「CAE解析」というシミュレーション技術を扱う専門家集団である株式会社日本アムスコ。CAEの歴史とともに成長してきた業界のリーディングカンパニーが目指しているのは、「技術」と「人間力」を掛け合わせたサービスです。


「技術」のみに固執しない経営方針の裏付けとなっているのは「ものづくり(CAE)を通して、技術向上への飽くなき挑戦を行う」、そして「やりがい(仕事)を通して、人間力を向上させ、豊かな会社を目指す」という社訓の理念です。

社員一人ひとりの技術と人間力を高めるために取り組んだのが、他社とは一線を画す研修制度でした。代表取締役の西脇良一社長の言葉から、制度が誕生した背景と社員の成長のストーリーを紹介します。

未経験者のポテンシャル採用にシフト

日本アムスコは、CAE解析の技術を通して、日本のモノづくりを支えています。

CAE解析とは、パソコン上で振動・強度・熱の伝わり方などを再現し、製品開発をシミュレーションする技術です。CAE解析は一般的に聞き慣れない言葉かと思いますが、自動車、鉄道車両、家電機器、プラント、建築など、幅広い分野で必要とされています。

社内には大手メーカーの案件に取り組むエンジニアや、開発現場に直接出向いてチームを組み、重要なプロジェクトの会議にも参画して提案を述べる立場のメンバーも多数在籍していますが、西脇社長は意外な事実を口にしました。

「実は、社員の90%以上はCAE未経験者として入社しました。」

CAE解析は高度な技術を必要とする仕事だけに、未経験者には厳しいと考えるのが普通でしょう。しかし、未経験者が90%超を占めていることには、それだけの理由がありました。

「未経験者をゼロから育てているのは、経験者を採用しても経験年数に見合う能力が備わっていないケースが多かったから。そこで、経験はなくてもポテンシャルを秘めた旧帝大クラスの高学歴の理系学部出身者をメインに採用するようになりました。」

西脇社長が未経験者中心の採用方針に切り替えたのは、かなり前のことだったそうですが、ポテンシャル採用で集めた人材を育てるほうが効率に優れ、会社とのマッチングもスムーズだといいます。

入社後は3ヶ月の手厚い研修からスタート

未経験者が増えていった経緯を踏まえて改善され続けた研修制度について、西脇社長はこう説明します。

「入社後はCAE解析の基礎について、一人ひとりの成長スピードに合わせたフォロー体制のもとで学べる3ヶ月間の研修からスタートします。解析ソフトの操作方法、図面作成、解析に必要な工学知識の基礎から応用まで一から学べる内容で、自信がつくまでじっくりと学習できます。」

研修を終えると実務部隊に配属され、OJTによる先輩社員のフォローを受けながら、エンジニアとしての第一歩を踏み出すとのことですが、西脇社長は全社員に年2回の評価面談を実施し、「貢献度」「成果」「努力度」などの側面を検証・フィードバックしながら成長を加速させています。


さらに、振動・熱伝導・流体などさまざまな工学的な知識に関わる資格「計算力学技術者認定試験」の受験に向けた支援も提供しています。

初期教育期間中に公認CAE技能講習会を受講して初級認定を取得することで、通常なら実務経験3年が必要な受験資格を、初年度から得ることが可能となる環境を整えています。

配属後のキャリアアップも見据えた取り組みは社員の成長を促し、ひいては会社全体の技術力の向上につながっています。

一人ひとりに合わせた教育が強み

新人教育に力を入れてきた西脇社長は、「この仕組みなら間違いなく人が育つという研修の型も一定程度見えてきました。」と自信をのぞかせます。

今なおブラッシュアップを重ねているというカリキュラムの9割を占めるのは実技で、技術に対する考え方などについてのフォローにも一層力を入れていく方針です。

また、一人ひとりの個性などに合わせた指導をしているのも強みだといいます。西脇社長は「人は、単に知識を教わるだけでは能動的に動けません。一人ひとりの内面を刺激していくことで、だんだんと独自に勉強をするようになります。そうして自走してもらうことが理想です。」と狙いを語ります。

