Manjuu GamesとYostarが贈る新作ファンタジーワールドRPG『アズールプロミリア』のクローズドβテストが開催中です。本作は、広大なプロミリア大陸を舞台に、可愛らしい生き物「キボ」との出会いや育成、仲間たちとの冒険を楽しめるオープンワールド作品。


これまで日本を除く中国や韓国など、一部の地域で実施されていたクローズドβテストが、ようやく日本国内向けに巡ってきました。そこで早速、インサイドも本テストに参加してきました。本稿ではゲームを冒頭からプレイしてみた上での率直な感想をお届けしていきます。

◆キャラと世界観は魅力的!導入の薄さやフィールドでのバトルはちょっと気になるかも…?
予言されていた英雄「星臨者」として、プロミリア大陸に降り立ったプレイヤーは、エルフの少女シンフォーリアと、小さな身体の自称・大妖精ルミィと出会います。

一切の記憶がなく、右も左もわからない主人公は、彼女たちの導きによってこの世界に息づく不思議な生き物「キボ」と、大陸中を脅かす魔物「凶獣」の存在を知ることになりました。しかし、旅の途中で謎の領域に阻まれた3人は、出会って早々散り散りに……。

プロローグから第1章は、記憶喪失がゆえに何も知らない無知な主人公と、初めてプロミリア大陸を冒険するプレイヤーが、同じレイヤーから世界の成り立ちや伝承を紐解いていく構造です。

「冒頭からクライマックス」「明確な宿敵の登場」といった、ヒキのある見せ方ではなく、地道な積み重ねによって、作中世界の理解を少しずつ深めていく物語構成になっていました。良く言えば手堅い描写ではありますが、少々インパクトに欠けている印象も否めません。

ただ、登場キャラクターが皆表情豊かで可愛いのは間違いありません。会話パート中の立ち絵モデルも、一人ひとりを魅力的にアニメーションさせています。アニメ調グラフィックで織りなすキャラモデルと、神秘的なプロミリア大陸の親和性は非常に高く、局所的にフォトリアルな表現を入れていることもありません。
まるで“アニメ作品の絵作り”を意識しているようにも見られます。

シンフォーリアとルミィと離れ離れになってからというもの、辺境の地シャルル村で目を覚ました主人公は、テララとルルカの姉妹に出会います。シャルル村を中心に行方不明の仲間を捜索しながら、村の依頼をこなしていくことになるのです。そんな日常を送る中で、もちろん新しい出会いもあり……。

まだ開発中という事情もあってか、第1章は途中からメインストーリーのボイスが未収録となっていました。事情を理解していても味気なさが勝ってしまう一方で、昨今のアニメ調3Dゲームの演出面が、いかにキャラクターボイスによって支えられてきたのかが実感できます。

本作のようにビビッドでコミカルな演出が印象に残るタイトルは、なおさら物語中にキャラクターボイスがないことの喪失感を強く感じました。個人差こそあれど、少なくとも筆者はボイスはあればあるだけ嬉しい派です。次回のクローズドβテストがあれば、どれだけのボイスが新録されていくのか、楽しみでもあります。

バトルシステムについては、昨年の「TGS2025」で公開された試遊版から大きな変更はなさそうでした。チームメンバー3名+3匹のキボによるタッグでのバトルシステムです。基本となるのはキャラクターごとに異なるバトルメカニクスが備わったアクションで、使用感の違いが明確に楽しめます。


たとえば、今回のCBTログイン2日目でもらえるルビーナは銃を使うキャラですが、通常攻撃のチャージで弾丸を装填しながら戦います。弾丸が装填された状態は通常攻撃が強化されるので、高いダメージ効率を求めるなら装填し続けて戦う必要があります。

翼を持つ獣人のファランタなら、通常攻撃のコンボ中に身体が光るタイミングがあり、そこに攻撃ボタンを合わせることで、異なる攻撃モーションの強化通常攻撃へと派生。こうした基本アクションを中心に、ジャスト回避やパリィ、キボとの連携攻撃などを絡めて立ち回るのです。

操作性やバトルのスピード感も悪くなく、複数の敵を巻き込みながら連携アクションが続くととても爽快です。しかし残念ながら、現状ではフィールドとアクションバトルの相性がそこまで良いとは感じられませんでした。

まず、本作のフィールドは、プレイヤーの視線誘導を促すかのように印象的なオブジェクトの数々や高低差が入り組んだフィールドデザインに仕上がっています。これ自体はプレイヤーが自発的に探索したくなる魅力的な地形です。

しかし、場所によってはこうした地形から生まれる段差の数々が、激しい挙動で動き回るキャラクターの攻撃モーションを阻害してしまうのです。「段差に遮られコンボが途中で途切れる」「敵が下方に吹っ飛び追撃に失敗する」といったケースが悪目立ちしていました。

平原エリアのような開けた空間でのバトルなら何ら問題がないものの、戦うにはやや狭すぎる箇所が幾つもフィールド内に点在している、という状況です。魅力的なオープンワールドのフィールドデザインが、逆にバトル時のストレスを生んでしまっているわけです。


運営型のオープンワールドは、その広大な地形が持つ開けた空間の比率に対して、しばしば「平野が多い」「マップがスカスカ」などと、不満を持つユーザーもいます。

ですが、広大な地形の中で躍動感溢れるアクションを実現するためには、キャラのサイズに合わせて、ただ等身大スケールの地形を用意すれば良いという訳ではありません。アクションバトルを考慮し、どこでもストレスなく戦えるだけの空間がなければ、今回のように“戦いづらい”と感じてしまうのです。

