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多くの関係各社およびステークホルダーが集まった場内に、STARGLOWのKANONによる開演に先駆けてのアナウンスが流れた。ビジョンには、SKY-HIの実家ワンマンから始まった、創業から6年弱の間のBMSGによる数々の革命が映し出されていく。
「Ready for the next 5 years?」というメッセージに続いて、SKY-HIが登場。現在の所属アーティストは35名、BMSG TRAINEEは23名。2026年にデビューしたのはSTARGLOWとふみの。イギリスの音楽総合メディア『NME』が発表した「The NME 100: Essential Emerging Artists For 2026」に、日本から唯一選出されたSTARGLOW。デビューから半年弱で複数のタイアップを獲得しているふみのを誇らしげに紹介するSKY-HI。今年パートナーシップを締結したAyumu Imazuについても、今月『ミュージックステーション』に出演し、マイケル・ジャクソンカバーを含む素晴らしいパフォーマンスを披露し、2027年1月31日には日本武道館公演を開催すると伝えた後、「BMSGが何もしなくても世界的なスターになっていくポテンシャルが十分にあるが、早ければ早いに越したことはない。成功や成長のための触媒になるよう手伝いたい」と、パートナーシップ締結に込めた想いを明かした。
昨年行われ、BMSG第3のボーイズグループ、STARGLOWを生み出したオーディション/育成プログラム「THE LAST PIECE」。冷笑文化が広がる現代において、若者に夢の見方を教えるプロジェクトとしてスタートしたが、終わってみたら、むしろ自分の方が夢の見方を教えられた。「堂々と夢やきれいごとや、『こういうことをやりたい』『こうなった方が絶対に良いはずだ』ということをこれから口にしていきます」と明言。そこから約1時間。夢のあるビジョンが時折ユーモアをまじえながら、語られた。
既存の業界やシステムが持っている構造的な難しさや継続的な課題を、新しい会社が生まれることで解決していくことがスタートアップのやるべきことだと考えている。BMSGはいくつかの点においてそれが成功できたという手ごたえを、集まった関係者やファンへの感謝と共に伝えたSKY-HI。「原資は自分の貯金1億円だったが、ここからはこれまで培ってきたものを全部未来への投資に賭ける」と力強く言い切った。第二期創業期においてのテーマもやはり、創業時のテーマと同じく、「才能を殺さないために」。「これはBMSGにとって永遠のテーマになると思っている」と話した。
Photo by Satoshi Hata
次の5年間で意識したい3つの切り口は、「音楽ファースト」、「サステナブルなエンタメ構造」、「グローバル展開」だという。
まずは、「音楽ファースト」について。
自社レーベルBullmoose Recordsでは独自の契約システム、FlexDealを導入。オーダーメイド型の柔軟な契約形態であり、マネジメント機能からレーベル機能まで、必要な部分だけを柔軟に組み合わせてアーティストと契約を交わす新時代の契約方法となっていると説明。また、アーティストとプロデューサーの創造力を一気通貫で具現化するクリエイティブ組織、BMSG Creative Labを発足。良い曲を作れた、良い映像監督がいる、良いディレクターがいる、というようなことをバラバラにやらずに、ワンチームでやり、組織として強くなることを目指している。「ゼロイチの部分を自分が発信することさえできれば、それをチームでどんどん広げていって、最後アーティストがきれいなシュートを決めてくれるという形ができている」と話した。2026年に世界的なクリエイティブアウォードを2つ受賞できていることを例に挙げ、「Creative Labは随時仲間を募集しているので、興味がある人はぜひご応募ください」と呼びかけた。創業期から、楽曲やミュージックビデオなどの制作物において、すべての制作者や関係者のクレジットを徹底しているのも、クリエイターへのリスペクトを欠かさないという信念があるからこそ。「最後にシュートを決めるのはアーティストだけど、そこまでの道筋を作るのはチーム。BMSGのこの仕事をやって良かったよねというところから、次の仕事にどんどん繋がっていくという循環を作っていきたい」(SKY-HI)。
「AIに絶対に毀損されないものというのは、その人間がどれだけ特別か、どれだけ面白いか、簡単に言うとハズレ値をどれだけ持っているか、ということになってくる。
Be Myself精神のもとに、多方面で個性を発揮しているグループがMAZZELだ。通常、個性豊かなグループであっても、一つの共通したカラーを持つことが多いが、MAZZELの場合は、そもそもマンガの掲載誌が違う。「少年ジャンプ」もいれば、「ヤングマガジン」もいれば、「マーガレット」もいれば、「ちゃお」もいるほど、個性がバラバラ。パフォーマンスが世界トップクラスであることは前提の上で、作詞作曲、ダンスカルチャー、ドラマや映画、グッズ企画、ファッションショーのランウェイ、ラジオのパーソナリティなど、それぞれがやりたいことをやって、結果を出している。やりたいことをとことんやると人は輝く。事務所がコンセプトを提供するのではなく、本人がやりたいことをとことんやらせるためのパスを出すことが重要だと説いた。再生回数100万超えを連発している人気YouTube企画「MAZZEL ROOM #まぜべや」の話題を出した上で、ファンクラブ会員数が一年で五倍以上になったことを明かした。MAZZELは、あえてオーディション段階でのバズを狙わずに、先にメンバーを発表してから、グループが生まれるまでの経緯をドキュメンタリーとして公開した。「結成時、メンバーには『MAZZELが売れてこそ、BMSGが本物になれる』という話をした。そうなると、BMSGはオーディションコンテンツを作るのがうまい会社ではなく、アーティストの育成に成功したという例を作ってくれることになる」(SKY-HI)。
