元HKT48でタレントの朝長美桜が、すし職人として板場に立っていることを明かし、驚きの声が広がっている。かつてアイドル卒業後の王道といえば、女優やタレント、歌手として芸能界に残ることだったが、近年はまったく別の世界へ進む例が目立っている。


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8月21日放送のABEMA『ダマってられない女たち season3』では、朝長が東京・恵比寿にあるミシュランガイド掲載の有名すし店を間借りし、今年4月からファンクラブ会員に向けて月に1度、わずか6席の「鮨美桜」を営業する姿に密着した。

半年間、週2回すし職人の養成学校に通い、卒業後も修業を続けているという。気になる価格は、15品のおまかせコースで2万8000円と決して安くはないが、1分足らずで予約が埋まる人気ぶり。ネット上では「そんなに簡単にやろうと思ってできることじゃない」と厳しい声もあったが、2025年に結婚した夫は「成長のプロセスを含めて楽しんでもらうのが美桜のやり方」と温かく見守り、養成学校の費用を支援するなどサポートしている。

近年は彼女に限らず、意外なセカンドキャリアを選択するアイドル出身者が増えている。

元カントリー・ガールズの山木梨沙は、引退後に大手企業のソニーグループに入社。新卒採用担当として働く姿が、企業の公式サイトや就職情報サイトなどでも紹介された。また、元乃木坂46橋本奈々未は引退後、大手レコード会社に入社したと報じられた。裏方への転身となるが、アイドル時代の経験を生かせる仕事の一つといえるだろう。

元日向坂46の高瀬愛奈は2025年5月の卒業後、YouTuber・ヒカルが手掛けるブランド「ReZARD」の運営会社に広報として入社。アイドル時代からヒカルのファンだったといい、SNSのメッセージで「雑用でも秘書でも、どんな形でもヒカルさんと関わって仕事をするというのが、ずっとあきらめられない夢です」と直談判し、会社員として働いている。

起業や店舗経営に進んだアイドル出身者もいる。
AKB48の内田眞由美は在籍中の2014年、新大久保に焼き肉店「焼肉IWA」を開店し、現在もオーナーを務める。同じく元AKB48の島田晴香は卒業後、ロンドン留学や広告代理店勤務を経て、2020年にアイドルのセカンドキャリアを支援する企業「Dct」を設立し、実業家として活躍している。

SKE48平松可奈子は、卒業後にガールズブランド「Honey Cinnamon」のプロデューサーに就任し、爆発的な人気となり出店先のSHIBUYA109の売り上げに貢献したことから「新人賞」を受賞。2018年に同ブランドを離れた後も、自身のアパレルブランドを立ち上げ、2024年には人材関連会社を設立してCCO(最高顧客責任者)に就任した。現在もフリーでタレント業を続けながら、実業家やプロデューサーとしても活動している。

また、元Berryz工房、元カントリー・ガールズの嗣永桃子は、アイドル活動と並行して大学に通い、小学校と幼稚園の教員免許を取得。2017年6月にグループを卒業し、幼児教育の道に進むとして芸能界を引退した。

こうした転身が珍しくなくなった背景には、アイドル卒業後の「成功」の基準が変わったことがある。かつては、アイドル卒業後も女優やタレントとして芸能界に残ることが「華々しい第二章」とみられがちだったが、近年は芸能界に残ることだけが成功とは言えない時代になった。金銭面や華やかさを含め、芸能界が以前ほど絶対的な魅力を持つ世界でなくなったことも影響しているだろう。

芸能界に残ることをゴールとせず、アイドルとしてやりたいことをやり切ったら、一般の仕事にも視野を広げて次の人生に進む。そんな価値観が広がっているように見える。


すし職人、会社員、経営者、教育の道――。卒業後の選択肢が広がったこと自体が、現代のアイドルの取り巻く環境の変化を物語っている。ステージで培った経験を、彼女たちは新たな職場でどう生かしていくのだろうか。

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