交流サイト(SNS)を利用したロマンス詐欺事件に関与したとして、高知県警は23日までに、元プロテニス選手の平木理化容疑者(54)を詐欺の疑いで逮捕した。県警によると「身に覚えがありません」と容疑を否認している。

 逮捕容疑は氏名不詳の何者かと共謀し、2022年2月15日から5月30日、SNSを通じて知り合った鹿児島県の50代女性と継続的に連絡を取り、現金約30万円をだまし取った疑い。

 県警によると、被害女性は同年2月、フランスで整形外科医として働いていると名乗る人物とSNSで知り合った。その後、連絡を取り合う中で「死別した妻の補償金を受け取るため、あなたを保証人にした。妻の荷物が税関で止められている。解除するには証明書代が必要」と頼まれ、同年5月30日に平木容疑者名義の口座に30万円振り込んだ。防犯カメラや口座履歴などから捜査線上に浮上した。県警は事件の経緯やグループ内での役割、資金の流れなどについて捜査を進めている。

 警察庁は、ロマンス詐欺について「SNSなど非対面の連絡手段でやり取りを重ね、被害者に恋愛感情や親近感を抱かせて金銭などをだまし取る詐欺」と定義する。2025年の認知件数は5645件、被害額は546・4億円に達した。前年を上回り、被害は深刻化している。

 平木容疑者は日本女子テニス界を代表する選手として活躍した。1997年の全仏オープン混合ダブルスでは、身長185センチのマヘシュ・ブパシ選手(インド)と身長差28センチのペアを組んで優勝。

同年には、ダブルス世界ランキング自己最高26位を記録するなど、国際舞台で実績を残した元トッププレーヤーとして知られる。

 ◆平木 理化(ひらき・りか)1971年12月6日、レバノン・ベイルート生まれ。54歳。青山学院大卒。1987年にツアーデビューし、91年にプロ転向。97年、全仏オープン混合ダブルス優勝。日本勢として22年ぶりに4大大会制覇した。自己最高はシングルス72位、ダブルス26位で、WTAツアーでダブルス通算6勝。現役時代はNTT関連会社で勤務しながら海外遠征を続ける異色のキャリアを歩み、2003年の引退後は日本テニス協会常務理事などを歴任した。

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