日本サッカー協会(JFA)は23日、都内で理事会を開き、W杯北中米大会で日本代表を率いた森保一監督(57)の続投を承認した。契約期間は来年1~2月のアジア・カップ(サウジアラビア)までの短期契約。

来年3月からは、2028年ロサンゼルス五輪出場を目指すU―21日本代表の大岩剛監督(54)が兼任し、次回30年W杯(スペイン、ポルトガル、モロッコ共催)まで指揮することになった。24日に都内で森保監督が同席し、JFAの宮本恒靖会長らが経緯を説明する記者会見を行う。

 森保監督の半年間の続投と、大岩・U―21監督がバトンを受けて30年W杯まで指揮する2段構えの体制が決まった。後任の大岩氏は、トルシエ氏(00年シドニー五輪)、森保監督(21年東京五輪)に続く兼任監督。28年ロス五輪に向け、貴重な強化の場である9、10月の愛知・名古屋アジア大会がA代表の活動と重なることから就任時期が来年3月になったとみられる。

 大岩氏を選んだ背景は、A代表の下の世代の監督経験者を継続させて指揮させたい意図がある。北中米W杯で優勝したスペイン、準優勝のアルゼンチンの両指揮官が下の世代を指揮していた成功例もあり、日本協会の山本昌邦・技術委員長も22日に「アンダーカテゴリーとの連携性を保ってA代表の活動を充実させるのは絶対的なこと」と述べた。

 大岩氏は自国開催だった東京五輪監督との兼任だった森保監督と比べ“イバラの道”を歩む。来年3月にはA代表の活動が始まり、ロス五輪を目指すU―22世代もほぼ同時進行。その期間、五輪世代の指導を誰が行うかなどJFAは決めなければならない。五輪本大会のアジアの出場枠は前回の3・5から2に減った。来年8月まで終えなければならない五輪予選(日本は自国開催を希望、時期未定)の突破はマストとなる。

 3度目の采配となるアジア杯まで指揮を執る森保監督にとっては花道を飾り、良い形で後任にバトンを渡す使命が課された。森保監督が「日本サッカーのためなら何でもやる」と話していた通り、W杯までの指揮を前提としない異例の半年間の短期契約を受諾。湯川専務理事はこの日、森保監督の短期続投や大岩氏選任の理由について一切語らず、「明日(24日)、聞いてください」と回答した。

 北中米大会は32強。協会は強化部会、技術委員会を2度ずつ開き、「監督の適正要件」について意見を求めた。ただ、監督の選定を進めたのは宮本会長や、山本委員長ら一部の幹部で、監督選定において十分な議論が尽くされたのか疑問の声が上がっていることも事実だ。24日に都内で行う記者会見では宮本会長、山本委員長、森保監督が詳細を語る。(岩原 正幸)

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