(写真左から)ラグジュアリーカード 事業開発本部 アソシエイトディレクター 河合 美玖、瀬戸内市長 黒石 健太郎、刀匠 川島 一城、瀬戸内市観光協会事務局長 林 孝康
ブランド誕生から10周年を迎えたラグジュアリーカード。
ユニークでエクスクルーシブな優待サービスの数々により、経営者層・若年の新富裕層を中心に支持を積み上げ、2025年の新規会員数は前年比134%と過去最大の伸びを記録しました。
そして今回、新たな取り組みとして始めるのが、岡山県瀬戸内市との提携によるカード会員様限定の優待提供です。
プレスリリース:ラグジュアリーカード、「日本刀の聖地」で800年の歴史を誇る古式鍛錬体験を会員限定で解禁。岡山・瀬戸内市の「ここにしかない体験」10種を提供開始。
近年、富裕層の関心は「所有」から「体験」へと移りつつあります。高級品を手に入れることよりも、その土地でしか出会えない文化や人、本物の価値に触れる時間を求める人が増えています。
こうした価値観の変化は、地方観光の取り組みにも表れています。例えば、インバウンドの観点では、観光庁が消費額の大きい旅行者を地方へ呼び込む取り組みを成長戦略として進めており、その重点支援地域のひとつに、瀬戸内市を含む「せとうち」エリアが選ばれています。地方の文化や体験に、いま新たな価値が見いだされはじめているのです。(出典:観光庁)
こうした流れのなかで、ラグジュアリーカードは瀬戸内市と連携し、備前長船にいまも息づく刀剣文化や現役刀匠との交流、「日本のエーゲ海」「恋人の聖地」と称される牛窓など、地域ならではの自然美や伝統美に触れる特別プログラムをスタートしました。
なぜ今、地方なのか。なぜ瀬戸内市なのか。そして、なぜラグジュアリーカードが地域文化と向き合うのか。
ラグジュアリーカード 事業開発本部 アソシエイトディレクターの河合、瀬戸内市観光協会事務局長の林孝康氏、そして、瀬戸内市の文化を継承する刀匠の川島一城氏が、富裕層が求める体験価値の実像と、日本の地方文化が持つ可能性、そしてラグジュアリーカードが目指す新たな価値創出について語ります。
地方と富裕層をつなぐ、新たな挑戦
今回の取り組みについて、ラグジュアリーカード 事業開発本部 アソシエイトディレクターの河合は、「地域と富裕層をつなぐ橋渡し」だと語ります。
(写真右)ラグジュアリーカード 事業開発本部 アソシエイトディレクター 河合 美玖
「ここ数年、地方在住で入会いただく会員の方は全国で増えていて、さらに国内旅行で地方を選択する傾向も特に高まっています。一方で、地域には素晴らしい価値があっても、それを求める人に届いていないケースが少なくありません。私たちは、価値あるものと、それを求める人をつなぐ橋渡し役でありたいと思っています」(河合)
ラグジュアリーカードが2026年4月に発表した「2025年の新富裕層の消費動向」では、国内空港施設における加盟店の取扱高が前年比146%に増加しました。また、地方都市での利用額も都市圏と同等の推移で伸びており、富裕層の関心が地方へ広がっていることがうかがえます。
【ラグジュアリーカード|新富裕層の消費動向調査】若年層・地方も伸長し、会員数は過去最大の増加を記録。AI利用や円安下の旅行消費、法人決済の拡大など最新調査を発表。PR TIMES×
「瀬戸内市には非常に多くの観光資源があります。世界的にも注目度が高まっている地域ですが、その魅力が国内の日本人にはまだ十分に知られていないと感じています。そのため、『日本にもこんな素晴らしい場所がある』『こうした体験ができる』という情報を私たちがキュレーションし、届ける役割を果たしたいと考えました。
富裕層の多くは、国内外を問わず数多くの旅を経験しています。だからこそ今回目指したのは、一般的な観光情報では出会えない、その土地の本質に触れる体験でした。
「通常は公開されていない場所や、人との出会いを含め、本当にここでしかできない体験を数多く用意しました。新しい発見や感動につながる機会を提供したいと考えています」(河合)
