庄司太一(ビジネスライター)

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老後2000万円問題のように、退職金や年金だけでは安心できないと言われている昨今、老後資金対策に「投資」は不可欠になっている。金融庁のデータによれば、2025年12月末のNISA口座数は約2800万口座、買付額は累計で71兆円に達している(日本経済新聞2026年2月18日)。
多くの人が株式や投資信託を持つ一方、株価や為替の動きに振り回されて、「投資疲れ」に陥るシニア層も急増している。

過去に大きな損失を経験している人は、「また同じことが起こるのでは」といった恐怖が消えず、ゴルフや旅行、家族と過ごす時間でもついスマホで相場をチェックしてしまうという悪循環に陥りがちだ。これでは、生活を豊かにしようと始めた投資が、生活の質を下げる結果にもなりかねない。

行動経済学によれば、人は利益の喜びより損失の痛みに強く反応する。資産価格を頻繁に見ていると、短期的な下落に敏感になりすぎて冷静な判断が難しくなる。相場を見れば見るほど、安心感は薄れて不安が増してしまうというわけだ。

<老後のための50代からの投資とは?>

50代から始める老後のための資産運用で大切なのは、単に高いリターンを追い求めることではない。資産を守りながら、精神的に無理なく続けられる運用方法を選ぶことだ。特に昨今は、株価が金利や為替、海外情勢といった複数の要因と連動性を強めており、個人投資家にとって考慮すべき変数が増えているのが現状だ。

もし今あなたが日々の相場に心を支配されているなら、それは投資スタイルを見直すタイミングなのかもしれない。老後に向けた投資とは豊かなシニアライフの基盤を築くことだ。そのために精神的に疲弊し、生活そのものが「投資疲れ」で不安定になるようでは本末転倒だ。


<相場の乱高下と無縁の「オルタナティブ投資」とは?>

まとまった金額での老後投資となれば、価格変動への意識や危機感は一気に高まる。では、「投資疲れ」から抜け出す方法はないのだろうか。そこで近年注目されているのが「オルタナティブ投資」だ。オルタナティブ投資とは、上場株式や債券以外の資産に投資する手法を指し、伝統的資産との相関が低いため、ポートフォリオ全体のリスク分散ができることが特徴だ。

特にファンド型の商品を利用すれば運用をプロに委ねられるため、投資家自身が日々の市場動向を細かく追わなくてもよい場合が多い。チャートを追う必要がなく、自分の時間を消費せずに資産運用ができるのだ。実際、公的年金のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も2013年度からオルタナティブ資産に投資している。資産全体の動きを安定させる目的であり、近年急速に機関投資家や富裕層を中心に注目が集まっている。

もちろん信用リスクや流動性リスク、途中で換金しにくいリスクも存在するため、利回りだけでなく、投資対象の内容や返済の原資、担保、審査体制を確認することが重要である。プロは「次に何が上がるか」だけではなく、リスクの分散に注目してこの手法を選んでいる。相場を追いかける投資から、収益源を分ける投資へといった視点のシフトは、特に50代以降の資産運用にとって圧倒的なプラスであるというわけだ。

オルタナティブ投資は世界的にもスタンダードになりつつあるが、個人投資家が優良な案件に直接アクセスすることは、たとえ数千万円単位の余裕資金を持つ富裕層であっても容易ではない。
そのため、本当に好条件のオルタナティブ投資案件は、数十億円の資金を動かすような機関投資家の間で独占されることが多い。

もちろん、プライベートバンカーを通じてアクセスできたとしても、一つの案件に多額の資金が長期間拘束されるリスクがつきまとうことが多い。

<オルタナティブ投資の民主化とは>

こういった課題を解決するためには何が必要か。もちろん、「投資疲れ」で生活の質を下げずに、良質な案件にアクセスするための手段だ。そこで本稿では、個人投資家向けのオルタナティブ投資として注目を集める「SAMURAI証券(東京、代表取締役社長・山口慶一)」に話を聞いた。

<50代からの老後資金対策>ほったらかしで固定リターンが狙え...の画像はこちら >>

まず、個人でオルタナティブ投資に参入する場合、投資信託のような規模感で取り組める環境が重要だろう。全資産や退職金を全部丸投げする・・・といったハイリスクなことは当然すべきではない。

「私たちSAMURAI証券では、金融のプロとして大規模で優良な投資先を選定し、その巨大な投資案件を自社でファンド化しています。個人投資家でもそれぞれの予算に合わせて投資できるよう、小口化して商品を提供しており、1万円から投資することが可能です。」(SAMURAI証券・山口氏)

SAMURAI証券では、オルタナティブ投資の個人商品化を積極的に進めることで、この参入障壁を引き下げており、同社ではこれを「オルタナティブ投資の民主化」と掲げているという。

「プロに独占されていたオルタナティブ投資が、個人に開かれただけではありません。複数の質の高いオルタナティブ資産へと効率的に分散投資することも可能になりますから、資金に余裕のある方々にとってもより柔軟なオルタナティブ投資が実現できます。」(同社・冨田氏)

