クラブ史上初のCLへ挑むコモ 佐藤龍のバレンシアは大苦戦

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コモの攻撃を引っ張るのは、アルゼンチンの次世代スターであるニコ・パスだ Photo/Getty Images

みなさんそれぞれお気に入りのクラブがあると思います。今回は私がいま注目している4つのクラブを紹介させてください。海外から2クラブ、J1から2クラブとなっています。



まずは昨季のセリエAで4位となり、クラブ初のCL出場権を得たコモです。セスク・ファブレガス監督が率いるコモは、攻守に隙のないチームです。セリエA、CLがあるなか、“ミラクル・コモ”がどんなパフォーマンスをみせるか非常に楽しみです。

攻撃をリードするニコ・パスは次のアルゼンチン代表の10番を背負うことが期待されている選手です。前線には昨季14得点のアナスタシオス・ドゥヴィカスがいて、さらにはイタリア代表のモイーズ・キーンを補強しています。両SBが積極的に攻め上がるスタイルですが、右サイドに起用されるヤン・コウトはジローナやドルトムントを経て今季加入した選手で、短期間でチームにフィットして開幕戦から3節までスタメン出場しています。左サイドのアレックス・バジェもどんどん前に出ていくタイプです。こうしたスタイルでありながら失点が少なく、昨季はリーグ最少失点でした。

コモはセリエCだった2019年にインドネシアの3大財閥のひとつであるジャルムグループを率いるハルトノ家に買収され、オーナーが変わったことで着実に力をつけてきました。なんだか、新鮮さを感じるんですよね。これからどんなストーリーを作り上げていくのかとても気になります。CLでも旋風を巻き起こしてほしいです。


ラ・リーガでは佐藤龍之介がプレイするバレンシアが4節を終えて勝ち星がなく、最下位となっています。浮上のきっかけをつかみたいですが、4節バルセロナ戦は0-5の大敗でした。バレンシアの状態が悪いのもありましたが、バルセロナが良すぎました。正直、チーム力の差を感じました。

佐藤龍之介はプレシーズンで2得点するなど、良い状態が続いていました。ゴールに向かう姿勢を出せているなと感じていましたが、バルセロナ戦は先発を外れ、後半途中から出場しましたがチーム全体がリアクションになっていてなにもさせてもらえませんでした。

厳しい目で評価される立場なので、ゴール、アシストの数にこだわってプレイしてほしいです。難しい状況だと思いますが、どれだけチームを復調させられるかみられています。良い結果を出して、ゆくゆくはビッグクラブへとステップアップしてほしいです。

ダービー制した水戸は手堅い FC東京は戦力が揃っている

[名良橋晃]対照的なコモとバレンシア 水戸はしっかりJ1仕様、FC東京は優勝チャンス!?

戦術が浸透し、戦力も整っている。FC東京は優勝を狙える Photo/Getty Images

J1では水戸がしっかりと「J1仕様」になってきています。開幕戦で柏に敗れましたが、その後は現時点で5試合負けなしです。

対戦したチームをみると、柏にはじまってG大阪、京都、町田、鹿島と最初の5試合はACLエリート、ACL2に出場するチームとの対戦だったなか、勝ち点を積み上げています。

5節は鹿島との茨城ダービーで、私は現地で解説させていただきました。水戸はすごくアグレッシブで、J1で初のダービーに勝利を収めました。百年構想リーグでは苦しみましたが、これまで積み上げてきたものを大切にしてブレずに戦っています。ボールを握れるし、DNAである堅守も失われていません。いくところ、いかないところが共有されていて、手堅いチームに仕上がっています。

クラブは「5年後にACL」という目標を掲げていますが、どうでしょうか? 前述したとおり、そのACLに出場するチームと対戦して勝ち点を取れています。シーズンを通じてチーム力を維持できるようになれば、5年後と言わず狙えるかもしれません。

個人的に仙波大志がすごく効いてるなと思っています。チームのエンジンであり、守備では相手の攻撃を潰し、攻撃では局面を打開するパスを出せるとともにゴール前にも入っていけます。広島ユース出身で大学を経てプロ入りし、複数のチームでプレイした経験を持つ苦労人です。いまの仙波大志は、水戸でしっかりと力を発揮しています。
FC東京に関しては、タイトルを狙える状態にあると思っています。

百年構想リーグでは良いところまでいきました。松橋力蔵監督のサッカーが浸透しています。戦力も整っています。期待された新外国籍選手のニコライ・ヴァリスは負傷離脱中ですが、新たにブラジル人選手を獲得する報道がありました。あとは、これまでみられた勝負弱さを払拭し、逆にいかに勝負強さを出していけるかです。

新加入の本間至恩、石原広教などもすでにフィットしています。軸になるのは、ボランチのところでしょうか。松橋力蔵監督は橋本拳人、高宇洋、常盤亨太をうまく使い分けています。どの組み合わせも可能で、非常に良い関係性ができています。

やはり、首都・東京のチームが盛り上がらないといけないです。FC東京がタイトルを取ったときに、どんな盛り上がりになるか楽しみでもあります。
スタイルが確立されてきたなか、国内のコンペティションに集中できるし、戦力も整っています。選手はもちろん、ファン・サポーターに「森重真人、長友佑都のために優勝を!」という気持ちがあるのも感じられます。今季のFC東京はいろいろとチャンスなのではないかと思っています。

構成/飯塚健司


※電子マガジンtheWORLD324号、9月15日配信の記事より転載

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