全国模試で2位を取り、男子御三家を経て旧帝大へ進学。卒業後は会社を経営しながら、20年以上にわたって現役セクシー男優を続けている千葉豊さん(57歳)。

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世間一般の「エリート像」からは大きく外れたその経歴に、思わず首を傾げたくなる。

なぜ彼はセクシー男優になったのか。そして、なぜ今も続けているのか。本人に聞くと、その理由は驚くほどシンプルだった。(記事は前後編の後編)

「可愛い女の子と仲良くなりたい!」

彼が大学に入学して、1番最初にはじめたことはサークルでも研究でも合コンでもない。セクシー男優のアルバイトだった。なぜ、その選択に至ったのだろうか?

「シンプルな話で女の子が大好きだからです(笑)。女の子が大好きなのに、いかんせんずっと男子校だったし、当時は3高がもてる条件(高身長・高収入・高学歴)と言われ、バブル期でアッシー・メッシーなど女性に主導権があり、身長も高くないし学生でお金もないからモテなかった。キャバクラやお店に行って、女性と絡むという手もありましたが、それだと客扱いになってしまうじゃないですか。それは自分的に違和感がありまして。合理的に可愛い女の子とそういった行為をするには?と考えた時に『あ!セクシー男優になればいいじゃん!』と閃いたのです」

当時は今と違い、セクシービデオはVHSで販売され、レンタルが主流。ダウンロードはおろかインターネット販売すらされてなかった。一体どうやってセクシー男優に応募したのだろうか?

「少しHな雑誌の編集部に電話をかけて『男優になりたいんですが募集していませんか?』と聞きました。
『一回来てみなよ!』と編集部に招かれたと思ったら、あれよあれよという間に撮影が決まり、セクシー男優デビューすることができました」

最難関大学に入学し、将来が約束されたような状況の中、セクシービデオに出演するということは周囲にバレても問題なかったのかと問うと、意外なことに「絶対バレたくはなかった!」と答えた。

「バレたくはない気持ちが9割でしたが……結局はバレるリスクよりも性欲が上回りましたね……(笑)。男優という立場だと、普段なら知り合うこともないようなものすごく可愛い女優さんが自分を対等な人間として扱ってくれるんです。さらに性行為が出来るだけではなくギャラをもらえる。こんな素晴らしい仕事はないな、と」

セクシー男優の副業がバレて大手企業を退職

コンスタントにオファーは続き、留年することもなく大学を卒業。大手企業に就職した後もセクシー男優を兼業していた千葉さんだったが、就職して3年が経った頃、恐れていたことが起こってしまった――。

「男優をしていることが、バレてしまったんですよ。もう『これ君?』なんていう確認とかはなく、依願退職するしか道はないという状況でしたね。残念なことに、僕は仕事はできる方だったけど、社会性が乏しいから性格から庇ってくれるような上司もいませんでしたし(苦笑)。しかも僕だけが気がついていないだけで、部署の人はほとんど知っていたみたいです。セクシービデオって男性が見るものだから、男優なんて見ないと思っていたので驚きました。でも、バレるときはバレるんでしょうね」

事実上のクビになってしまったことに後悔はしたそうだが、どこかで「サラリーマンをやるのも潮時だったな」という気持ちがあったようだ。千葉さんはすぐに独立し、セクシー男優の副業も辞めなかった。
だが30代に入り3年間だけ引退していた時期があるという。

本気で好きな女性ができて一度は引退

「本気で好きになった女性がいたので、彼女とお付き合いしている期間だけ引退というか、男優の仕事は受けていませんでした。やっぱり仕事は好きだけど、大切な人やその家族、友人には『バレたくないな』という後ろめたい気持ちが当時はありました。でも、結局僕の女癖が災いして振られてしまいました。それで自然とまた復帰して今に至ります」

そこから多いときは月に40本ほどの作品に出演していたが、本業の取引先に「バレてもいい」と開き直ったことは1度もなく、バレないように徹底しているそうだ。

「今の仕事でお世話になっている方々は結構な年配の大金持ちばかりなので、もうさすがにセクシービデオを見る元気もない世代(笑)。それに加えて、普段の僕はキャバクラや夜の店に誘われても行かないし、かなりの堅物キャラなんです。女好きどころか女嫌いだと思われていますし、服装や髪型も多少は変えているので、万が一、私の出演作を見ても絶対に信じないと思います。もうバレたくないので徹底しています」

「下半身が元気な限り続けたい」

全国模試で2位、旧帝大を卒業した男性が「20年もセクシー男優を続ける」合理的な理由。大手企業は“身バレ”で退職
経営者としてスーツ姿の千葉さん(写真左)/セクシー男優として現場に出るとき(写真右)
だが、月に何十本とあった依頼もコロナ禍前後から「月に2~3本くらいになりました」と話す。一体何があったのか?

「出演強要問題や、このくらいの時期から若いイケメン男優を現場に呼ぶ風潮に変わっていきました。内容を選ばなければ、もっと本数に出られると思うのですが、男優って実はランクがあるんです。1現場ギャラが1万円だと、女優さんに一切触れることもないエキストラに近くて、台詞もお弁当もない。2万円だと女優さんとの多少の絡みはありますが行為はできない。
3万円もらえるとプロ男優と呼ばれて、行為もあるし台本もシャワーもお弁当も付いてきます。僕はギャラなんて安くてもいいけど、男優扱いされたいがためにプロ男優のお仕事を受けていますし、このステータスを保てるように頑張っています」

最後に今後の抱負を聞かせてもらうと、満面の笑みでこう答えた。

「自分が歳をとるごとにどんどん女性のストライクゾーンが広がってきました。20歳の頃は40歳なんてあり得ない!なんて思っていましたが、自分が60歳近くなってきたことで40歳なんて、可愛くて仕方がない。お金が欲しくてやっているわけではないし、年々仕事が楽しくなっているんです。だから、本業の傍ではありますが下半身が元気なかぎり続けていけたらいいな、と思っています」

旧帝大卒の経営者でありながら、20年以上にわたって現役セクシー男優を続ける千葉さん。

その原動力は、社会的な成功でも名誉でもない。驚くほど一貫した「女性が好き」という気持ちだった。最高齢セクシー男優の誕生が見られる日も、そう遠くないのかもしれない。

<取材・文/吉沢さりぃ>

―[千葉豊]―

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。
X(旧Twitter):@sally_y0720
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