2026年6月オープンの一棟貸しの宿「seppa」。
客室には刀が展示され、その存在を身近に感じながら滞在することができる。
なぜ今、富裕層は「体験価値」を求めるのか
今回の取り組みの背景には、富裕層の価値観や消費行動の変化があります。近年は「モノ消費からコト消費へ」という言葉が語られるようになりました。しかし河合は、その変化はさらに先へ進んでいると話します。「会員の方々は、自分が本当に良いと思ったものには価格だけで判断しません。一般的には高額と見られるものでも、自分自身が価値を感じたものには積極的に投資されます。今は、自分が納得できるか、共感できるか、感情的な価値につながるかが重視されています。購入体験そのものや、その後に残る思い出まで含めて価値として捉えられているのです」(河合)
実際に、ラグジュアリーカード会員を対象に実施した、お金の使い方に関する調査では、「自分の好きなものには出費を惜しまない」「家族や仲間との時間には出費を惜しまない」への回答が、「有名で高価なブランド」「人から羨ましがられるような高価なもの」を大きく上回り、新富裕層の特徴が示される結果が出ています。
ラグジュアリーカード会員 ライフスタイルに関する調査(2024年3月)
【ラグジュアリーカード初の会員ライフスタイル調査】全体の6割が年収アップの見込み、直近1年で15億円の不動産購入もPR TIMES×
その一方で、情報があふれる時代だからこそ、新たな課題も生まれています。
「選択肢が増えたことで、『本当に価値のあるものは何か』『どこへ行けば本物に出会えるのか』が分かりにくくなっています。だからこそ、誰が薦めるのか、誰が価値を見出しているのかというキュレーションの価値が高まっていると感じています」(河合)
ラグジュアリーカードが目指しているのは、単に特別な体験を提供することではありません。地域に眠る価値を発掘し、それを本当に求める人へ届けること。そして、その出会いを通じて新たな視点や発見を生み出すことです。
「私たちは、まだ広く知られていない価値を発掘し、それを必要としている方々へ届ける役割を担いたいと思っています。それが『Experience More』というブランドスローガンにもつながっています」(河合)
「ディープジャパン」は、なぜ瀬戸内市にあるのか
瀬戸内市には、「日本のエーゲ海」とも称される牛窓の美しい海や自然に加え、平安時代から江戸時代にかけて刀の生産量で日本一を誇った歴史があり、備前長船の地で今でも続く日本刀文化など、世界に誇る自然・文化資産が数多く存在しています。その象徴的な出来事となったのが、戦国時代の名将、上杉謙信・景勝 親子の愛刀としても有名な、国宝に指定されている日本刀「太刀 無銘 一文字(山鳥毛)」の里帰りでした。備前長船の刀剣文化を象徴する存在として、地域内外から大きな関心を集めたこの出来事を、瀬戸内市観光協会事務局長の林氏はこう振り返ります。
瀬戸内市観光協会事務局長 林孝康 氏
「クラウドファンディングを通じて多くの方々にご支援いただき、令和2年に山鳥毛が瀬戸内市へ帰ってきました。山鳥毛の公開時には全国から本当に多くの方が訪れます。今年(2026年)は3月後半とGWであわせて20日間 特別公開されましたが、入館者数は1万5千人以上*とこれまでの記録の約3倍の反響がありました」(林氏)
*2026年3月20日~3月29日、4月25日~5月6日の20日間、15,669人
こうした瀬戸内市の魅力は、日本国内だけでなく世界の富裕層からも注目を集めています。刀剣文化に魅了された国内外の来訪者を数多く迎えてきた刀匠の川島氏は、その変化を肌で感じているといいます。
刀匠 川島 一城氏
「海外から来られる方は非常に多いですが、日本が初めてという方はあまりいません。
過去に東京や京都、大阪といった主要観光地を経験した人々が次に求めるのは、ガイドブックには載っていない日本だと語ります。
