2026年09月02日
工業技術研究院
台湾経済部は昨日(9月1日)、「Semicon Network Summit 2026」を主催した。本フォーラムは工業技術研究院(以下:ITRI)とSEMI国際半導体製造装置材料協会が共同で運営し、台湾の頼清徳総統も出席。
本フォーラムには38カ国から代表が参加し、世界の政財界を代表するリーダーや専門家が一堂に会するなど、国際的な顔ぶれがさらに充実した。特に、米国国務省経済担当次官のJacob Helberg氏がビデオメッセージを寄せたほか、会場には米国商務省半導体イノベーション・投資担当エグゼクティブ・ディレクターのBill Frauenhofer氏、日本の自民党「半導体戦略推進議員連盟」名誉会長の甘利明氏、欧州委員会通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局イネーブリング・新興技術局長のKilian Gross氏、ポーランド経済開発・技術省政務次官のMichal Jaros氏、イスラエル首相府国家AI局先端コンピューティング部門責任者のAriel T. Sobelman氏をはじめ、世界各国の政府、産業界、学術界、研究機関を代表する関係者が参加した。ハイレベルな政策対話と産業交流を通じて、台湾は世界の半導体パートナーが連携を深め、AIの未来を共創するための重要な交流プラットフォームとなった。
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会場では、頼清徳総統から「経済部専門賞章」が授与され、中美矽晶(Sino-American Silicon Products)および環球晶圓(GlobalWafers)の会長兼CEOである徐秀蘭氏と、Micron Technologyの社長兼CEOであるSanjay Mehrotra氏が受賞し、世界および台湾の半導体エコシステムへの卓越した貢献が称えられた。「ウェハーの女王」と称される徐秀蘭氏は、世界の半導体上流材料サプライチェーンにおいて重要な役割を担っている。一方、Sanjay Mehrotra氏が率いるMicron Technologyは長年にわたり台湾で事業基盤を築き、台湾への累計投資額は1兆4,000億台湾ドルを超え、従業員数も1万人を突破している。台湾における外国企業による最大規模の投資を代表する存在であるとともに、台湾と米国の半導体・AIサプライチェーンの緊密な連携を推進する重要な原動力となっている。徐秀蘭氏は「台湾を代表する材料分野のリーディング企業」、Sanjay Mehrotra氏は「外国企業による対台湾投資の象徴」として、それぞれの立場から台湾のグローバル半導体産業における発展に多大な貢献を果たしている。
経済部の龔明鑫部長は、昨年のフォーラムでは国境を越えた半導体サプライチェーンのエコシステムをいかに構築するかについて議論したのに対し、今年は国際連携をさらに深化させるとともに、「先端技術・材料の発展」「シリコンフォトニクスにおける国際連携エコシステム」「ロボットへのAI活用を支える半導体の発展動向」「半導体分野のサイバーセキュリティ・レジリエンス」という4つの重要テーマに焦点を当てると述べた。
龔部長はまた、台湾の中小企業171万社は全企業数の約98%を占め、雇用人口の約80%を支えていると強調。
米国国務省次官のJacob Helberg氏は、事前収録したビデオメッセージで、各国・地域のパートナーに対し、継続的な投資を通じて、強固でレジリエントなネットワークを共に構築していくよう呼びかけた。また、米国と台湾は重要技術の安全を守るパートナーであり、共に今世紀の未来を形づくっていく存在であると述べたSEMI国際半導体製造装置材料協会のグローバル・プレジデント兼CEOであるAjit Manocha氏は、台湾政府による半導体産業への長年にわたる支援と、イノベーションおよび国際連携の継続的な推進に謝意を表明。台湾は包括的かつ強固な半導体エコシステムを有し、世界の半導体産業にとって重要なパートナーであると述べた。また、台湾の半導体産業は高度にグローバル化しており、国際連携がサプライチェーンの強化と産業成長の鍵になると指摘。政府、産業界、世界のパートナーを結ぶ今回の国際対話の実現に尽力した経済部に、特に感謝の意を示した。今後もSEMIは台湾の半導体産業と連携し、グローバルサプライチェーンとの結びつきをさらに深め、より強靱な世界の半導体エコシステムを共に構築していくとしている。
ITRIの呉政忠董事長は、今後5~10年が世界のテクノロジー勢力図と産業競争の構図を左右する重要な時期になるとの見方を示した。AIがけん引する新たな技術革新の波を迎える中、台湾はAIをはじめとする新興技術の急速な発展を好機と捉え、これまでの「製造における優位性」を、さらに「標準を策定する側」「価値を創造する側」へと発展させていくべきだと述べた。また、台湾は世界から高い信頼を得ているサプライチェーンのパートナーであるからこそ、今まさに世界の主要パートナーと連携し、国際標準の策定に積極的に参画することが重要だと指摘。
半導体産業の次なるステージに向けたグローバルな発展のビジョンを描くため、本サミットでは4つのテーマ別パネルディスカッションが行われた。国家発展委員会の葉俊顕主任委員、国家科学及び技術委員会の呉誠文主任委員、ITRIの呉政忠董事長、デジタル発展部の林宜敬部長がそれぞれモデレーターを務め、各国の専門家や産業界のリーダーによる活発な議論をリードした。4氏の進行のもと、各国のパネリストは、「共栄の新局面を切り拓く:信頼に基づくグローバル半導体協力ネットワークの深化」、「光速コンピューティング革命:国際連携によるシリコンフォトニクス・エコシステムの構築」、「スマートブレインの構築:AIロボット時代における半導体チップの新潮流」、「サイバーセキュリティのレジリエンスを基盤に:グローバル半導体サプライチェーンの安定性強化」の4つのテーマについて意見を交わした。政策資源と国際的な研究開発力を結集することで、台湾が世界の産業界・学術界・研究機関をつなぎ、AI時代における安定的かつ強靱な産業エコシステムをともに構築していくという戦略的な姿勢を示した。
「Semicon Network Summit 2026」は、22の業界団体・関連団体の協力のもと開催され、世界各国から影響力のある政府、産業界、学術界、研究機関のリーダーが一堂に会した。グローバルな半導体ネットワークをつなぎ、サプライチェーンにおける連携を促進するとともに、台湾が自らの強みを生かして国際社会との連携を深め、半導体サプライチェーンの安全性と強靱性を高めていく決意を示した。また、「信頼・強靱性・共栄」を中核に据えた台湾の政策ビジョンと戦略的な方向性を世界に発信した。