本作では、ボニーの家で楽しくくらしていたおもちゃたちに最大の危機が訪れる。それは、デジタル機器の登場だ。多くの子どもたちはおもちゃのことを忘れ、デジタル機器に夢中になっている中、おもちゃで遊ぶことが大好きなボニーの家にもついに子ども向けタブレットのリリーパッドがやってくる。
ボニーがおもちゃ遊びを卒業し、周囲の子どもたちに溶け込めるよう導こうとするリリーパッドは、一見すると“悪役”にも見えるが、「おもちゃと対立はするのですが、リリーパッドにはリリーパッドなりに正義があって、ボニーを思ってのこと」と広瀬はキャラクターへの理解を示し、「今の時代を本当にしっかり描いている作品だと思いました」と語った。
一方、唐沢はデジタル機器がテーマになっていることについて、「30年前の1作目では、アンディが新しくやってきたバズに夢中になって、ウッディは嫉妬していた。今回はその相手がリリーパッドになっただけ」と分析。「子どもが新しいものに惹かれるという構図は昔から変わらない」と指摘した。
さらに、「子どもが新しいおもちゃに夢中になるのは自然なこと。でも、置き去りにされたおもちゃの気持ちを考えると、この作品はすごく切ない物語でもある。今回もスマーティー・パンツやアトラス、スナッピーのように、まだ使えるのに忘れられてしまったおもちゃが登場する。そういうおもちゃたちの感情がうまく描かれているところも『トイ・ストーリー』の魅力の一つ」と語った。
劇中では、「友達」や「つながり」の大切さも大きなテーマとして描かれる。
唐沢は「本当の友達ってなかなかできづらいと思う」と切り出し、「よくよく考えてみたら、ただの知り合いなのかもしれないし。だから作品の中でボニーが友達づくりに悩んでいる姿が刺さるんじゃないかな。みんな簡単にはできないって知っているから」としみじみと語ったかと思えば、一転して「友達と言ったら、アリスしかいないでしょ。広辞苑で『友達』って調べたら広瀬アリスの名前が出てくる」と冗談を飛ばした。
広瀬は「勘弁してくださいよ。私、友達は多いほうではないので」とタジタジに。改めて広瀬は、「劇中でも描かれていますが、今はみんなタブレットの画面を見て、その中でつながりや絆を作っている時代。でも私は、一人でも理解してくれる友達がいればいいと思っています」と自身の考えを明かした。
「ブレイズがブタのジミー・ディーンを大切にしているように、私はワンちゃんを飼っているので、近くに一人でも二人でも自分を理解してくれる人や、ワンちゃんのような大切な存在がいれば十分。だから今回の作品は大人のほうが泣いてしまうかもしれません」と語った。
唐沢は、「『トイ・ストーリー』は、子どもが寝た後におもちゃが動き出すという設定から始まっている作品。
また、「毎回、『これがウッディを演じる最後かな』と思ってますよ」と笑いながら振り返り、「『4』から7年も経っているんだから。もう少しマメにやってほしい。半年に1回とか、1年に1回とかね」と冗談交じりにコメント。30年にわたってウッディを演じ続けてきたからこその、シリーズへの深い愛着をのぞかせていた。
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