伊藤園は構造改革を推進している。

 様々なコストが急激に上昇している中で、筋肉質な経営へと国内事業を機能別に再編し、各事業会社の専門領域を特化・収益責任を明確化することでグループ全体の収益性・効率性を向上させるのが狙い。


 飲料製造面では、製造委託先との連携による効率的な製造に取り組む。

 同社は飲料化(ボトリング)に関して、飲料製造企業に委託するファブレス方式(自社工場を持たない生産の仕組み)を沖縄以外の全国で採用。構造改革では、委託先企業に社員を派遣するなどして従来のやり方を見直す。

 6月2日、決算説明会に臨んだ本庄大介社長は「国内50カ所近くで(飲料製造)委託をお願いしているが、先方様のご都合もあり、遠くで作って遠くまで運ぶというようなことがよくよく調べるとかなりあり、ブロック生産・ブロック物流に本格的に取り組んでいく」と語る。

 物流については「約10年間、物流会社にいろいろとお世話になり物流のことを教えていただいたが、自前でやっていく」との考えから、今年4月、合弁会社・伊藤園ロジテムの全株式を取得。伊藤園ロジテムがグループ内の物流を担い、従来の重複業務を適正化していく。

 自販機は5月1日、自販機事業を会社分割して子会社の旧・ネオスに承継し、伊藤園ネオスへと商号を変更。ルートや拠点などの融合を図りシナジー強化を図るとともに新領域にも挑み2029年4月期に黒字化を目指す。

 エリア別取り組みでは、北海道で茶葉・飲料等の販売事業を担う北海道伊藤園と茶葉製品の製造・販売事業等を担う旧・土倉(つちくら)の2社を経営統合し、5月に新生・北海道伊藤園として事業運営を開始。従来以上に北海道地域に根ざした事業展開に取り組む。

 「北海道は沖縄と同じく、非常に郷土愛の強い方たちが集まっている。最初は出向という形をとっていたが、地元でずっと働きたい方が多く、完全に独立させた会社として進んでいる。
土倉はブランドを残して吸収合併し5月から再出発した」と述べる。

 飲食事業は、「茶寮 伊藤園」などの運営を手掛ける伊藤園フードサービスが、伊藤園グループであるタリーズコーヒージャパンのフランチャイズを手掛けることで、「茶寮 伊藤園」近隣にある直営のタリーズ店舗をフランチャイズ化し、グループ全体で人手不足解消や効率化を図る。

 リーフ製造については、主に東日本への供給を担っていた旧・伊藤園産業と、西日本の供給を担っていた旧・伊藤園関西茶業を統合して昨年5月に伊藤園ティーファクトリーを設立して、ティーバッグ・パック茶の競争力強化、麦茶の生産力・品質向上に取り組んでいる。

 「伊藤園ティーファクトリーをさらに進化させるために今いろいろなことをやろうとしている。伊藤園自体の製造工場とともどうリンクさせていくかも考えていく」と意欲をのぞかせる。

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