オルタナティブ投資が個人投資家レベルの資金でできるとなれば、この参入障壁の引き下げは画期的である。SAMURAI 証券の掲げる「オルタナティブ投資の民主化」という表現にも合点がゆく。
最低投資額はわずか1万円からという手軽さでありながら、投資家一人あたりの平均投資額は、なんと約300万円にまで達しているという。1万円から試せる仕組みがあり、数万円というライト層も含むうえで、これほど平均値が跳ね上がっている理由は、表面的な手軽さだけではなく、同社がこだわる「企業としてのプロフェッショナルとしての誠実さ」にあるという。

<手数料ビジネスをどう克服するか>

同社がこだわるという「プロフェッショナルな誠実さ」とは具体的に何を意味するのか。それを紐解くには、まず日本の金融業界が長年抱えている「販売手数料ビジネス問題」に目を向ける必要がある。客にリスクの高い金融商品を販売して「販売手数料」だけを稼ぎ、その後暴落して投資家が損をしようが、証券会社自身は全く痛手を負わないという無責任な構造だ。こうした金融機関の「売って終わり」の姿勢に、不信感を抱いたことがある人も多いはずだ。

投資家がリスクを負う中、証券会社は当事者意識を持っているのか。同社・山口氏は次のように語る。

「私たちSAMURAI証券では当事者意識を持つためにも、顧客にファンドを売るだけでなく、自らも同じ船に乗りファンドを組成しています。収益は、投資家にリターンが届いた後の残りから得られる仕組みのため、投資家が損をするような案件では我々も収益を得られません。さらにリコース型商品の場合、万が一投資先からの回収が滞っても、当社グループ自身が返済義務を負うため、”売って終わり”の手数料ビジネスとは、覚悟の次元が違います。『絶対に失敗が許されない』当事者意識を持って投資先を選定し運用しています。

一般的なプラットフォームが案件を持ち込まれて審査・掲載するモデルであるのに対し、当グループは自ら投資先を発掘・精査し、『これは投資に値する』と判断した案件だけを組成・販売しており、投資対象も国内不動産に偏りがちな業界の中で、各国の銀行・ノンバンクへの融資、リース債権、エネルギー開発など、世界の機関投資家が手がけるような複数セクターに分散されています。個人向けの”手軽さ”だけを売りにするサービスとは、入口から異なるのです。」(同社・山口氏)

この仕組みは、個人投資家にとって極めて優れた安心材料になるだろう。

<投資先への信頼性の審査>

投資先が複雑で多様になるオルタナティブ投資の場合、どのような人がどのようにして投資先を選び、ファンド化して、販売しているのか自身で見極める必要がある。同社の山口慶一社長は大手監査法人出身の公認会計士・税理士であり、企業審査の中枢にいた経験を持つ。

なかには元財務省幹部、行政書士、企業法務に精通した弁護士、複数のオンライントレード事業の立ち上げ経験を持つ専門家、日本証券アナリスト協会認定アナリストなど、各分野のスペシャリストが揃う。経歴は判断要素の一つに過ぎないが、こうした「プロによる幾重ものフィルター」の存在こそが、見ず知らずの投資先にお金を預ける個人投資家の不安を根底から払拭するだろう。

最後に、オルタナティブ投資を考える際、パートナーとなる証券会社選びの基準について紹介する。

(1)実績評価の運用期間:都合の良い特定の期間だけを切り取らず、長期にわたる全体の実績を開示している

(2)目標利回り達成率:掲げている目標利回りの実際の達成率を、明確な数値として公表している

(3)元本毀損率:顧客が損をした「元本割れ」の確率を誠実に開示している

(4)顧客満足度:顧客のリピート率を開示している

この辺りの確認事項は、良心的な証券会社であればホームページなどでも公開されている。さて、上記の基準から本稿で紹介したSAMURAI証券の検証をしてみたい。

<事例:SAMURAI証券の信頼性検証>

挙げた4つ全て開示しており、数値は以下の通りである。

(1) 実績評価の運用期間:2022年1月から2025年12月まで

(2)目標利回り達成率:99.4%

(3)元本毀損率:0

(4)顧客満足度:全体の6 割以上(21回以上のヘビーユーザーが1割以上)

情報開示が徹底されているパートナーを選びこそが、オルタナティブ投資を成功させる最大の鍵となる。

<お金よりも大切な「これからの人生の時間」を楽しむために>

老後を意識した50代からの資産運用において、最も価値があるものは何だろうか。
それは、「どれだけお金を増やすか」以上に、「自分の貴重な時間」と「心の平穏」だろう。

本稿ではSAMURAI証券の取材を通して、老後資金のための50代からの投資としてのオルタナティブ投資について紹介したが、ぜひ「NISAの次をどうすべきか」を考えるヒントにしてもらいたい。プロフェッショナルが厳選した優良な投資先に資金を託し、運用はプロに任せて自分の時間は消費せずに着実に資産を育てる。そして、空いた時間と心に余裕を持って、趣味のゴルフや読書、あるいは家族との穏やかなひとときを、心置きなく楽しむ。これこそが、資産運用のひとつの「完成形」であるように感じる。

老後の資金運用については、本誌では今後も取材をつづけ、読者に有益な情報を積極的に提供してゆく予定なので、ご期待いただきたい。
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