った北京オリンピックの風景、柴咲コウとのKOH+、出演CMの一挙披露などなど……。この1年を振り返ると、至るところで福山雅治に触れていた気がする。2008年は彼の30代最後の年。「変動する世の中、良い方向に向かうことを願っています。だから表現者として楽しんでもらえるよう成長していきたい。その為には人間的に大きくならないと」そう言って「群青~ultramarine~」を切々と歌った。人間の器の大きさも彼の魅力の一つ。
後半は、ギタリスト福山雅治として幕を開けた。映画『容疑者Xの献身』や、ドラマ『ガリレオ』のテーマなど、頻繁にギターを持ち替え、妖しく重厚なギター・アンサンブルが織りなすドラマチックな世界をまざまざと見せつける。そして一息。「うしろのお客さんが騒がしいんですけど……」。ブラックの衣装をまとって非常にクールないでたちなのだが、その後ろ姿は!? なんと付けヅラならぬ“付け尻”! 遠目から見ると、パンツが破れてお尻が見えているような感じ。そんな腰を揺らす「Peach!!」での爆笑ハイ・テンションを保ったまま、最新シングル「想 -new love new world-」を含む、ヒット・シングルのオンパレードへ。実は、今回の360度ステージでの見せ方は、彼にとって挑戦だったという。それに見事に1万5千人が、強大なボルテージで応えてみせた。
普通、ライヴには最高潮というものがあるものだが、この“祭り”は最初から最後まで、全てがハイライトだった。アンコールでさえも、観客全員がピンクのサイリウムを手にし、自ら照明となって桃色にステージを照らすという一山が。「これ、いいね~! 最高です。なんか、祭りのあとのラブホテルって感じ(笑)?」と冗談を交えながら感激する福山。そのお返しにと、KOH+の「最愛」を宇宙初披露。アリーナ全体が満点の星空と化し、至上の愛をしっとりと歌い上げる。彼は極上のエンターテイナーだ。2009年は大規模な全国ツアーを敢行することを発表したが、俳優、シンガーソングライター、ギタリスト、音楽プロデューサー、写真家……あらゆる肩書き以前に、いち表現者として音楽を、感動を、そして心を届けてくれるだろう。その日へ余韻を残すべく、「桜坂」の弾き語りで、この日のライヴをそっと締めくくった。
取材・文/恒川めぐみ