暑さが年々過酷になる日本の夏。求められる“おいしさ”にも変化が表れているようだ。
酒類の飲用が減少するなかでも、右肩上がりを続けるのが無糖チューハイ。キリンビールの調べでは2人に1人が購入したことがあり、酒類の新しいスタンダードになりつつあるという。
とりわけ20年発売の「氷結無糖」は出荷20億本を同社RTD史上最速で突破し、カテゴリーをけん引するブランドに成長。このほど過去最大規模のフルリニューアルを実施した。
「好調の背景として着目したのが、ここ数年の夏の暑さ。この環境変化が、嗜好にも変化をもたらしているのではないか。食べ物やお酒の選び方まで、さまざまな角度で分析した」。7月28日の発表会で、ブランドマネージャーの資逸(すけいつ)晴亮氏が説明した。
味香り戦略研究所の松山彩氏によれば、暑さは「味の感じ方」に影響を与えることが先行研究で明らかになっているという。
キリンの資逸晴亮氏㊧と味香り戦略研究所の松山彩氏 【キリン氷結®無糖×味香り戦略研究所日本人が「令和の夏に求めるおいしさ調査」発表会】で
「温度が味の知覚を変え、暑いと『重い・甘い』味わいの心地よさが下がる。だからこそ、軽くすっきりしたものが選ばれやすい」。
夏の暑さが格段に増したこの10年間で、実際に日本人の味覚に変化は生じたのだろうか。そこで今月にインターネット調査を実施。週1日以上酒を飲む30~60代の男女1000人に、10年前と比べた変化を聞いた。
それによれば、気温の上昇によって10年前よりも生活スタイルが変わったと約7割が回答。「食べ物や飲み物の好み変化に暑さが影響している」と思う人は96%と圧倒的だった。
「猛暑日に飲みたいお酒」として、喉ごしがよい、軽くてすっきり、炭酸の刺激などを挙げる人がいずれも4割以上。10年前と比較して、夏場に選ぶ酒の嗜好や選び方が変わったと思う人も44%いた。
さらに「無糖ジャンルのお酒が現在の夏に合う」と思う人は約7割。無糖チューハイのすっきりした後味や甘くない味わいが夏に合うとの回答も約5割だった。
「氷結無糖」を味覚センサと官能評価で分析したところ、すっきり感と後切れの速さが際立ち、暑い季節に選ばれやすい味わいであることが分かったという。
この日は現代の夏に求められている味わいの変化を体感するために、「氷結無糖」の“すっきり”“後切れ”を感じられる焼き鳥と焼き鮭定食の食べ合わせを実施。ビールとも飲み比べながら、食べ合わせの良さを体験した。
焼き鳥との食べ合わせでは「タレの甘味や旨味がしっかりと感じられる一方、氷結無糖は甘さが残らず口の中をすっきりとリセットしてくれるので、一口ごとに料理を新鮮な気持ちで楽しめる」(松山氏)、「後味が重くならず、自然と次の一口に手が延びる組み合わせだと改めて実感」(資逸氏)と好相性を評価していた。
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