田辺誠一は、25年前に主演を務めた映画『ハッシュ!』について、自分を支えてくれる作品群の中で「一番大きな柱になっていますね」とコメント。4Kリマスター版公開を前に、本作への思いを語った。


○田辺誠一にとって映画『ハッシュ!』の位置づけは?

映画『ハッシュ!』『ぐるりのこと。』の4Kリマスター版公開記念となるプレミア先行上映&トークイベントが20日に都内で開催され、田辺誠一、片岡礼子、木村多江リリー・フランキー、橋口亮輔監督が登壇した。

『ハッシュ!』(01)は、ゲイカップルと1人の女性という、他者と関わることを諦めかけていた3人が作る「新しい家族のかたち」を描いた作品。主演の田辺がゲイあることを他人に気づかれないように注意して生きている勝裕、片岡が歯科技工士の朝子を演じた。4Kリマスター版は、7月24日からシネマート新宿、シネスイッチ銀座、渋谷ホワイトシネクイントほか全国で順次公開される。

田辺は、2001年の製作から25年ぶりにスクリーンに帰ってきた本作を改めて観た感想を聞かれると、「よく『優しさ』みたいなものが、いろんなことが、世の中が変わって(『ハッシュ!』に)ついてきたんじゃないかって言われることもあるんですけど……。でも、普通にみんな楽しく幸せになりたいなっていうのは、たぶん世界共通のことで。(それは)このスクリーンの中で生きているから、25年たっても変わらないなと」としみじみと語った。

また、撮影当時のエピソードを聞かれると、田辺は撮影前のエチュード(即興劇)を挙げ、「3人の関係性とか、みんなとの関係性とか、いろんなシチュエーションでやったので。それはすごい印象に残っています」と回顧。「脚本と関係ない感じのシチュエーションだったり、セリフだったり」と説明し、懐かしんでいた。

そして改めて、自身の中の『ハッシュ!』の位置づけを聞かれた田辺は、「本当に大きいです。
やっぱり周りから言われるんですよ、特にこの4Kが決まってから2日に1回ぐらいで若い役者やスタッフに『好きなんですよ』と言われて」とその影響力について明かし、「1本1本がんばって、いつか押されても倒れない、自分を支えてくれる作品群があればいいなと思うんですけど、『ハッシュ!』はその一番大きな柱になっていますね」と思いを語った。

○映画『ハッシュ!』ストーリー

土木研究所で働く勝裕(田辺誠一)はゲイであることを他人に気づかれないよう注意しながら生きている。ペットショップで働く直也(高橋和也)は明るくゲイライフを満喫しているが、どこか虚しさを抱えている。歯科技工士の朝子(片岡礼子)は自己肯定感の低さから愛のないセックスを繰り返し、孤独感を募らせている。

カップルとなった勝裕と直也のもとに、朝子が現れ、「付き合ってくれとか、結婚とかじゃなく、あなたの子どもがほしい」と勝裕に持ちかける――。
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