研修期間中は2週間に一度の面談があり、何か問題や心配事がないか、業務面以外の不安もすべて解消してもらえるようにも配慮しています。

充実した研修が変化させた社員の考え方

研修を受け、未経験からスタートした社員が活躍していく状況を目にした西脇社長は、あることを感じたといいます。

「人の性格は変わらなくても、物事に対する考え方は変わっていくことを実感しました。昔からいる社員は全員、考え方が変わったと思います。」

西脇社長は、こんなエピソードも打ち明けます。

「例えば、計算力学技術者認定試験の認定に向けたサポートは20年ほど前から実施しているのですが、試験を受けることに対しては一部の社員に抵抗がありました。
しかし、より充実した研修制度を導入してからは認定者数が増え、認定されていない社員の数を上回った頃合いが、ゲームチェンジのタイミングとなりました。」

当時を振り返った西脇社長は、こう続けます。

「結局、私自身がリードして結果を見せていかなければ社員は納得しませんし、動き出しません。以前、『100名の従業員数を目指す』と言ったときも反対する社員がいましたが、実現の可能性が見えてきた50名に達した頃から、その思考が変わり始めました。」

社員数が300名を超えた今、西脇社長が目指しているのは向こう10年を目安に社内の“ファン”を1,000名規模に拡大し、全員で社会に貢献できる会社づくりです。

「私自身は必ず実現できると信じていることしか言いません。それが社員との信頼関係につながっていると思います。そうして積み重ねてきた成功体験、変化が『人を大切にする』『優れた技術を継承する』という会社の文化になっており、その中で社員も成長していると実感しています。」

一人ひとりが努力をして、全員で切磋琢磨できる

より充実した研修体制を整えたことなどによって社員が自ら学べる環境が生まれ、意識改革が進んできた日本アムスコでは、社員一人ひとりが努力をして高い技術を獲得し、社員全員で切磋琢磨できる風土が定着しています。

会社としても、社員の発言・行動に対する心理的な安全性を担保し、チャレンジを応援しています。

「近年は『日本アムスコで生涯働きたい』と言ってくれる社員も増えています。」と謙虚に喜びを表す西脇社長は、静かに口を開きます。

「私自身も失敗の中からでしか学ぶことができなかったということを痛感しています。人間関係もそうですが、想像だけで物事を理解するのには限界があります。そもそも経験していないことを想像するのは難しいでしょう。」

日本アムスコは、技術を強みとする会社です。だからこそ、挑戦と失敗を繰り返しながら成長できる環境が大切にされています。

自発的に学び、取り組む姿勢も浸透

日本アムスコは「CAE技術を主軸とし 未来社会への貢献を最優先すると共に 全社員が物心を満たす」という企業理念を掲げ、社員の正当な評価制度も構築して全社員に明示しています。

年度当初に設定した業務目標の達成状況を半期ごとの上司との面談で確認しているほか、資格取得状況や講習会への参加、自主的な勉強会の開催など、さまざまな評価項目をもとに評価を決定しています。


そうして努力した結果は給与に反映されるため、社員のモチベーションが高まり、「自発的に学ぶ」風土も根付いています。

社内のどの職場環境にも共通する現象として、西脇社長は次のようなポイントを挙げました。

「基礎的な知識やスキルを土台にしながら、自ら考え、試行錯誤する力が重視されています。もちろん、実際の業務では、案件ごとに求められる知識やツールは異なります。そのため、どのようにモデル化するか、どのように効率化するかといった課題に日々向き合うことになります。与えられた仕事のやり方を踏襲するだけでなく、自ら考えながら取り組む姿勢が重要となりますが、こうした積み重ねが、仕事と学びの双方を高めていく環境につながっています。」

解析する製品と思考は無限にある

日本アムスコは、一人ひとりのキャリアに寄り添いながら、多様な成長機会をフレキシブルに提供しています。

入社後の評価面談では、本人の伸びしろや希望するキャリアのヒアリングをもとに、会社側から配置転換やキャリアチェンジの打診も積極的に行っています。

最後に西脇社長は、共に働く未来の仲間へのメッセージを口にしました。

「さまざまな事業分野・製品の仕事に携わりながら技術力を磨いていきたいという方なら、当社によくマッチすると思います。解析する製品と思考は無限にあるということにワクワクする方は、大いに活躍できると考えています。」

「技術」と「人間力」を掛け合わせた日本アムスコのサービスと社員の成長ストーリーは、これからも続きます。そんなエキサイティングな会社が求めているのは、あなたかもしれません。
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