NHKの2025年度決算は、受信料収入などが減り続けて3年連続の赤字だった。人口減少やテレビ離れで契約世帯がどんどん減っているのだ。

そのツケは地上波・衛星波のテレビ番組制作費に回ってきた。25年度は2997億円、前年度比82億円の大幅減である。


 どんな番組がカットされているのか。削減率では「アニメ・教養」「趣味・実用」などが大きいが、もともと予算枠が小さい。金額で目立つのは「ライフ・教養」の27億円減(-3.6%)と「ドラマ」の33億円減(-9.6%)だ。


「ブラタモリ」「ダーウィンが来た!」「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」「英雄たちの選択」「あさイチ」などが「ライフ・教養」。「ドラマ」は今は「豊臣兄弟!」「風、薫る」「ミッドナイトタクシー」など。


「『ブラタモリ』も尺(放送時間)を45分から30分に短くして、1回のロケ収録で前後編の2週分を作るなど縮小しました。タモリの年齢もあるのでしょうが、やはり予算が使えなくなっているのでしょう。『あさイチ』は以前はリポーターが実際に体験したり実験したりして報告したのですが、近頃は専門家のスタジオ解説が多いですよね。経費は何十万円と違うはずです」(テレビ情報誌編集デスク)


 戦国ものの大河ドラマはダイナミックな合戦シーンが見せ場だが、「豊臣兄弟!」はスタジオのチャンバラでごまかす。「風、薫る」は同じセットのシーンが多い。


 こうした制作費切り詰めの中で、大きく削られているのが俳優や芸人の出演料。谷原章介が民放の情報ワイド番組で「テレビのギャラは下がってるね」と愚痴ったことがある。


 谷原は大河ドラマの常連で、「うたコン」「偉人の年収 How much?」の司会も担当するNHK御用達だ。その谷原がコボすのだから、下がっているのはやっぱりNHKなのかな。実際、25年度決算の費目別制作経費の中で、出演料・著作権料・放送権料などの減り方は大きい。


「今年26年度のNHK予算は去年の2倍以上の赤字を見込んでいて、4年連続となります。いよいよ番組制作におカネを使えなくなり、再放送が増えるでしょう。NHKは受信料値上げを検討していますが、番組の質が低下しては視聴者に納得されません」(前出の情報誌デスク)


 日本敗退後もサッカーW杯の全試合を放送する必要はあったのか。


(海原かみな/コラムニスト)


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