皆さん、こんにちは。Wellpine Motorsportの及川紗利亜です。
今回は全日本ラリー選手権第5戦「ARK ラリー・カムイ」に参戦してきました! 私にとってはMORIZO Challenge Cupで初めての本格的なグラベル(未舗装路)ラリー。TGRラリーチャレンジのグラベルラウンドでグラベルデビューし、その後は北海道地区戦にも参戦。少しずつステップアップを重ね、今回いよいよ本格的なグラベルラリーに挑みました。
今回は、そんなラリー・カムイまでの北海道で過ごした1週間を振り返ります。
羽田空港からラリーモード全開!
北海道へ向かう日は羽田空港から出発……なのですが、飛行機に乗る前に立ち寄ったのは、なんと空港内のレーシングシミュレーター(笑)。「北海道へ行く前に少しウォーミングアップしておこう!」ということで、一足早くラリーモードに入ってきました。
まだ北海道にも着いていないのに、気分はすっかりラリーです。
陸別トレーニングで世界レベルを学ぶ
北海道に到着して最初に向かったのは、陸別町の陸別サーキットで開催されたMORIZO Challenge Cupのグラベルトレーニングです。今回は女性ドライバーのHARU選手と同じコテージで宿泊し、途中から今橋選手も合流しました。
トレーニングでは座学から始まり、安全やペースノートについてもしっかり勉強。走行ではTGR-WRTのインストラクターの皆さんから直接アドバイスをいただき、さらに過去WRCで活躍したミッコ・ヒルボネンさんにも助手席へ乗っていただきながら走行しました。
世界トップレベルの考え方や運転を間近で学べたことは、本当に貴重な経験でした。
満天の星空に感動! ラリーから少し離れて上を見る
夜は、ちょうど同時期に開催されていたスターライトフェスティバルへ。銀河の森天文台では、大きな天体望遠鏡を使って天体観測を体験しました。
スタッフの方が星や天体について詳しく説明してくださり、天体観測ビギナーの私にとっては、初めて知ることばかりで、とっても興味深かったです! 望遠鏡越しに見る星空は本当に美しく、昼間はグラベルで真剣に走り、夜は北海道の満天の星空に癒やされる、とてもぜいたくな時間になりました。
オートスポーツランドスナガワで最終調整
陸別トレーニングを終えた後は、オートスポーツランドスナガワで最終調整をしました。林道をイメージしたコースを何本も走り込み、ペースノートも何度も作成。さらに、グラベル経験が豊富な選手のペースノートと見比べながら、自分との違いも確認しました。
ラリーは受験勉強に少し似ているなと私は思っています。本番では初めて走る道ばかりですが、それまでにどれだけ多くの問題集を解いてきたかで対応力が変わります。だから今回も、とにかくたくさんのグラベルを走って経験を積むことを意識しました。
タイヤの使い方からも成長を実感
今回のグラベルウィークでは、タイヤからも自分の成長を感じることができました。北海道トレーニング1日目の走り始めた頃は、まだグラベルの走りに慣れておらず、タイヤの減り方にもばらつきがありました。
ところが、トレーニング4日目のオートスポーツランドスナガワでの練習を終えたタイヤを見ると、減り方がとてもきれいになっていて、「少しずつ走りが安定してきたんだな」と実感できました。
路面に唯一触れるタイヤには、走りの変化がそのまま表れます。今回使用した「DUNLOP DIREZZA 88R」は、グラベル経験の少ない私でも安心してアクセルを踏んでいける安定感があり、ステアリング操作にも素直に応えてくれました。
ラリーもいいけど食もね! 北海道グルメも満喫
練習中には、差し入れでいただいたシュークリームに感動!
