(左から)パーソナリティの宇賀なつみ、綾戸智恵さん、小山薫堂
◆“引き回しの刑”で40歳からメジャーデビュー!?
綾戸智恵さんは、1957年大阪市生まれ。17歳で単身アメリカへ渡り、ニューヨークではゴスペルクワイアの一員として活動。帰国後、1998年に40歳でアルバム『For All We Know』でメジャーデビューを果たします。「Tennessee Waltz(テネシーワルツ)」は2003年のNHK紅白歌合戦でも歌唱され、ジャズ歌手としては異例のCD累計100万枚を突破。母の介護と歌手活動を両立させた経験でも知られています。今年の2月には最新アルバム『UMAMI』をリリースしました。
綾戸さんは、2027年に70歳を迎えます。小山が「来年、70歳!」と驚くと「70なんです」と笑顔で回答。「60を過ぎたときに『これが(人生)半分か』と思って。『まだ半分あんねんな』と思って(笑)」と、年齢を重ねることを前向きに捉えている様子を見せます。
17歳で単身アメリカへ渡ったものの、日本でのメジャーデビューは40歳。しかも、当初から歌手になることを目指していたわけではなかったといいます。
「これやらへん?」と声をかけられれば「はい!」、「これやろうか?」と言われても「はい!」と答える。そうして周囲からの誘いに応じ続けるうちに、現在の活動へとつながっていったといいます。自分から道を切り開くというよりも、周囲から声をかけられたら、まずは一度やってみる。そんな柔軟な姿勢でさまざまなことに挑戦してきたことが、40歳からの大きな飛躍につながったようです。
綾戸さんは、韓国やタイなど、海外でのコンサートにも意欲を見せています。今年4月にはソウルでライブ公演をおこない「もう、大反響でした」「ソウルのお客さんって、大阪の100倍ぐらい大阪なんですよ。もう反応が凄くって『イェー!』って盛り上がってくれたので、もう嬉しくって」とソウル公演を振り返ります。
そんな自身のパワフルさの源について聞かれると、「生きていたいんですよ」と即答。「起きている時間をいっぱい使いたくて、あまり寝たないっていうタイプですね」と笑顔で語ります。ピアノも、決まった時間に集中して練習するというより、日々の生活の中に音楽を取り入れているそうです。
綾戸智恵さん
◆母の介護を経て再び音楽へ
最新アルバム『UMAMI』では、初めてセルフプロデュースにも挑戦。母の死をきっかけに制作した前作では、母に向けて自身の生き方を届けた綾戸さん。今回は介護を終えた自身の新たな節目として、これまで以上に自分らしさを詰め込んだ1枚に。「もう一発いきまっせ!」という言葉には、70歳を前にして、まだまだ音楽を楽しみ、挑戦していこうという思いが込められています。
母親の介護のため、一時期は活動を休止していた綾戸さん。介護期間は約4年に及んだといいます。「百貨店を5軒ぐらい回ったら、もう荷物だらけになりますやん。家に帰りたくなりません? そんな感じでした」と当時の生活を振り返ります。母親の介護に加え、息子のこともあり、「手いっぱいだった」という当時は、音楽活動をいったん止めて自身の生活と向き合うことを選んだといいます。
その間、自宅にはピアノを置かず、普段からほとんどピアノを弾いていなかったという綾戸さん。ピアノを弾くのは、スタジオに入ったときだけだったそうです。
綾戸智恵さんの近作『UMAMI』
◆世界旅行のための150万円を、7大陸マラソンに挑む女性へ
番組後半では、綾戸さんが「今、思いを伝えたい方」へ宛てた手紙を紹介。その相手は、息子の中学時代の同級生で、世界各地の過酷な環境を走るアドベンチャーランナーの尾藤朋美さんです。尾藤さんから「7大陸マラソンに出たい」と聞いた綾戸さんは、必要な費用が「700から800万くらいかかる」と知り、「あと150万足りんのです」と聞いたことをきっかけに、ある決断をします。
「実はコロナ禍のときに『いいきっかけかも。これを機にすっと(音楽を)辞めようかな』。田舎暮らしにも慣れてきたし、楽しいし、母も無事に送ることできたし』と思っていました。あ、これホンマ」と綾戸さん。歌手活動を終えて70歳になったら世界旅行に行こうと考えていたそうで、そのために少しずつ貯めていたお金がちょうど150万円ありました。
「老後の楽しみと尾藤の夢、天秤にかけると私の世界旅行は『ただ行って良かった』でしかなくて。尾藤の7大陸制覇はどんなワクワクすることが待ってんのやろ、何か起こりそうや」と思うようになり、「『私の代わりに走ってもらったほうが良さそうやな』と思って『残り全部いっとくか!』」と、150万円を尾藤さんの夢に託したといいます。
その後、尾藤さんは綾戸さんの名前を服に貼り、7大陸を走破。
70歳を迎えることについては、「自分では分からないのが年齢やね。周りさんのことで分かるね」と語る綾戸さん。年齢を重ねた今だからこそ、「過去をどれだけ使えるか」ということに、年齢を実感するようになったといいます。「振り返ることがあるっていいですよね。物語を書ける感じがします」と、これまで歩んできた人生を振り返ることの面白さを語りました。
最後に、小山から「振り返ったときに、一番楽しかったのは何歳ぐらいですか?」と聞かれると、綾戸さんは、過去のどの時期が一番楽しかったかを決めるのではなく、その瞬間、その瞬間を楽しんできたといいます。
<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY'S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/post/
番組公式X:@sundayspost1
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