最近、高市首相が好んで繰り返すフレーズが「わが国の物価上昇率はG7で一番低く、実質賃金の上昇率はG7で最も高い水準」だ。国会答弁や記者会見で「鬼リピ」している。
「国会閉会会見でも飛び出し、直後に内閣広報官のXも裏付けの資料を投稿。6月26日に総理も出席した『中東情勢に関する関係閣僚会議』に提出の『G7の消費者物価と実質賃金』がそれ。総理はいたく気に入り、以来、決めゼリフと化しています」(官邸事情通)
支持率急落は物価高対策への不満も一因だ。高市首相はガソリンの暫定税率廃止や補助金などの成果を強調。G7各国との比較を持ち出し、不満をカキ消したいのだろうが、都合のいい「数字の切り取り」に過ぎない。
5月の毎月勤労統計調査(確報)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比1.6%増。プラスは5カ月連続で、実質賃金の計算に使う消費者物価指数は同1.7%増だった。今年に入り、物価上昇率は2%未満に収まり、5月のエネルギー価格は前年から2.5%下落。価格抑制策はある程度、奏功したと言えよう。
だが、広報官の資料をみても、日本の実質賃金は2024~25年末で、ほぼ「G7最下位」をキープ。実際、22~25年は4年連続で前年比マイナスを記録し、22年4月~24年5月には過去最長を更新する実に26カ月もの間マイナスが続いた。
■「スリ替える論法は詐欺師同然」
「22年2月のロシアによるウクライナ侵攻を契機とした猛烈なインフレに賃上げが追いつかず、実質賃金が前年から1.6%増えたところで、どん底から抜け出せていません。
日本の名目賃金も過去30年ちっとも伸びず、G7最低に低迷。トップの米国とは2倍近い差の沈んだ状態で、嘘つき首相に胸を張られても困る。
◇ ◇ ◇
政府の「数の切り取り」は今に始まったことではない。関連記事【もっと読む】ハリボテの実質賃金「4カ月連続プラス」…巨額の税金つぎ込んだ補助金政策で“ゲタ履き”が実態…も合わせて読みたい。





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