「海外の方が求めているのは、いわゆる観光地ではありません。本当に知りたいのは、その土地に根付いた文化や人なのです」(川島氏)
川島氏の工房には、海外の経営者や投資家、アートコレクターなど、自らの審美眼で価値を見極めてきた人々が訪れます。世界的なラグジュアリーブランドの幹部が、日本刀文化へ関心をもち訪れたこともあるといいます。
彼らが興味を持つのは、日本刀そのものだけではありません。なぜ刀を作るのか。どのような思想で受け継がれてきたのか。なぜ現代まで残り続けているのか。そうした背景にある哲学や精神性に強く惹かれるのだといいます。
「成功されている経営者の方々は、自分自身も何かを極めようとしてきた方が多いです。だから職人の話に共感されるのです。最終的には刀の話というより、生き方の話になることが多いですね」(川島氏)
「観光とは、光を見ること」——刀匠が語る、富裕層が求める体験の実像
川島氏と共に刀剣を作り上げる、研師 横山 智庸 氏
そんな川島氏は、観光の本質についても印象的な言葉を語ります。
「私はよく、『観光とは光を見ること』だとお話ししています。
川島氏は、自身の元を訪れた方々に対して、自ら火を起こし、地元の食材でBBQを振る舞いながら、共に語らう時間を過ごすことも多く、そうした瞬間に、「ここへ来て本当に良かった」と言う方も多いそうです。
火を起こす川島氏
川島氏によって造られた包丁で調理
その土地で生きる人に会い、その人が何を信じ、何を大切にしているのかを知ること。
そうした意味での“ここにしかない体験”も、今回の取り組みを通じてラグジュアリーカードがお届けしたい価値です。
ラグジュアリーカードを介して、新富裕層が地方とより繋がりやすく
一方で、日本刀文化には後継者不足という大きな課題もあります。刀匠になるには長い年月が必要です。技術だけでなく精神性も受け継がなければならず、一人前になるまで10年以上かかる世界です。「文化を残すためには、作り手が生きていける環境が必要です。
林氏が見据えるのは、「数」だけに頼らない観光のかたちです。
「全国には素晴らしい文化や観光資源がたくさんあります。しかし、それをどう持続可能な形で残していくかは共通の課題です。私たちが期待しているのは、地域文化を深く理解し、共感してくださる方との出会いです。そうした方々とのつながりが、結果として地域の持続可能な未来を支える力になると考えています」(林氏)
インバウンドを例にとると、富裕層といわれる高付加価値旅行者は、訪日旅行者全体の約2%(約59万人)に過ぎないものの、消費額は約19%(約1兆円)を占めているといいます。(※2023年時点、出典:観光庁)
日本国内の富裕層、特に新富裕層は旅行での一人あたりの消費額が大きく、地域の収益や文化の継承を支える力になり得ます。そして、ラグジュアリーカード会員様との橋渡しは、こうした地域の課題を解く糸口にもなると考えています。
瀬戸内市とラグジュアリーカードの取り組みは、この新しい可能性を示しているのです。
日本の魅力を再発見する、ここにしかない体験へ
ラグジュアリーカードが今回の取り組みを通じて目指しているのは、日本各地に眠る魅力を発掘し、その価値をここにしかない形で会員様に届け、人生を豊かにする体験を生み出すことです。そして、瀬戸内市での取り組みを皮切りに、同様の試みを日本各地へと広げていく予定です。
「ラグジュアリーカードを通じて、人生の可能性や視野を広げる体験を提供し続けることが私たちの目指す姿です。地域には、まだ広く知られていない素晴らしい価値が数多くあります。私たちは、それらを発掘し、本当に価値を感じていただける方々へ届けていきたいと考えています。今回の瀬戸内市との取り組みをひとつのモデルケースとして、今後も全国各地の自治体や地域事業者の皆さまと連携し、その土地ならではの文化や歴史、人との出会いを体験価値として届けていきたいと考えています」(河合)