約1カ月の“夏休み”を終え、9月9日に活動を再開した「Mrs. GREEN APPLE」。休暇明け早々、音楽活動だけでなく、ファンやお茶の間との接点も活発になっている。

15日、ミセスとローソンとのコラボ商品「MGAクリスマスケーキ」の予約が開始された。同コラボは2024年からスタートし、今年で3年目。昨年にはローソンとサンドイッチやデザートなどのキャンペーンも行った。


 今年8月にはミスタードーナツとの初コラボ「Mrs. Donut」が実現し、ファンクラブ「Ringo Jam」のロゴをイメージしたリンゴ型ドーナツなどを発売。さらに10月からはファンクラブ発足10周年を記念した「Ringo Jam Cafe」が全国各地で順次開催される。キリン「淡麗グリーンラベル」とも年間を通じてコラボしている。


 ミセスは食品だけでなく、ディズニーランド、ファッションブランド「and ST」、化粧品のファンケル、眼鏡市場など幅広い企業との取り組みを展開してきた。


「実力は言わずもがなですが、25年には日本レコード大賞を3年連続で受賞し、NHK紅白歌合戦では白組のトリを務めています。国内楽曲の累計ストリーミング再生数も160億回を突破するなど、トップアーティストとしてのブランドはすでに確立。ただ、認知度の高さが、そのままファンの広がりを意味するわけではない。曲は知っていても、出演番組を見る、メンバーの顔と名前を覚える、CD購入や楽曲のダウンロードまで至る層はまた別。“知っているだけ”の層との接点を増やし、実体を伴った国民的バンドへと押し上げるのが『お茶の間戦略』の狙いでしょう」(音楽業界関係者)


 一方、その勢いに熱心なファンが疲れ始めている側面も。

たとえば「Ringo Jam Cafe」だ。事前予約優先制で、ファンクラブ会員向けの抽選先行を実施。9月11日に当落が発表されると、SNSでは落選を嘆く声が相次いだ。


「コラボで幅広い層にリーチする半面、ファンサービスを追う負担は増えている。ライブにグッズ、次々と登場するコラボ商品……推しを追いかければ出費はかさみ、金欠を嘆くファンもいて、満足度とは比例していないようです。また、期間限定カフェには当落があり、メンバー本人に会えないイベントにすら参加できない人がいる。落選続きで《全てどうでも良くなっちゃうのはあまりにも寂しい》など不満の声も出ています」(同前)


 さらにSNSでは、《世間に“お腹いっぱい”って思われたら商業的にも価値は下がっていく》《何でもかんでもコラボして安売りしなくていいのに》と、別の懸念も出ている。


 すでにミセスは、認知度を高める必要がある駆け出しのバンドではない。企業コラボによって普段音楽を聴かない層にもリーチできるメリットはあるが、トップアーティストにとって身近さは武器である一方、希少性とは表裏一体だ。


「商品や企業を変えて頻繁に登場すれば、一つ一つのコラボの特別感が薄れ、『またミセスか』という飽和感につながる可能性もある。すでに、知られることより、長く愛されるための取り組みを始めるフェーズに入っています。お茶の間との接点を増やし続けた結果、熱心なファンは金銭的にも心理的にも疲弊し、一般層から“お腹いっぱい”と思われれば、ブランドとしての“消費期限”を短くしかねません」(同前)


 悩ましいところだろう。


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 売れているのはいいが、どうにも「お騒がせ」な感が否めない。関連記事【もっと読む】ミセスに相次ぐ受難とライブ運営の課題 今度は国立競技場スイートルーム客の“公演妨害”騒動…では、ミセスの客による“公演妨害”騒動について伝えている。


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