2026年8月5日、財務省より「個人向け国債」の最新条件(2026年8月募集分)が発表されました。「変動10年」「固定5年」「固定3年」の金利は、それぞれどのように設定されたのでしょうか。
本稿では、個人向け国債の最新金利を紹介するとともに、100万円購入した場合の利子シミュレーションもあわせて解説します。

3つのタイプがある「個人向け国債」

個人向け国債とは、日本国政府が発行する個人投資家向けの債券です。国が責任をもって元本や利子を支払うため、非常に安全性の高い金融商品といえます。

額面1万円から1万円単位で購入でき、発行後1年が経過すれば、途中換金も可能です(その場合、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる)。

個人向け国債には、「変動10年(変動金利型10年満期)」「固定5年(固定金利型5年満期)」「固定3年(固定金利型3年満期)」の3つのタイプがあり、それぞれ金利の仕組みや満期日が異なります。

変動10年は、適用される利率が半年ごとに見直され、市場金利の動きに対応しやすいのが特徴です。固定5年と固定3年は、購入時に決まった利率が満期まで変わらず、安定した利子を受け取れる点がメリットです。

なお、実勢金利が低下した場合でも、いずれのタイプも年率0.05%の最低金利が保証されています。

このように、個人向け国債は元本割れのリスクを抑えられ、少額から購入できるため、投資初心者にも取り組みやすい選択肢のひとつです。
2026年8月募集の金利はそれぞれ何%?

個人向け国債(2026年8月募集分)の募集期間は、2026年8月6日(木)~8月31日(月)。発行日は、2026年9月15日(火)です。

そして、「変動10年」「固定5年」「固定3年」の金利は、以下のように設定されました。


・変動10年(第197回債): 1.87%(税引後1.4901095%)※初回適用利率
・固定5年(第185回債): 2.06%(税引後1.6415110%)
・固定3年(第195回債): 1.71%(税引後1.3626135%)

2026年7月募集分の金利と比べると、変動10年は0.07%、固定5年は0.11%、固定3年は0.15%上昇しています。特に、固定5年は2%台へと突入し、預貯金では得られにくい水準に達しています。

では、個人向け国債を運用したいと思ったとき、この3つのタイプからどう選ぶといいのでしょうか。「最もお得なもの」と考えがちですが、大切なのは「いつ・何のために使うお金か」という目的に合わせることです。

しかし、個人向け国債は、金利や満期によって受け取れる利子の金額が異なります。そこで、どのタイプがいいのか迷ったときは、利子の金額も参考にしながら選びましょう。

ここからは、今回発表された個人向け国債を100万円購入した場合、受け取れる利子はいくらになるのかをシミュレーションしていきます。
個人向け国債を100万円購入した時の利子は

2026年8月募集分の個人向け国債を100万円購入した場合のシミュレーションでは、「変動10年」「固定5年」「固定3年」で受け取れる利子は、それぞれ以下の通りとなりました。

<変動10年>

銘柄: 変動10年 第197回債
金額: 100万円
発行日: 2026年9月15日
償還日: 2036年9月15日

なお、変動10年は半年ごとに金利が変わるため、将来の利子総額を正確に計算することはできません。ここでは、発表金利の1.87%が、この10年間ずっと同じ水準で続くと仮定して、受け取れる利子額のイメージを示しています。

<固定5年>

銘柄: 固定5年 第185回債
金額: 100万円
発行日: 2026年9月15日
償還日: 2031年9月15日

<固定3年>

銘柄: 固定3年 第195回債
金額: 100万円
発行日: 2026年9月15日
償還日: 2029年9月15日

なお、これらのシミュレーション結果は「受取利子」の合計です。実際に受け取る金額は、「元本+受取利子の合計額」になります。


また、この受取利子は、税引前の金額です。個人向け国債は、半年ごとに利子が支払われ、その都度20.315%の税金(所得税+復興特別所得税+住民税)が引かれる点にも注意しましょう。
すべての金利タイプで上昇

2026年8月募集分の個人向け国債の金利は、変動10年が1.87%、固定5年が2.06%、固定3年が1.71%と設定されました。前回募集分に続き、今回もすべての金利タイプで上昇する結果となっています。

個人向け国債は市場金利をもとに利率が決まるため、金利上昇局面では多くの利子を受け取りやすい商品です。安全性を確保しながら投資に挑戦したい方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

武藤貴子 ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント 会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中 この著者の記事一覧はこちら
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