2026年7月25日、アクティブシニア・マクタン島木曜会 尾田慎二さん からの連絡によると、放置されていた大韓航空のエアバスA330-300型機の解体撤去作業が始まった。この機体は2022年10月にフィリピンのマクタン・セブ国際空港でオーバーラン事故を起こし、その後長らく空港敷地内に留め置かれていた。


その他の写真:資料写真 オーバーランした大韓航空機(The Freeman FBページから)

 事故の背景とこれまでの経緯

 事故を起こした大韓航空KE631便(ソウル・仁川発セブ行き)は、2022年10月23日の夜、悪天候の中で着陸を試みた際に滑走路を大きく逸脱(オーバーラン)し、ローカライザー(計器着陸装置)などを破壊して停止した。乗客乗員173名全員が緊急脱出し死者は出なかったものの、機体は前脚が折れ、機首や底部が大きく損傷する大破となった。

 事故直後、滑走路の閉鎖に伴う大規模な欠航などの混乱を解消するため、機体は同年11月に通常の航空機運航に支障のない滑走路脇の緑地帯へと移動された。しかし、事故調査の継続や保険手続きなどの理由から、機体はその後も撤去されることなく放置状態に。大韓航空の特徴的な水色の塗装やロゴマークは、周囲の目を引かないよう上から緑色の塗料などで塗りつぶされていた。

 撤去作業の本格化

 数年にわたりセブ空港の片隅に横たわり、利用客からもその異様な姿が目撃されていた同機だが、事故調査の進展と関係各所との調整がようやく完了し、本格的な撤去作業に移行した。

 事故の衝撃による損傷が激しいため、機体はすでに修理不能な「全損(スクラップ)」扱いとなっている。作業は現地で機体を複数に切断・解体し、大型重機を用いて段階的に空港外へ搬出する形で行われる見通しだ。

 事故の爪痕、ようやく解消へ

 マクタン・セブ国際空港の運営当局にとって、放置されたままの大型機は景観上の問題だけでなく、強風時などの安全管理面でも懸念材料の一つだった。今回の撤去作業が完了すれば、セブ空港から事故の大きな爪痕がようやく姿を消すことになる。
【編集:Eula】
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