学校で愛されている犬が壇上に立ち卒業生に祝福のワン!
Image credit:UASLP – Facultad de Enfermería y Nutrición

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 メキシコのメキシコサンルイスポトシ州立自立大学で開催された専門職学部の卒業式で、日頃から学生たちに愛され、学校内で世話をしている1匹の地域犬が突然ステージに登壇した。

 舞台中央に立つと、尻尾を振りながら大きくワン!と鳴き、卒業生たちに祝福のメッセージを送ったのだ。

 会場全体は温かい笑顔と大きな感動に包まれた。

大学構内で学生たちが世話をしている地域犬と猫

 メキシコのサン・ルイス・ポトシ州にある公立大学のメキシコサンルイスポトシ州立自立大学(UASLP)では、学生たちが将来の成功に必要な専門スキルを習得するだけでなく、身近な動物にやさしく接することの大切さを日常的に学んでいる。

 この大学では構内に地域の野良犬や野良猫が滞在することを正式に許可しており、学生たちが主体となって毎日のエサを与えたり、去勢・避妊手術やワクチン接種などの体調の管理を行ったりしている。

 動物たちが怪我や病気などの健康を損なう状況に陥った際には、学生たちが協力して動物病院へ連れて行き治療を受けさせるという手厚い世話を続けている。

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卒業式のステージに犬が登壇!

 大学構内で暮らす動物たちと学生たちが温かい絆を育みながら日々を過ごしている。

 最近になって学生たちは、普段お世話をしている犬から最高の恩返しを直接受け取ることになった。

 2026年6月、大学内において専門職学部の学生たちを対象とした卒業式が開催された時のこと。

 会場には伝統的な角帽とガウンからなる黒いアカデミックドレスに身を包んだ大勢の卒業生が集まっていた。

 式典のプログラムに従って学校関係者によるいくつかの祝辞やスピーチが厳粛に進行していたが、その途中で会場にいた誰驚きのハプニングが発生した。

 学生たちにかわいがられている犬の1匹が、自分も祝辞を送りたいワン!とばかりに、ステージに上がり、中央に立ったのだ。

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犬はステージで大きく「ワン!」と祝福のメッセージ

 ステージに登壇した犬は、目の前に整列して着席している大勢の卒業生や教職員などの聴衆に「ワン!」と元気な吠え声を響かせた。

 まるで会場の卒業生に「ありがとう、これからもがんばって!」とその門出の祝福と感謝を伝えるかのような様子だったという。

 ステージの上で見事なワン!スピーチを終えた犬に対し、会場に集まっていたすべての聴衆から、温かく盛大な拍手喝采が送られた。

 大喝采を浴びた犬は、自らステージに設置された階段を降り、観客たちの中へと戻っていった。

 犬のスピーチは当日に行われた全ての演説の中で最も短い時間であったが、最も感動を与えたスピーチでもあった。

 式典に参加した全員の顔に素晴らしい笑顔をもたらし、感動の波が会場を飲み込んでいったのだ。

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野良動物から地域動物へ。共生へと向かうメキシコの今

 今回の微笑ましい出来事の背景には、メキシコ国内における動物福祉に対する意識の社会的な変化が存在している。

 メキシコでは街中に多くの野良犬や野良猫が暮らしており、かつては狂犬病予防や公衆衛生の対策として行われていた無秩序な殺処分が、動物福祉の観点から社会問題として批判されるようになっていた。

 近年では彼らを単に排除するのではなく、行政や大学などの教育機関と地域住民が一体となり、避妊去勢手術やワクチン接種を徹底した上で「地域動物」として保護し、命を全うさせるまで優しく世話し共生していくという人道的な取り組みがメキシコ全土で急速に広がっている。

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