※本稿は、高田晃『とにかく早起き 自分を変える一番大事な習慣力』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
■1日をデザインする朝1時間のルーティン
モーニングルーティンとは、毎朝の行動習慣のことを指します。
一般的に「ルーティン」と聞くと、「歯を磨く」「朝風呂に入る」などが想起されそうですが、本書でいうモーニングルーティンはそれだけではありません。
私は早朝に夢を叶えるための活動をする「夢活」の時間をモーニングルーティンに組み込むことをおすすめしています。具体的には、「1日をデザインする時間」と「夢活の時間」をセットにするのが理想です。
まず、「1日をデザインする時間」とは、その日のゴール設定や重点タスクの洗いだし、スケジューリングなどを行うことで、1日の質を最大限に高めるための時間です。
これにより、ただ「こなすだけの毎日」という受動的な生き方から、自らの手で1日を作り上げる能動的な生き方へと変えていけます。
次に、「夢活の時間」は、その名の通り「将来こうなりたい」という夢の実現に向けた種まきの時間です。毎日少しずつ取り組むことで、自分の夢へと着実に近づいていくことができます。
そして、私の提案は、これらをモーニングルーティンとして朝1時間早く起きて実践しましょうというもの。
わざわざ朝4時に起きる必要はなく、ふだん7時起床の人であれば6時起きにチャレンジしてみてください。
■起きる時間が早まったら夢に向けた作業増を
慣れてきたら、「6時起き」から「5時起き」にスライドしたいと思う方もいるかもしれません。
その場合でも考え方は基本的に同じで、起きる時間が早まった分、「夢活の時間」をより長く夢に向けた作業に集中するイメージです。
【朝5時起きの人】計画30分+夢活90分
【朝6時起きの人】計画30分+夢活30分
このように、モーニングルーティンを「1日をデザインする時間」と「夢活の時間」のセットで捉えておくと、たとえ起床時間を変えても応用がききます。
朝の貴重な時間をどう使うかを意識するだけで、理想に向かうスピードが格段に上がるでしょう。
お酒が好きな私は、いろいろな飲食店によく食事に行きますが、名店と呼ばれるお店ほど開店前の仕込みに力を入れています。仕込みがしっかりできていれば、営業時の作業を驚くほど軽減できるからです。
これは飲食店に限らず、私たち個人にも当てはまります。1日のはじまりにしっかり行うことで、自分のパフォーマンスを大きく高められるのです。
その具体的な取り組みが、「1日をデザインする時間」です。
ここでは、今日のゴール設定や重点タスクの洗いだしと優先順位付け、スケジュールの確認などを行い、1日の質と効率を最大限に高める「準備時間」をつくります。
■計画を立てることで得られる5つのメリット
このように朝のプランニングをモーニングルーティンにすると、次の5つのメリットを生みだします。
1.生産性の向上
その日の優先順位が明確になり、重要なタスクから取りかかることで時間を無駄にせず効率的に行動できます。
2.ストレスの軽減
計画を立てる行為が頭のモヤモヤを整理し、不安や混乱を減らします。さらに、先手先手で行動できるので心に余裕が生まれ、毎日の主導権を握れるようになります。
3.タイムマネジメント力の向上
「何にどれくらい時間がかかるのか」「どの時間帯に怠けやすいのか」などを、自分の行動の癖が見えてきます。これにより、“時間見積もり力”が高まり、不測の事態にも柔軟に対応できる総合的なタイムマネジメント力へとつながります。
4.自己効力感の向上
計画通りにタスクをこなし、小さな達成感を積み重ねることで、「自分にはできる」という自己効力感が高まります。その結果、毎日をポジティブに過ごしやすくなっていきます。
5.目標達成力の向上
1日の計画は、長期目標を小さく分割したステップでもあります。毎日そのステップを踏んで着実に進むことで、手応えと充足感を得られ、最終的に目標を達成しやすくなります。
■超合理主義者が10年以上続けているメソッド
こうしたプランニングの効果について、「計画を立てる時間自体がもったいない」「その時間でタスクを進めたほうが早いのでは?」と疑問をもつ方もいるかもしれません。
ですが、トータルで見ると、“的を射た行動”を取れるようになる分、圧倒的に効率がよくなることが私自身の経験、そして私が主宰する講座やコミュニティの受講生たちの成果によって証明されています。
「とにかくムダを排除したい」という私のような超合理主義者が10年以上続けているのも、その効果を身をもって体感しているからにほかなりません。
ですので、ぜひ朝30分で1日をデザインするルーティンにチャレンジしてみてください。早い人であれば、1週間も経たないうちにその効果を実感できるでしょう。
予定をただこなすだけの身な生活から脱却し、手応えと充足感のある毎日へと変わっていくことをお約束します。
■1日をデザインする3ステップ
ここでは、モーニングルーティンとして挙げた「1日をデザインする時間」について、具体的にどんな作業をするのか、そして30分をどう使うのかを説明していきます。
やることは大きく分けて、次の3つのステップです。
なお、ここでは手帳を使うことを前提に解説しますが、白紙のノートやアプリなどのデジタルツールでも同じように実践できます。ぜひ、自分に合った方法を試してみてください。
Step1 今日のゴール設定
まずは「1日が終わったときに、どういう状態にあると理想的か?」を考え、今日1日で得たい結果を定めます。