北海道産バターの香りが豊かで、とてもおいしかったです。ごちそう様でした! 夜は山本選手とスープカレーを堪能しました。
さらに別の日には、札幌市民のソウルフード(?)「みよしの」では、みよしのセットにも挑戦しました。カレーに餃子という組み合わせに最初は驚きましたが、食べてみると相性抜群! バテないように、しっかりご飯を食べましたよ。
数少ないオフの日は北海道観光を満喫
オフの日は富良野にあるファーム富田へ。ちょうどラベンダーが見頃で、一面に広がる紫色の景色に癒やされました。
その後は美瑛の青い池へ。まるでモネの「睡蓮」の世界に入り込んだような幻想的な青色で、本当に感動しました。
北海道の美しい自然とおいしい食べ物のおかげで、トレーニング後にしっかりリフレッシュできました!
個人サポーターの皆様と一緒に戦いました!
今回ラリーカーのルーフには、個人サポーターの皆さんのお名前ステッカーを貼らせていただきました。私のリクエストで、デザインはかわいい「歯」の形。
皆さんの応援を背負って走ることができ、とても心強かったです。
サービスパークでうれしい交流も!
今回のラリー・カムイでは、サービスパークに遊びに来てくれた子どもたちへ、スポンサーの栄建設さんにご協力いただいた「公団ちゃんの学習帳」を配布しました。想像以上に人気で、改めて北海道で公団ちゃんが親しまれていることを実感!
ちなみに公団ちゃんとは、スーパー耐久に参戦している旧日本道路公団のパトロールカーをモチーフにしたデザインのマシンの愛称です。こちらのチームも栄建設さんがスポンサードしています。
「どんな車が好き?」と聞いてみると、働く車が大好きな子がたくさんいました。そんな子どもたちにとって、ラリーカーも「かっこいい!」「応援したい!」と思ってもらえる存在になれたらうれしいです。
次戦のラリー北海道でも、たくさんの子どもたちにラリーを知ってもらって、応援してもらいたいなと思っています!
迎えたラリー・カムイ本番! しかし、雨が……
初日は朝から緊張してしまい、朝食会場では何を食べようか選べなくなるほどでした(笑)。しかも雨……(*_*)。
これまでGRヤリスで雨のグラベルを走った経験はほとんどなく、不安もありました。それでも、これまで積み重ねてきた経験を信じ、1つ1つのステージを丁寧に走ることだけを考えてスタートしました。
初めての本格グラベルラリーは、想像していた以上に難しく、学ぶことばかり。それでも最後まで走り切り、結果はMORIZO Challenge Cup4位、女性クラス優勝でした。
そして何よりうれしかったのは、チームメイトの長尾選手・尼子選手組もMCCクラス優勝、JN-3クラス2位を果たし、Wellpine Motorsportとして2台そろってダブルタイトルを獲得できたことです!
サービスではみんなで喜びを分かち合い、「チームみんなで勝ち取った結果なんだ」と改めて感じました。
グラベルを得意とする北海道出身の長尾選手。チームメイトとしてこの2年間さまざまな苦労を見てきたので、優勝の瞬間は自分のことのようにうれしかったです!
今回のラリーでは、グラベルでの経験だけでなく、仲間と一緒に喜びを分かち合えることのうれしさも改めて実感しました。ライバルたちのトラブルもあり、運にも助けられた部分はあったと思います。それでも最後まで走り切れたこと、そして応援してくださる皆さんへ良い報告ができたことは、大きな自信になりました。
次戦もグラベルラウンドのラリー北海道。カムイとは違い、ハイスピードの戦いになっていきます。今回学んだことを生かして、さらにレベルアップした走りをお見せできるよう頑張ります!
筆者紹介――及川紗利亜(おいかわ・さりあ)
歯科医師/レーシングドライバー、2022ミス・ユニバース・ジャパン準グランプリ、Smile Asia ブランドアンバサダー
大学時代に自動車部へ入部し、マツダNB型ロードスターでのサーキット走行やカートレースを経てモータースポーツの道へ。
2024年よりKYOJO CUPに参戦。
2025年はFCR-VITA(KYOJOクラス)、TGRラリーチャレンジ、全日本ラリーに参戦。
2026年は、全日本ラリー・MORIZO Challenge Cup、KYOJO VITAに参戦予定。
■関連サイト

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