スウェーデンのキャンプ場で、利用者がアルミ缶の転がる音に気がついた。
野生のハリネズミが落ちていたコーラの空き缶を鼻先で缶を転がして遊んでいたのだ。
一心不乱に缶と戯れるハリネズミの愛らしい姿は発見した人の心を和ませたが、同時に放置されたゴミが野生動物に危険を及ぼす影響があるという教訓も示している。
キャンプ場に響くアルミ缶が転がる音
2026年7月下旬、ポントゥス・オクタベックさんと彼のパートナーは、スウェーデンのキャンプ場に滞在していた。
2人がキャンプ場のトイレに向かって歩いていたとき、遠くからカラカラと音が聞こえてきた。
舗装された道の上を、アルミ缶が転がる音だ。
風が強いわけでもないのに、なぜ缶が転がり続けているのか。 不思議に思った2人は、その音のする方へと近づいていった。
野生のハリネズミがアルミ缶を転がして遊んでいた
近づいてみると、缶を転がしていたのはなんと野生のハリネズミ!
ハリネズミは自分の鼻先で何度もつつきながらコーラのアルミ製の空き缶を路上に転がして遊んでいたのだ。
あまりの愛くるしい姿に、オクタベックさんのパートナーはその光景をスマホで撮影した。
それは猫や犬、あるいはハムスターといったペットがおもちゃで遊ぶ姿のようで、とても楽しそうに見えたという。
スウェーデンに生息する野生のナミハリネズミ
スウェーデンには、固有種である「ナミハリネズミ(ヨーロッパハリネズミ)」という
野生のハリネズミが生息している。 南から中部、北東部の沿岸にかけて広く分布しており、森林や農地だけでなく都市部の公園や住宅地の庭など、人間の生活圏に近い場所でもよく見かける身近な動物だ。
オクタベックさんたちが遭遇したのも、ナミハリネズミであると思われる。
しかし近年は生息環境の変化や交通事故などの影響で数が減少し、現在のスウェーデン国内の生息数は約3万匹程度と推測されており、準絶滅危惧種として法的に保護されている。
一般の人がペットとして捕獲したり飼育したりすることは禁止されている。
愛らしい光景が残した野生動物とゴミの教訓
しばらくアルミ缶と戯れた後、ハリネズミはその場から立ち去っていった。
ハリネズミがいなくなった後、オクタベックさんは道に転がっていたその缶を拾い上げ、ゴミとして持ち帰った。
好奇心旺盛なハリネズミにとってアルミ缶は、珍しいおもちゃになったのかもしれない。
しかし、人間の捨てたゴミが野生動物にとって深刻な危険をもたらす可能性もある。
鋭利な切り口でケガをしたり、頭を突っ込んで抜けなくなってしまう事故は後を絶たない。
今回はゴミを回収できたから危険に至らなかったものの、考えさせられる出来事でもある。
例え楽しそうに見えても人間は人工物であるゴミを、野生動物が触れるような場所に捨てるべきではないことは確実だ。
自然は人間だけのものではない。ただでさえ、野生動物の暮らしている場所にお邪魔するのだから、ゴミまでお邪魔させないようにしよう。そうしよう。