場所によって物理的な戦いづらさが顕著に出ているため、ターゲットしている敵に対してコンボがより追従しやすくなる、敵の吹っ飛び方を調整するなど、何かしらバトルアクションのストレスを削減するためのテコ入れは必要だと感じました。コンテンツによっては専用のフィールドで戦うバトルがあり、そうしたところではあまり目立ちません。

また、多くの箇所でこの現象が多発しているほど深刻でもないことから、「バトルが発生する場所の問題」という可能性も高いでしょう。敵の配置を変えるだけで、この辺りの体験は改善できるかもしれません。

◆「キボ」は可愛いだけじゃない。捕獲・育成・農園を含めた中核要素に!
本作の大きな魅力の一つが、可愛らしいモンスターことキボたちです。フィールドを闊歩しているキボと戦い、体力を削ってから「ステラカード」を用いてキボを仲間にできます。キボは餌を与えて育てると、進化するものもいます。

今回のクローズドβテストで「キボ図鑑」を確認した限り、およそ186種類ものキボの登場が決定していると見て良さそうです。
クローズドβテストで出会えるものはほんの一部ですが、正式リリース後のアップデートでフィールドの拡張に合わせてさらにキボが増えていくと思うと、運営型ゲームとモンスターテイムの相性の良さを感じます。

一部のキボは特定のアイテムをクラフトして装備させることで、キャラクターの移動用マウントとして搭乗できるようになります。キャラ単体で移動するよりも、はるかにスピーディな移動が可能ですが、キボの「満腹度」が低下すると、それに応じて移動速度も低下するといった仕様です。また、キボ搭乗中も簡単な攻撃が可能となっていますが、それでフィールドバトルを行うのはあまり現実的ではなさそうでした。

仲間にしたキボを最大8体まで編成して、相手と競わせる「キボファイト」も遊ぶことができました。キボファイトは自陣営と相手陣営に分かれて、お互いのクリスタルを攻撃し合うRTSライクなミニゲームです。編成するキボ、召喚のタイミング、属性相性などを考慮して、相手陣営のクリスタル破壊を狙います。

そんなキボファイトですが、8体集めた上でそれぞれのキボを戦える状態にまで育てる必要がありました。NPCのキボはレベルがそれなりに高い状態で編成されているため、万全な状態で臨めるようになるまでは、少々時間を要することになりそうです。試しに数匹育てて戦ってみたものの、案の定といったところで、手も足も出ませんでした。

では、キボを育てるための餌はどうすれば良いのか?

答えは明白で、農園で畑をつくって栽培する必要があります。農園内で土を広げて種を蒔き、水をやって作物を育てるファーミング要素が絡むのです。
農園エリアでは農作物の栽培以外にも、武器・防具の作成、資源の加工設備など、クラフト要素にまつわる機能が備わり、プレイヤーの冒険と密接に関わってきそうです。

農園内の作業には、仲間にしたキボを派遣することができ、生産品の生産効率が向上するといったメリットを受けられます。農園は“冒険のインフラ”とも言うべき要素で、ゲームの進行においては度々お世話になることでしょう。

ただ、大部分の機能が集約されているとはいえ、農園でやれることは多岐に渡ります。ファーミング要素、クラフト要素が面倒だと感じるプレイヤーは少なからずいて、それは筆者も同じです。この辺りをどういった方向性で調整し、多くのプレイヤーが快適に遊べるシステムとするのか、今後の方針に期待したいところです。

◆光るところもあれば伸び代も見つかったクローズドβテスト
筆者は昨年の「TGS2025」で本作を試遊していますが、その当時は見つけられなかったさまざまな課題が今回初めて浮き彫りになったと感じました。

オープンワールド、モンスターテイム、キボファイト、農園要素…etc。これら一つひとつに何かしらの課題があるものの、それ以上に多くのゲーム内要素が混在する中で明確に言えるのは「とにかく時間がかかりそう」といった率直な感想です。特に農園要素はゲーム進行においてどこまで絡んでくるのかがポイントになりそうです。あるいはどれだけ簡略化できるのか、とも言い換えられましょう。

運営型ゲームを遊んでいるプレイヤーの多くは、複数のゲームを掛け持ちしている場合がほとんどです。
そうした生活を送る中で、一つのタイトルに掛けられる時間には限りがあります。すると、時間のかかる要素は必然的に後回しになるか、そもそも最低限の利用だけになる、もしくは当該要素にほぼ触れないといった状況が生まれます。

煩雑さが勝ってしまえば、いくらアップデートで後から遊びやすくなっても「その要素を失くしてほしい」と訴え続けるプレイヤーも出てくる訳で、正式サービスを迎えるベータの段階からいかにして“煩雑さを楽しさに変換する”かが求められてきそうです。

『アズールプロミリア』は発表当初から、世界中の多くのプレイヤーたちに注目されてきたタイトルです。そのため、こうした作風のゲームが合う人、合わない人などと、ジャンル適性の有無だけで簡単に遊ぶ機会を諦めてしまうのは非常にもったいないものだと筆者は考えています。やはり、魅力的な美少女キャラとキボは、多くのプレイヤーたちに親しまれるだけのポテンシャルを備えているのです。

また、運営型オープンワールド作品の中では「次に何をすべきか?」「どうしたらプレイヤーレベルを手早く上げられるか?」など、成長の導線づくりは丁寧な印象を受けます。迷ったらとりあえずシャルル村のエリアクエストを進めれば良い、といったわかり易さがあります。

ゲームはまだまだ開発中の段階だと思いますが、ひとまず今後の続報とユーザーフィードバックを受けての改善方針に注目です。

© Manjuu Co., Ltd. © Yostar, Inc.
編集部おすすめ