インド北部のウッタル・プラデシュ州アムロハで、1人の男性が3人の女性と同時に結婚したと報道され、大きな騒ぎになった。
女性たちはずっと一緒に育ち、結婚で離れ離れになるのが嫌だったため、同じ男性を夫に選んだと説明。
ところが、3人のうち1人が未成年ではないかとの疑いが浮上し、児童福祉委員会(CWC)が調査に乗り出す事態に。
すると彼らは、それまでの「本当に結婚した」との主張を翻し、SNSで注目を集めるための「いたずら」だったと言い始めた。
当局に追及されて話をひっくり返したのかと思いきや、もともといたずらだったというネタばらし動画まで公開されて、事態は二転三転している。
1人の新郎と3人の花嫁の結婚式
そもそもの発端となった、このお騒がせ結婚式の動画は、2026年7月17日に撮影したものだという。
下のXの投稿でその動画を見てみると、ヒンドゥー寺院と思しき場所で、新郎と新婦3人の結婚の儀式が執り行われているようだ。
映像には、新郎の足に触れた手で新婦が自分の頭を触ったり、いっしょに聖火の周りを回たりする様子が写っている。
さらに新郎が新婦たちそれぞれ髪の分け目に、「シンドゥール」と呼ばれる既婚者の証の赤い粉を付けたりと、ヒンドゥー教式の結婚式を行っているように見える。
本当に結婚したのか、疑いの声が上がり始める
新郎は近隣のシャムプリ村に住む20歳の「ヴィック」ことヴィカス・カダクヴァンシ。3人の新婦はそれぞれ、サロージ(20)、サヴィトリ(19)、サントシュ(18)と伝えられた。
だが動画が拡散すると、ヴィックは本当に3人の女性と結婚したのか、疑う声が上がり始めた。
当初、女性たちは姉妹であると紹介されていたが、後になって実際には、姉妹2人とそのいとこ1人であると報道された。
3人は幼い頃から一緒に過ごしてきたが、それぞれの結婚を親たちが考え始めたため、全員が同じ男性と結婚することを決めたと説明。
ヴィックも、3人がずっと一緒に暮らし続けたいと望んでいることを知り、その気持ちを尊重して結婚に同意したとしていた。
だが、「結婚式」の動画には不自然な点も多かった。まず、式を取り仕切るべき僧侶や他の参列者の姿が一切見当たらない。
実は撮影場所となった寺院では、当時改修工事が行われていた。寺院側は、そこで結婚式が行われたことすら知らなかったというのである。
3人のうち1人が未成年であることが発覚
動画への批判は収まらず、一部のヒンドゥー教系団体からも反発が起き、警察にも申し立てが寄せられた。
7月23日、3人の女性とヴィックは警察署へ出向き、自分たちの意思で人生の伴侶を選んだと説明した。
このとき、女性たちは自分たちが成人しており、何が正しく何が間違っているか判断できると主張したという。
警察は女性側・男性側それぞれの村を訪れ、家族や住民からも事情を聞いた。家族は法的な処分を求める意思はないと答え、この時点では警察も動かなかった。
だがその翌日の7月24日、事態は別の方向へ動き始める。3人のうち18歳とされたサントシュが、学校関係の記録から、実際は15歳だったことが判明したのだ。
これを受けて児童福祉委員会(CWC)が動き、どんな経緯でこの「結婚式」が行われたのか、未成年者の婚姻に関与した大人の存在などについて調査が始まった。
7月27日、CWCは女性3人に出頭を求め、約4時間にわたって事情聴取を行った。
彼らは実際には結婚などしておらず、7月17日に撮影した映像は、SNSのフォロワーを増やすために作った「いたずら動画」だったというのである。
さらに7月28日、彼らは動画が激しい批判を浴びた後も「本物の結婚」だという虚偽の説明をしていたことを認め、「後悔している」として謝罪した。
3人のInstagram[https://www.instagram.com/p/DbTIpk3R-rj/]には、この「結婚企画」に関連する動画が次々と投稿され、合計で約4,000万回再生されたと伝えられている。
実はインドで人気の動画配信者だった
彼女たちのアカウントは、52万人を超えるフォロワーがいる人気チャンネルであり、ヴィック[https://www.instagram.com/your_vikku01/]自身も7万人近いフォロワーを抱えるインスタグラマーだ。
