六本木の待ち合わせ場所から「洋菓子のアマンド」へ 創業80周年を迎え、新ブランドに意欲
アマンドの勝俣勉社長
 キーコーヒーグループのアマンドは今年8月に創業80周年を迎え、新たに「洋菓子のアマンド」というイメージの確立に挑む。

 7月2日、発表会に登壇した勝俣勉社長は「80周年の記念の一環として、そして次の100周年に向け、何かひとつ大きいことをしたいと考えている。
これまでは『待ち合わせのアマンド』として有名だったが、『洋菓子のアマンド』と思っていただけるような新ブランドの展開を、来春を目途に計画している」との考えを明らかにした。

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アマンドの勝俣勉社長 同社は現在、喫茶とテイクアウトのアマンド六本木店、生ケーキのナポレオンパイと焼菓子の「ボン・ナポレオン」を販売するアマンド東京の2店舗を運営。

 新ブランドは高級路線で、おいしい洋菓子の店というイメージを高めていく。

 「『ボン・ナポレオン』などは贈答用の菓子ではなく、ちょっとした手土産として買われることが多い。新ブランドは六本木のお土産、東京のお土産というのを強調していきたい。例えば百貨店などのハイエンドな場所で、贈答用やお遣い物として特化した商品を展開したい」との青写真を描く。

 アマンド六本木店は引き続き、若年層を中心に幅広い世代の来店を狙う。

 「これまでは1階が喫茶だったことで、歩いている方が入りづらかったようだ。2024年のリニューアルで1階を物販だけにしたことで、すっと入りやすくなった」との手応えを得る。

 一方で「メニュー内容がわからないからなのか、六本木という立地から高価格帯のイメージがあるからなのか、2階の喫茶は利用される方がまだ少ない。今後はもっと喫茶もご利用していただく努力が必要」との考えの下、商品展開やイベントの開催によって喫茶利用を促していく。

 アマンドは戦後間もない1946年に新橋で創業した。
「アマンド」という店名の由来は諸説あり、アーモンドが由来という説もあるが、「歴史を振り返っても、アーモンドにまつわる商品にこだわっていない。商人と書いてあきんどと読むように、甘い人、甘いものを売って商売をするアマンド、というのが由来なのではないか」と勝俣社長は考える。

 1949年には最初の喫茶店として有楽町店が開店。当時の喫茶店に多かった茶色や黒ではなく、「アマンドピンク」と呼ばれるピンクを基調とし、パラソルなど斬新なインテリアの内装が評判となった。

 「復興に向けての明るいイメージを出したいという思いから、ピンクをモチーフにしたと聞いている」という。

 現在は喫茶店で一般的となっている、おしぼりのサービスもこの時に開始した。
 1952年には、店を代表する「リングシュー」が誕生。

 「口や手が汚れないよう、リング状にしてナイフとフォークで召し上がっていただくために開発された。当時のシュークリームはカスタードクリームが主流だったが、カスタードクリームと生クリームの2層のクリームを発案した」と説明する。

 1964年にアマンド六本木店がオープンし、以降「待ち合わせのアマンド」というイメージが浸透する。歌謡曲の歌詞にも登場するなど、六本木を象徴する場所となった。

 その後、2012年にキーコーヒーのグループに入り、2020年にはアマンド六本木店1階にラボを設立。
「六本木リングシュー」などの新商品が生まれた。

 2022年には東京駅八重洲北口にアマンド東京が開店し、2024年にはアマンド六本木店のオープン60周年を機にリニューアルが行われた。

 勝俣社長は「甘いものでお客様を幸せにする、という企業理念を貫きたい。子どもの頃にアマンドのお菓子を食べたという方が来店されることも多く、今のお子様も大きくなったらまた戻ってきてくれるような場所、ブランドにできたら嬉しい」と語る。

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