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長らくサッカー界を象徴してきたメッシとC・ロナウド Photo/Getty Images

約20年サッカー界を牽引してきた2人

2006年のドイツ・ワールドカップから今回の北中米ワールドカップまで、リオネル・メッシクリスティアーノ・ロナウドはともに6度のワールドカップに出場した。19歳、21歳で初めて大舞台に立った2人は、今回は39歳、41歳で大会を迎えた。

約20年にわたってサッカー界を牽引してきた2人の現役引退が近づく中、米メディア『The Athletic』は、その後のサッカー界に待ち受ける未来に注目している。

約20年にわたってサッカー界のトップに君臨してきたメッシとC・ロナウド。数多くのタイトルを獲得し、バロンドールも2人合わせて13度受賞。特に2008年から2017年までの10年間はこの2人が独占した。バルセロナとレアル・マドリードのエースとしてクラシコを舞台にしのぎを削り、世界最高の座を巡るライバル関係を築いてきた2人は、まさにサッカー界を象徴する存在でもあった。

しかし、年齢を考えれば2人の現役生活もいよいよ終わりに近づいている。今夏のワールドカップは、メッシとC・ロナウドが同じ舞台に立つ最後の機会になると見られていた。4年後の2030年大会まで現役を続け、再びW杯に出場することは、現実的ではないと考えられていた。

そんな中、両者の去就を巡っては、それぞれ異なる形で引退を意識させる動きがあった。C・ロナウドはワールドカップ終了後、ポルトガル代表でのタイトルや自身のキャリアを振り返り、「明確な良心を持って去る」とコメント。その後『Vogue』のインタビューでは「おそらく今年がサッカー選手として最後の年になる」と発言し、アル・ナスルとの現在の契約が最後になるとの見通しを示したうえで「素晴らしいレガシーを残したい」と語っていた。

一方、メッシも現役続行について揺れている。
メッシは2022年のカタール大会後、引退について問われた際に「どうなるのか分からない」とコメント。「そうしたことは考えていない。どうなるかは、そのときの成り行き次第だ」と話していた。今大会後も現時点で現役続行や引退について明確な発言はしていないが、今月亡くなった父ホルヘ氏の存在が今後の現役続行にも影響を与える可能性が指摘されている。父親を失ったメッシは追悼の言葉の中で、「これからどうすればいいのか分からない」といった思いを明かしており、その去就には不透明感が漂っている。

また、長らく続いてきた「メッシvsC・ロナウド」の構図にも変化が生じたと『The Athletic』は指摘している。C・ロナウドは現在キャリア977ゴールを挙げ、前人未踏の1000ゴール達成まであと23ゴールと迫っている。代表での出場数と得点数では歴代最多記録を保持しており、2016年のEURO制覇に加え、イングランド、スペイン、イタリアでリーグタイトルを獲得するなど、歴史的なキャリアを築いてきた。しかし、メッシがキャリア終盤にワールドカップとコパ・アメリカを制したことで、2人を比較し続ける時代は終わりつつあるという。記事では現在の状況を、「メッシ対C・ロナウド」ではなく「メッシと、それ以外の全員」と表現している。

では、そんな“2人の時代”が終わった後、サッカー界の中心に立つのは誰なのか。『The Athletic』が次の時代を担う存在として、キリアン・エンバペ、ラミン・ヤマル、アーリング・ハーランドの3人を挙げている。
ただし、記事では彼らがメッシとC・ロナウドと同じ規模の存在になれるのかについては慎重な見方を示している。

メッシとC・ロナウドの時代は、単に2人のスターが個人タイトルを争っていたわけではなく、世界最高の座を競いながら、自らのクラブや代表チームを頂点へ導くことも求められた。また近年はSNSやショート動画の普及によってサッカーの楽しみ方そのものが変化。ファンの関心はクラブだけでなく、個々の選手にも向かうようになっている。その意味では、エンバペ、ヤマル、ハーランドのようなスター選手が注目を集める環境は整っているだろう。しかしそれでも記事では、39歳になったメッシほど人々の想像力をかき立てた選手はいないと評価している。衰えを見せ始めたC・ロナウドについても、その存在そのものがいまだに大きな注目を集めているとしている。

メッシとC・ロナウドは全盛期を過ぎた今もなお、サッカー界で圧倒的な存在感を放っている。約20年にわたって並行するように歩んできた2人。その長い物語が終わりを迎えるとき、サッカー界は何を失い、その空白を誰が埋めるのか。

“2人の時代”の終焉は、サッカー界にとって一つの大きな転換点になりそうだ。

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