ハリウッドのSF映画撮影用巨大スタジオが、宇宙兵器製造拠点として売り出し中
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 アメリカの映画産業が低迷する中、2026年7月現在、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊にある「マンハッタンビーチ・スタジオ」が、宇宙兵器の実用的な製造拠点として売り出されている。

 不動産仲介会社によると、その背景には、アメリカ国防総省の予算急増に伴い、軍需産業が軍事用ロケットやドローンなどを作るための工場用地を強く求めていることにあるという。

 スターウォーズシリーズやアバターなど、数々のSF映画が撮影された聖地は今、本物の宇宙兵器工場へと生まれ変わろうとしている。

数多くのSF映画を送り出したスタジオが売り出し中

 カリフォルニア州ロサンゼルス近郊にある巨大な撮影施設「マンハッタンビーチ・スタジオ(Manhattan Beach Studios)[https://www.manhattanbeachstudios.net/]」は、ハリウッド映画の製作拠点の1つである。

 『スター・ウォーズ』シリーズの『マンダロリアン』や『オビ=ワン・ケノービ』をはじめ、マーベル作品の『アイアンマン2』、『アベンジャーズ』など、数多くのSF大作が撮影されてきた。

 ジェームズ・キャメロン監督の制作会社ライトストーム・エンターテインメントも敷地の一部を借りており、映画『アバター』の続編もここで撮影されている。

  現在、このスタジオの2億4000万ドル(約360億円)に上る不動産担保ローンを保有するドイツ銀行(Deutsche Bank AG)などの貸し手が、不動産を新たな買い手に向けて売り出している。

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宇宙兵器製造拠点に最適とアピール

 新たな買い手へのセールスポイントは、もはや映画の撮影場所としてではなく、
ドローンや軍事用ロケットなど、現代の戦争で実際に使われる最新兵器の製造拠点としての利便性である。

 物件を取り扱う不動産仲介会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドは、このスタジオが軍需産業を行うのにとても有利な場所にあると宣伝している。

 スタジオの周辺には、ノースロップ・グラマンやイーロン・マスク氏のSpaceXなど、軍事や宇宙開発を代表するトップ企業が密集している。

 宇宙空間での作戦を研究するロサンゼルス空軍基地からも、わずか約3.2kmの距離にある。

 さらに敷地内には約78メガワットという莫大な利用可能な電力容量が備わっている。

 人工知能を搭載した最新の兵器を作るメーカーにとって、これほど潤沢な電力と完璧な環境が揃った場所は貴重だという。

 なお、この物件の入札締め切りは2026年7月28日に設定されている。

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国防予算の急増がもたらす軍需産業の活況

 スタジオが兵器工場として売り出される背景には、アメリカの国防予算案が1兆5000億ドル(約225兆円)に急増し、軍需産業が新たな工場用地を渇望していることにある。

 ウクライナやイランでの戦争勃発以降、ドローンやロボットといった物理的なハードウェアを伴う軍事技術「ハードテック」の需要が急拡大している。

 証券会社ニューマーク・グループの報告書によると、ロサンゼルス地域では新たな工業用不動産契約の11%を軍事関連の企業が占めており、過去10年の平均2%から大きく跳ね上がっている。

映画産業の低迷とスタジオ運営会社の苦境

 軍需産業が盛り上がる一方で、一方で、ハリウッドの映画業界は苦境に立たされている。

 俳優と脚本家による二重のストライキにより、制作が停止を余儀なくされ、カリフォルニア州の映画およびテレビ制作会社は2022年から2024年の間に4万2000人の雇用を失った。

 スタジオを所有する不動産投資会社ハックマン・キャピタル・パートナーズも資金繰りが悪化し、手放さざるを得ない状況に追い込まれている。

 同社が所有する別の撮影所「テレビジョン・シティ」に関しても、ローンが返済できず銀行に没収され、新たな買い手を探している状態で、2026年9月17日に入札が締め切られる予定だ。

 カリフォルニア州は、映画撮影を呼び戻すための新たな税制優遇措置を提供しているが、それでもハリウッドの制作スペースの需要は減少傾向にある。

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SFの世界から現実の宇宙兵器工場へ

 映画スタジオとしての役割を終えようとしている土地には、軍事工場以外の使い道も検討されている。

 マンハッタンビーチは平均的な住宅価値が約330万ドル(約5億円)に上るため、住宅開発の選択肢も存在する。

 隣接する地域にはプロスポーツチームのトレーニング施設や巨大なスタジアムが集まっているため、スポーツ施設としての活用も視野に入っている。

 所有会社の広報担当者は、スタジオの敷地について複数のテナント候補と現在交渉中であると声明を出している。

 それでも、現在交渉を進めているテナント候補が、高度な製造業や軍事ビジネスに関与している企業であるという事実は、時代の変化を如実に表している。

 ロサンゼルスは常に変革を経験してきた都市だ。

  映画の中で描かれていたSFの兵器は、実際の戦争で使われる現実の兵器として同じ場所で作られようとしている。

 世界は決して綺麗事だけでは回らない。

社会の需要がエンターテインメントから現実の軍事へと移り変わる中、ロサンゼルスの街は新たな姿へと形を変えようとしている。

References: Hollywood Sci-Fi Lot Pitched as Site to Make Real Space-Age Weapons | The Seattle Times[https://www.seattletimes.com/business/hollywood-sci-fi-lot-pitched-as-site-to-make-real-space-age-weapons/] / Hollywood sci-fi lot pitched as site to make real space-age weapons[https://www.globalcuisineevents.com/blank-1] / Homepage - MBS Media Campus[https://mbsmediacampus.com/]

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