「負けたほうが得」 W杯新方式の思わぬ落とし穴 “カンザスシ...の画像はこちら >>

スペイン代表との対戦を避けるのか Photo/Getty Images

異例の状況

2026年ワールドカップで、勝利よりも敗戦を望む可能性がある異例の状況が生まれている。

『Mirror』は、グループJ最終節のオーストリア対アルジェリアで、両チームが「勝ちたくない」と考える展開になり得ると伝えている。

大会が48カ国制へ拡大されたことで各組3位にも決勝トーナメント進出の可能性が与えられた一方、そのレギュレーションが思わぬ問題を生み出しているようだ。

同紙によれば、スペインがグループH首位で突破した場合、グループJの2位チームは決勝トーナメント1回戦でスペインと対戦する。一方、3位で突破できれば別の組み合わせとなるため、オーストリアとアルジェリアの双方にとって「勝つより負けるほうが有利」という状況が発生する可能性があるという。

この展開はSNSでも大きな話題となり、「カンザスシティの恥辱」と呼ばれ始めている。同紙は、この表現が1982年ワールドカップの「ヒホンの恥辱」を意識したものだと説明。当時は西ドイツとオーストリアが互いに利益となる結果で試合を終え、アルジェリアが敗退したことで大会史に残る問題となった。

さらにオーストリアは引き分けでも得失点差の関係で2位となる可能性が高く、スペインとの対戦を避けられないという。そのため、1点差で敗れて3位に回り、他組3位との比較で突破を狙うほうが有利なシナリオも考えられるようだ。

一方でアルジェリアは大敗すると3位チームの順位で不利になるため、あえて敗れる戦略にもリスクが伴う。ウラジーミル・ペトコヴィッチ監督は「自分たちの運命を自分たちで握っている」と語り、まだ何も決まっていないとの認識を示している。

FIFAが導入した新フォーマットは、より多くの国にチャンスを与える一方で、新たな問題も浮き彫りにした。決勝トーナメント進出を目指すはずの試合で「負けたほうが有利」という状況が現実になれば、大会の公平性を巡る議論はさらに大きくなりそうである。

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