日本にあるインド・ネパール料理店といえば、大きなナンと濃厚なカレーを思い浮かべる人が多いかもしれない。ところが、そこで働くネパール人たちが家庭で毎日のように食べているのは、実はまったく違うタイプのカレーだという。
そんな「もう一つのネパールカレー」を日本に広めようと、愛知県豊田市でインド料理店「SOKKYOナン屋」を運営する株式会社SOKKYOが、9月1日にプロジェクト「ネパールデイリーカレーコネクション」を始動した。
同プロジェクトが提案するのは、小麦粉やカレールウ、カシューナッツ、生クリームなどを基本的に使わず、油を控えめに、玉ネギ、トマト、ショウガ、ニンニク、季節の野菜、肉や魚とスパイスで仕上げるネパールの家庭のカレー。さらりとした味わいが特徴で、ダール(豆のスープ)とライス、カレーを少しずつ混ぜながら食べるのが基本スタイル。
なぜ、日本で今まで広まらなかったというと、ネパール人自身にとって「あまりにも普通の家庭料理」だったからだという。「家で食べるカレーを店で出すのはおかしい」「こんな普通の料理では満足してもらえない」と考えられ、現地のレストランでも“よそ行き”のカレーが提供されてきたという。
ところが、SOKKYOナン屋で2022年の開店当初から週替わりメニューとして家庭のカレーを提供すると、「また食べたい」「今まで食べたことがないのにおいしい」といった声が寄せられ、リピーターが増加。2024年10月頃には、セットメニューの売り上げ1位になるまでに成長したそうだ。
今回のプロジェクトでは、参加店舗が毎週一つのテーマに沿った「デイリーカレー」を提供する。例えば、「 鶏と旬野菜のタルカリを使ったカレー」「ひき肉と根菜のカレー」「砂肝とレバーを使ったカレー」「魚介をネパールの技法で仕立てたスープカレー」など。ただし、同じテーマでも、料理人の出身地域や家庭によって味が変わるため、細かなレシピやスパイスの配合は統一しないという。
スタート時の参加店舗は豊田市の「SOKKYOナン屋」と「マラティ」の2店舗。9月14日(月)から、鶏ひき肉とドライグリーンピースを使い、肉のうまみにスパイスの辛さが続く「キーマ・マタル」を提供する予定。
「珍しい本場料理」の紹介を目指すのではなく、「おいしいから食べてほしい」というのが、同プロジェクトに込められた思い。日本の豊富な魚介なども取り入れながら、時には「本場を超える」味にも挑戦していくとしている。











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