続いては、「サステナブルなエンタメ構造」について。BMSGは2024年4月にリリースしたBE:FIRSTコンセプトシングル「Masterplan」において、CD製造段階のプラスチック使用量を約10トン削減させるという結果を出した。今後も、環境負荷の低減と高い収益性を両立する持続可能なファンビジネスモデルの可能性を模索し、推し活の純粋な楽しみと、ファンの経済的負担との最適なバランス関係を追究していくことを示した。
既に、コンプライアンス、ビジネスマナー、メディアトレーニングなど、アーティストへの各種研修制度を実施しているBMSGだが、新たに導入するのが資産形成・ライフプラン支援プログラム「Unseen Life Plan」。スポーツ選手もそうだが、アーティストは一般的な定年の年齢まで活動を続けることは難しい。「現役のうちに稼げるだけ稼がないと」というモードになってしまうと、自分が本当にやりたいことがわからなくなってしまい、音楽が仕事になってしまう。「早いうちに資産形成をして、自分が何をやりたいかということと向き合ってほしい」という想いが込められた、クリエイティブファーストを貫くためのプログラムだ。「変わらないために変わり続けて、ビジネスモデルの理想的なバランスを探っていく」とSKY-HI。今夏には、ファンプラットフォーム「B with U」の大型アップデートが予定されている。
Photo by Satoshi Hata
最後は「グローバル展開」について。
2026年、とある海外プロジェクトを始動させると予告した後、「2つ、3つとプロジェクトを動かせていく。とにかく投資をしていく」と力強く言い放った。「BMSG TRAINEEの現在小学校6年生のKAITO、中学1年生のLEONは10年後、20年後もアーティストとして活躍はできるけれど、経済的に考えると、日本の市場だけで活動していては厳しい。しかし、他の国はどんどんグローバル展開していく。
Photo by Satoshi Hata
新たな経営体制に移行したことで、よりSKY-HIがクリエイティブに集中できる体制になったという。2028年を目標に、ピュアな音楽性を追究した自身のフルアルバムをリリースすると告知。4つ目のボーイズグループが準備中であることに続いて、10月10日、11日、12日の3日間にわたって開催される「BMSG FES'26」のキービジュアルを初公開。「そこに映っているアーティストの並び順は、とある意図を持っている」と口にした。また、創業10周年を迎える2030年までには「BMSG FES」を海外で開催すると発表。「これは予定でいいです。アメリカで開催したい。『あのアーティストもこのアーティストもいて、これが全部同じ事務所に所属しているなんてヤバいな』というところまで持って行く」と熱く語った。
ショーケースで見た多様性と可能性
プレゼンテーションの後はショーケースが行われた。トップバッターは、「THE LAST PIECE」で注目を集めた、YUTA、KEI、RAIKI、TAICHI、KANTAに加え、REN、COTA、HAL、ISANAというBMSG TRAINEEによるパフォーマンス。1曲目は、BE:FIRSTのSOTAが振り付けを担当。「BMSG FES'25」で披露し、オーディエンスの度肝を抜いた「Boogie-Woogie feat. Maddy Soma」。ハイクオリティなダンスで魅せた。KEIが丁寧に挨拶をして、RAIKI、RYOMA、RYOTOによるBE:FIRSTの「夢中」のカバーへ。瑞々しく伸びやかな美声を響かせた。RAIKIが充実した表情で「トレーニーの士気を上げて、皆さんの力もお借りして、トレーニー期間をさらに誇れるものにしていきたいと思ってます」と決意を語った。
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二番手は、「No No Girls」のファイナリストであり、1月にデビューしたふみの。「ふみのと申します! よろしくお願いします!」と元気よく自己紹介をして、ちゃんみなからプレゼントされたデビュー曲「favorite song」をラベンダー色のエレキギターをかき鳴らしながら、歌唱。続いて、7月22日スタートのフジテレビ系水10ドラマ『Tokyo middle 30』の主題歌「東京」の初披露へ。「いつか抱いていた夢や希望がいざ目の前に現れた時の葛藤と、それでも生きていかなきゃいけないという想いを歌った曲」と紹介した後、アコースティックギターの繊細な旋律と共に、透明感溢れる巨大なスケールの歌で才能を見せつけた。「たくさん曲を書いています。私の曲を聴いて『これ、ふみのの曲だったな』と思ってもらえるアーティストになれるよう頑張ります」と目標を掲げた。
Photo by Satoshi Hata
最後は、「THE LAST PIECE」から誕生した5人組ダンス&ボーカルグループ、STARGLOW。ADAMの英語の口上。「Lets go! TAIKI!」と呼びかけ、TAIKIのラップから始まる新曲「Good Boys Anthem」からライブをスタート。個性が磨かれた鮮やかな5色が重なり、唯一無二の色を放っていく。「人が大好きです」と自己紹介したRUIが、「僕とTAIKIとKANONは『Greeting & Gathering』に参加するのは4回目なんですよ。まさか皆さん、立ってくれませんよね?」と呼びかけ、他のメンバーが「まさかね~」と重ねる。会場が総立ちとなる中、「USOTSUKI」をパフォーマンス。ライブの度に、驚くべきスピードで進化を遂げていることを証明してみせた。
Photo by Satoshi Hata
KANONが、「今回はSTARGLOWとしてより進化した形をお見せできたと思いますし、初めての方にはSTARGLOWがどういうグループかをお見せできた」と手ごたえを口にすると、ADAMは「僕たちは今、名前を知ってもらう時期。年末にひとつの結果として名前が残るような賞をいただけるよう頑張りたい。何よりも、たくさんの人を巻き込んで音楽を楽しむことは忘れずにいたい」と誓った。
BMSGの多様性と、才能が結集する場所であることを鮮烈に印象づけるライブパフォーマンスで、「Greeting & Gathering '26」は幕を閉じた。


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