3人が作るのは寸劇風味のショート動画がメインで、ヴィックは半年ほど前から、3人のカメラマンを務めていたという。
動画はだいたいこんな感じ。非常にかしましいので、再生する場合はボリュームに注意した方がいいかもしれない。
今回の「結婚式」も当初はその延長で、「1人の新郎と3人の新婦」の結婚というストーリーを、面白おかしく投稿するだけのつもりだったのかもしれない。
だが事態は彼らが考えていたより深刻で、警察はもちろんCWCまでが調査を開始。家族や村人まで巻き込む騒動に発展してしまった。
すると彼らは、自分たちが撮影していた「ネタばらし動画」を公開。その中で彼女たちは、以下のように明言していた。
私たちは本当に結婚するわけではありません。ヴィカスと私たちの間には、そういう関係はありません
日本とは違う?インドの結婚事情
そもそも、インドでは宗教などによって適用される婚姻法が異なるのだが、ヒンドゥー教の婚姻法では、重婚は認められていないのだ。
もしも配偶者がいる状態で結婚したことがわかれば、最長7年の拘禁刑と罰金が科せられるそうだ。
日本では役所に婚姻届を提出し、受理されることで法律上の夫婦になるが、ヒンドゥー教の結婚は仕組みが違う。
基本的には、宗教や地域の慣習に沿った婚礼の儀式を行うことで婚姻が成立する。役所への登録は、その結婚を公的に記録して証明するためのものだ。
今回、4人がシンドゥールを付けたり聖火の周囲を回ったりと、本物のヒンドゥー婚を思わせる儀式まで演じたことが、問題をややこしくしたのである。
たとえば日本では、神前で三三九度をして指輪を交換しても、婚姻届を出さなければ法律上は未婚のままだ。
しかしインドでは宗教的な婚礼の儀式を演じてしまった場合、周囲は「本当に結婚した」と受け止めてしまいかねないのだ。
私もこの辺は友人知人の結婚式の際に何度か聞いたことがあるけれど、「結婚届のようなものは出さない」と言われて、理解に苦しんだ記憶がある。
それって浮気とか離婚とかの場合どうなの?と思うのだが、宗教にのっとった「結婚式」さえやっていれば、周囲が夫婦だと認識するからいいらしい。
2026年7月には、グジャラート州の高裁が、「必要なヒンドゥー婚の儀式を行っていなければ、婚姻登録だけでは有効な婚姻にならない」との判断を示している。
つまり、日本のように「式はなし・結婚届だけ」で夫婦になれるというわけにはいかないのが、インドの結婚というものなのだ。
もっともパスポートの取得や扶養手続きなど、公的な証明が必要な場面も増えており、最近はちゃんと登録するカップルが増えているらしい。
今回のお騒がせ結婚式は、本人たちが後になって、「すべてSNSのための演出だった」と説明する事態となった。
それなら最初から、それっぽい衣装を着てそれっぽい雰囲気で撮影する程度にとどめておけばよかったのかもしれない。
だが本物と同じように見える「宗教的な結婚の儀式」を演じてしまったために、大きな騒動になってしまった。
まだまだ宗教的な伝統が根強いインド社会で、彼らが将来するかもしれない本当の結婚の際、今回の騒ぎが悪い影響を与えなければいいのだが。
References: जमाना कुछ भी समझे, हमें फर्क नहीं, एक ही युवक से शादी करने वाली तीनों बहनों की दो टूक[https://www.livehindustan.com/uttar-pradesh/three-sisters-married-same-man-now-said-whatever-the-world-thinks-it-doesnt-matter-to-us-201784880259463.html] / Minor in ‘3 brides, 1 groom’ row prompts legal action | Meerut News - The Times of India[https://timesofindia.indiatimes.com/city/meerut/minor-in-3-brides-1-groom-row-prompts-legal-action/articleshow/132611864.cms]











