エキサイト | ミュージック トップ | サイトマップ
【PR】

ライヴレポート

AUGUSTA CAMP 2009

AUGUSTA CAMP 2009 ~Extra~ 2009.08.29(SAT) at 鳥取 ハワイ夢広場

撮影/矢部志保

静かな山陰のこの街に大輪の花を咲かす!

 毎年夏の恒例イベント「オーガスタ・キャンプ」。今年は「オーガスタ・キャンプ2009~EXTRA~」と題して、全国4ヶ所での開催が発表された。それぞれ出演者の組み合わせが異なることもあって、多彩なキャラクターを擁するオーガスタ・ファミリーが各地でどんな化学反応を見せるのか期待が高まる中、まずは一発目の公演が8月29日(土)、鳥取県湯梨浜町のハワイ夢広場で行われた。

 最初に登場したのは、鳥取・境港出身のドラマー・あらきゆうこのソロ・ユニットmi-gu。地元への凱旋ということで、登場するやいなや大きな歓声があがる。披露されたのは5月に発表された最新作『pulling from above』を中心にした全5曲。コーネリアスなどのサポートを務めている彼女らしく、エッジの効いたポストロックで穏やかな湖畔の風景を一変させる。ファンシーかつスペイシー、そして遊び心に満ちたサウンドは、聴き手を別世界へいざなっていた。

 続いて舞台にあがったのは、10月にメジャーデビューが決まった新鋭・さかいゆう。おそらく誰一人として彼の音楽を知らない中、ステージに現れた彼はいきなりピアノの弾き語りを開始。その清冽な鍵盤さばき、そしてなにより乾きと湿り気を併せ持ったシルキーヴォイスで一瞬にして観客の注目をわしづかみにする。秦 基博の登場時もそうだったが、新しいファミリーのお披露目の場となることもある本イベント。さかいもまた、しっかりとその才能を印象付けたのではないだろうか。

 その秦は、早くも風格の感じられる存在感。昨年、福耳名義で発表したサマーチューン「夏はこれからだ!」を皮切りに、「青い蝶」「鱗(うろこ)」「シンクロ」「キミ、メグル、ボク」といった代表曲を惜しげもなく披露。演奏に安定感が漂い、声には有無を言わせぬ説得力が備わってきている。最後は「夏はまだまだ終わらせないという気持ちを込めて」(秦)今年のABC夏の高校野球統一テーマ「Halation」とカップリング曲の「サークルズ」。流れるような歌心の連打は、陽が暮れていくのも忘れさせる濃密な時間を作り出していた。

 そして今宵の大将・山崎まさよし。ツアー「Walkin’ in my shoes」の勢いをかったパフォーマンスは、圧巻としか言いようのないハイクオリティの内容だった。アルバム『IN MY HOUSE』からの楽曲「追憶」「ロンサムライダー」には超絶テクニックを誇る盲目のギタリスト・田口ヒロアキが参加。また忌野清志郎氏に捧ぐ「スローバラード」カヴァーでは秦を呼び込み共演。もはやおなじみとなった江川ゲンタ(Dr)、中村キタロー(B)とのアンサンブルは鉄壁で、時にダビーに、時にサザンロックに、時にブルージーに変幻自在のグルーヴを打ち出していく。ラストは名曲「One more time, One more chance」。しっとりとした歌声が夏の終わりに見事にマッチしていた。

 最後に登場した元ちとせは、三線の弾き語りで島唄を聴かせた後、ファミリーの面々(EG/山崎・Per/あらき・AG/秦・Key/さかい)をバックに「ワダツミの木」を奔放に唄いあげる。そのまま江川、中村のリズム隊が加わり今日のオールスターで山崎の「花も嵐も」へ突入。ステージ上の楽しげな様子と、曲の合間にRCサクセンションの「雨上がりの夜空に」を挟みこむ粋なアレンジが気分をさらにUPさせていく。オーラスも同じく山崎の「晴男」。開放感あふれるレゲエのリズムに合わせ、観客全員が右に左に体を揺らすハッピーエンディング。個々で聴かせ、ファミリーでも聴かせるオーガスタ・キャンプは今回も健在。音楽の持つ楽しさ、奥深さ、豊かさをアットホームな雰囲気で包みこみ、普段は静かな山陰のこの街に大輪の花を咲かせてくれたのであった。

取材・文/広島 育



NEW RELEASE

情報が取得できませんでした。