プロ20年目、39歳。頼れるベテランが今季初めて1軍に合流した。
角中勝也外野手は7月3日、みずほPayPayドームでのホークス3連戦から1軍昇格。練習前の集合であいさつを求められると「39歳ですが、気持ちは19歳のつもりで頑張ります」と力強く話すと、場は大いに沸いた。
 「自分が打てばというよりもチームが勝つことが一番。勝利にちょっとでも貢献したい。出たところでチームを良い方向に向くようにできればと思う」。練習後にメディアに囲まれた角中はそう抱負を語った。そして「調子がいいと聞いているが」との問いに「昔から、あまり調子がいいと思ってやっていると、結果が出ないタイプ。なので、別に調子はよくはないと思って、必死にやっています」と角中らしい独特の言い回しで回答した。
 2軍でさまざまな新しいトレーニングやアプローチを試しながら、コンディションを整えてきた。これまでの固定観念、成功体験に縛られず、積極的に新しいことにトライをしながら体をつくり上げ、この日を迎えた。「やっぱり39歳なので体がいうことをきかないことも出てくる。疲れが取れづらいのも当たり前。
それに抗うか、それを受け入れてやるのか。自分の中でいろいろと考えていろいろなことを試しながらやってきた。トレーニング方法を変えたり、やったことがないトレーニングをやってみたりした」と振り返る。
 初打席はホークス3連戦2戦目の最終回。代打として登場すると場内はドッと沸いた。152キロストレートを打ち返すと打球は遊撃へのゴロとなって転がる。打った瞬間から全力疾走。足が、わずかに送球より先にベースを踏んだ。間一髪、セーフをもぎとった。39歳の全力プレー。背番号「3」の生き様が集約されたような今季初ヒットだった。
 これで16年連続安打をマークした。
角中は試合後、「自分の中でスピードは衰えていないと思っている。瞬発力は上がっている」と胸を張り、「安打が出たというよりも、とりあえず1打席立って、150キロオーバーの球にも自分の感覚で普通に見ることができた。それが収穫」とクールに手応えを口にした。
 大ベテランの2026年シーズンは内野安打から始動した。これまで首位打者に2度輝いた大打者は39歳という年齢に対して、時には抗いながら、そして受け入れながらチームの勝利のために身を粉にして戦っていく。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)
編集部おすすめ