「語り継ぐことの大切さとその難しさ、その両方に向き合いました」――俳優の本木雅弘が8日、都内ホテルで行われた第52回放送文化基金賞の贈呈式にビデオメッセージを寄せ、奨励賞を受賞したNHK・WOWOWの戦後80年ドラマ『八月の声を運ぶ男』への思いを語った。

贈呈式では、演出の柴田岳志氏が登壇し、1970年代から被爆者の声を集め続けたジャーナリスト・伊藤明彦さんの実体験をもとにドラマが作られたことを紹介。
取材を通して印象深かったこととして、戦後を生きる被爆者たちの中に「被爆差別」があったことを挙げ、「本当につらいことは人は他人には語れない」という事実に触れたという。

さらに、現在も世界で戦争が絶えない状況に触れ、「この番組に接してくださった方が、少しでもその被爆体験を受け止めて、なおかつこれからの社会、世界を考えるきっかけになってくれたら」と願いを込めた。

その後、主演の本木からビデオメッセージが。本木は「過去の出来事を語るだけでなく、今誰がその声をどう受け取るのか、受け止めるのかを問いかける作品だと思っております」と表現。撮影を通して「語り継ぐことの大切さとその難しさ、その両方に向き合いました」と回顧し、今回の受賞について、「作品に込めた思いが届いた証として大変うれしく思っております」と喜びを語った。
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