思わぬところにできた、長蛇の列。8月28日、横浜DeNAベイスターズと中日ドラゴンズの一戦に合わせ、三井住友海上火災保険がブースを出展し、自転車の安全な乗り方を学べるクイズ企画などが実施された。
しかも、クイズに答えるとガチャに挑戦でき、景品までゲットできるというオマケ付き。スタジアムを訪れた野球ファンの多くが立ち寄り、試合前から思わぬ“安全教室”を楽しんでいた。
○野球観戦ついでに交通安全! 「三井住友海上」がブースを出展
そもそも、なぜ三井住友海上が横浜スタジアムで自転車の安全について呼びかけているのか。背景にあるのが、神奈川県における自転車用ヘルメットの着用率の低さだ。
自転車事故による悲惨な被害を減らし、安心・安全を提供することは、損害保険会社である三井住友海上にとって重要な取り組みのひとつ。そこで、神奈川県を代表するコンテンツのひとつである横浜DeNAベイスターズと協業し、自転車用ヘルメットの普及や安全利用を呼びかける活動をスタートさせた。
2025年1月に両者がパートナーシップ契約を締結して以降、横浜スタジアムでのブース出展をはじめ、ワールドトライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会やベイスターズ主催イベントなど、さまざまな場所で啓発活動を展開している。
この日のブースで行われていたのは、“自転車搭乗ルール”に関するクイズだ。
「近くの公園までなら、ヘルメットをかぶらなくてもいい。○か×か」……もちろん、答えは×。
「スマホを見ながら自転車に乗っています。この乗り方は○か×か」……こちらも答えは×だ。
いずれも自転車に乗る人なら知っておきたい基本的なルールだが、改めて問われると「そういえば、どうだったっけ?」となるものもある。
クイズにチャレンジした人には、ガチャを回すためのコインがプレゼントされた。ガチャの景品はA賞から参加賞まで用意されており、A賞はニューエラの「ベイスターズスプリングキャンプオリジナルハット」、B賞は「HEADLAMPモーションセンサー付きヘッドライト」、C賞は「とろとろスライムオーロラ」。さらに参加賞として「コンパクトマスクケース」も用意されていた。
これが功を奏したのか、気づけばブースには長蛇の列が。ただ「交通安全について学びましょう」と呼びかけるだけなら、どうしても堅苦しさが残る。しかし、そこにクイズとガチャ、そして景品を組み合わせることで、参加へのハードルがグッと下がっていたようだ。
「景品が欲しいから参加する」という軽いノリでいい。クイズに答えているうちに、自転車のルールやヘルメットの必要性について自然と考えるきっかけになるからだ。
最後には啓発チラシとステッカーも手渡され、ブースで得た情報を持ち帰れるようになっていた。
もうひとつ、ブースで注目を集めていたのが、ベイスターズ仕様のオリジナル自転車用ヘルメットだ。
この日展示されていたのは、オージーケーカブト製の「SB-03L」。
実際、ヘルメットを目にしたベイスターズファンからは、「まだヘルメット持っていないから、これを買おうかな」「私もヘルメットないから、これほしいな」といった声も聞こえてきた。
ブースには、自転車乗車時のヘルメット着用を呼びかける顔はめパネルも設置されていた。こちらも記念撮影を楽しみながら、自然と「自転車に乗るならヘルメット」というメッセージに触れられる仕掛けだ。
自転車のヘルメット着用や交通ルールが重要なのは言うまでもない。ただ、重要だからといって、正論を伝えるだけで人の行動が変わるとは限らない。だからこそ、まずは興味を持ってもらうこと。今回のブースは、その入口として十分な役割を果たしていた。
野球を見に来た人が、試合前にたまたま立ち寄る。景品を目当てにクイズに答える。その過程で、自転車のルールやヘルメットについて少しだけ考える。
三井住友海上が目指しているのは、事故が起きたあとに保険で支えるだけではなく、そもそも事故を減らし、安心・安全を提供すること。そのために、地域に根付いたベイスターズと一緒になって、自転車の安全利用を呼びかけているのだ。
猿川佑 さるかわゆう この著者の記事一覧はこちら











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