レビュー
「老後2000万円問題」が話題になったのは2019年、金融庁が報告書に示した「老後資金は2000万円ほど不足する」という試算が発端だった。金額のセンセーショナルさも相まって、国中を巻き込んだ大論争に発展した。
あれから数年、円安やインフレが急速に進み、物価は上がり続けている。老後資金に対する不安は当時よりも切実だ。新NISAも始まり、投資によって金融資産を増やそうという動きは加速している。
本書が紹介する「配当株投資」は、「老後資金を少しでも増やして安心材料にしたい」という人に最適な投資法である。その名の通り「配当金」の獲得を目的とした株式投資で、優良銘柄を長期保有しながら買い増しを重ね、「雪ダルマ式」に配当金を増やしていく。
ある程度の年数と資金が必要になるため「すべての人におすすめ」とはいかないが、「株を保有したまま、毎年一定額の現金が振り込まれる」という点は非常に魅力的だ。その額を「年間120万円」にまで増やし、収入の足しにしようというのが本書のテーマである。
著者の配当太郎氏は、すでに配当株投資に関する本を2冊出版しており、本書はシリーズ第3弾となる。そのため、配当株投資の細かなノウハウは前著に譲り、本書では実践するうえでの悩みに答えるQ&Aを中心に構成している。また、「老後資金」をメインテーマとし、40代・50代から「年間120万円の配当金」を実現するための道筋も示されている。
投資を始めるのに遅すぎることはない。本書を読んで、その一歩を踏み出すきっかけにしてほしい。
本書の要点
・「配当株投資」とは、個別株を長期で保有し、持ち株数を増やしながら配当金を積み上げていく投資法だ。
・配当株投資には「安定的な現金収入がある」「継続的に配当金を得られる」「企業の利益が増えれば配当金も増える」「配当金の再投資によって、さらに配当金が増える」などのメリットがある。
・ポイントは「大型株」を選び、早めに「株のかたまり」を作ること。大型株の特徴は「参入障壁の高い業界のトップ企業」「ストック型のビジネスモデル」などが挙げられる。
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