ゴールが1つだけの日もあれば、複数ある日もあるでしょう。
ただし、あまり多すぎると焦点がぼやけやすいため、3つ以内に絞り込むのがおすすめです。
「今日の夜、布団に入るときにはどうか?」といつもの感覚をもって過ごせば、“ゴール”を朝のうちに決めておくことができます。
Step2 重点タスクの洗いだしと優先順位づけ
いわゆるタスクリストの作成です。
今日やるべきことを一覧化し、優先順位を決めていく過程は、「自分にとって何が重要で、何を切り捨てるべきか」を判断する行為でもあります。
仕事だけでなく、家庭のことなど多岐にわたるタスクを管理するには工夫が必要です。
一般的にはA・B・Cのランク分けが使われますが、より細かく分けたい場合はA+やA−のようにプラスやマイナスの記号を加える方法もあります。
また、タスクを色分けするのも一案です。
私の場合は、仕事関係を「赤」、プライベートを「青」、自分の目標達成に関わることを「緑」といった具合にマイルールで分類しています。
もし「緑」のタスクが少ないと気づいたら、スケジュールを微調整して目標に近づけるよう工夫します。
さらに、「このタスクはどれくらい時間がかかるか」の見込み時間も書き込むようにすると、後のスケジューリングがスムーズになります。
優先順位の表記方法や色分けには、これが正解というものはありません。試行錯誤しながら、自分に合ったやり方を見つけてみてください。
■惰性的な時間の使い方をしない方法
Step3 1日のスケジューリング
Step1で設定したゴール、Step2で洗いだしたタスクを踏まえて、今日はどのように行動するのかを具体的に書き込みます。
すでに決まっている商談やミーティングなどもあるでしょうが、細かいところまでスケジュール化していくのがコツです。
私の場合は、あらかじめ週間スケジュール表(ウィークリーページ)に大まかな予定を記入し、モーニングルーティンの時間にデイリーリフィル(1日計画表)へと転記して、より詳細に組み立てています。
スケジューリングのポイントは3つです。
1.「理想の時間の使い方」に近づける
自分がパフォーマンスを発揮しやすい形に1日をデザインしましょう。
2.細切れの「スキマ時間」や「移動時間」を有効に使う
たとえば、「この電車移動時に本を半分まで読んでしまおう」「たまっているメールは、この待ち時間で一気に処理してしまおう」「この時間で10分間だけ仮眠をとろう」といった具合です。
このようにあらかじめ決めておかないと、ただ何となくスマホをいじったり、SNSを見だしてしまったりと、つい惰性的な時間の使い方をしてしまうためです。
3.バッファ(余裕時間)を必ず確保する
具体的にどれぐらいのバッファをもてばいいかという目安はありません。
私の場合は、午前と午後に最低でも1時間ずつは予定が入っていない時間を確保しています。こうすることで、不測の事態にも対応できるようにしています。
■作業時間は30分が目安
ここまで便宜上、3ステップに分けて解説してきましたが、実際にはStep1~3を行ったり来たりすることもあるでしょう。
たとえば、タスクの洗いだしをする中で「今日のゴール」が固まる場合もあれば、スケジュールを組む中でタスクを追加・削除する場合もあります。
いずれにしても、慣れるまでの目安は30分ほどです。
慣れてくれば15~20分で済むようになる方もいると思いますが、その分余った時間は2つめのモーニングルーティンである「夢活」に回して構いません。
また、Step1~3に慣れてきたら、自分ならではの検討項目を加えてみるのも面白いでしょう。
私は自作のデイリーリフィルに「起床時間」「睡眠時間」「心の状態」「体の調子」などを書き込める欄を設けたり、前日のよかった点・反省点を振り返れるような「振り返り」欄を用意しています。
常に課題意識をもち続けるために「今の課題とやるべき事」という欄もあるほどです。
ここまで行うと、単に効率的になるだけではなく、「1日1日を丁寧に、しかも自分の主導権で過ごせている」という手応えが生まれます。
まさに、“受け身の生活”から一歩抜けだし、自分の人生をデザインする感覚をつかむための大きな第一歩といえるでしょう。
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高田 晃(たかだ・あきら)
一般社団法人 日本手帳マネージメント協会 代表理事、ラグランジュポイント 代表取締役社長
大手前大学 通信教育部非常勤講師。日本プレゼンテーション協会(JPA)認定プレゼンター。専修大学を卒業後、2006年インターネット広告最大手(株)オプトに入社。その後、営業マネージャーやグループ会社の立ち上げを経て、2013年に独立。マーケティングコンサルタントとして中小企業支援に従事する他、商工会議所など全国各地の各種団体で年間100回以上の登壇数を誇る人気セミナー講師としても活動する。また、2019年からは「手帳で人生をデザインする」を標語として掲げ、キャリア形成・独立起業・習慣化・自己改革など、手帳によって人生を設計してきた約20年にわたる自らの経験をベースに、その方法論をコーチングやセミナーを通じて発信。YouTubeチャンネル「手帳の強化書」で、手帳術に関する情報を発信中。
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(一般社団法人 日本手帳マネージメント協会 代表理事、ラグランジュポイント 代表取締役社長 高田 晃)

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