若洲海浜公園の潮見表

本牧海釣り施設の潮見表

飯岡漁港の潮見表

8月31日、千葉県旭市・飯岡漁港の2隻が、そろって同じことを書いた。一方は「流れ早く苦戦しました」、もう一方は「潮が速くなっており難しい釣行でした」。

同じ日、神奈川県三浦市・松輪江奈漁港の船は「終日比較的潮の流れも緩く」と書いている。

同じ8月31日。どちらも中潮だ。潮回りの名前は、この食い違いを何も説明していない。

そこで9月1日の潮位を割り算してみる。東京都江東区・若洲海浜公園は、干潮1時19分の48cmから満潮7時29分の199cmまで。151cmを6時間10分で上げるので、1時間あたりおよそ24cm。横浜市の本牧海釣り施設は141cmを6時間19分で、22cm。

三浦市の松輪港(剣崎松輪江奈漁港)は119cmを6時間20分だから19cm。飯岡漁港は95cmを6時間10分で、15cm。若洲と飯岡で1.6倍の開きがある。和歌山市の加太漁港は120cmを6時間10分、19cmだ。


ここで一つ、混同しやすい点がある。潮見表が示しているのは潮位、つまり水面の上下だ。船の下を横に流れる潮流の速さそのものではない。飯岡の潮位差は若洲の6割ほどしかないのに、飯岡の船長は「流れが速い」と書いた。矛盾ではなく、上下と横は別の量なのだ。

では潮見表は何の役に立つのか。「いつ動き出し、いつ止まるか」の時間割である。速さの絶対値は現場でしか分からないが、時刻は前の晩に分かる。

その時間割で9月1日を見る。若洲と本牧は、1時台の干潮から7時台の満潮まで上げ続ける。東京の日の出は5時13分だから、朝マヅメがまるごと上げ潮の中に入る。

海釣り施設に朝から入る人は、この配置なら順番が決められる。
開場直後は足元より少し沖を探り、満潮の7時半に向けて足元へ寄せていく。上げ潮は岸へ水を運ぶので、魚は時間とともに近づくとされる。そして満潮前後は水位の動きがいったん止まるから、そこは粘らずに仕掛けの点検と食事に充てたい。動き出すのは、そこからだ。

三浦と外房は事情が違う。松輪の満潮は7時9分、飯岡は6時29分。朝一番の便が、ちょうど満潮前後の緩む時間に当たる。オモリを軽くして流す時間を稼ぐか、逆に動き出すまで手数を抑えて温存するか。加太の満潮は8時59分で、朝の下げ始めが遅い。

この計算は自分の釣り場でもできる。潮位差を、その間の時間で割る。電卓で10秒だ。
大事なのは他人の釣り場と比べることではない。朝と午後で、その数字が変わるかどうかである。変わる日は、朝に決めたオモリを昼過ぎに一度見直す理由がある。変わらない日は、一日同じ構えで通せる。それだけでも、前の晩に分かっていると当日の迷いが減る。

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