ASMLホールディングの2026年12月期2Qは、21.3%増収、29.7%営業増益。先端ロジック向け、DRAM・HBM向けと、EUV露光装置、ArF液浸露光装置がともに好調。

旺盛な需要に対応して会社側はEUV露光装置、ArF液浸露光装置の生産能力を今期、来期と各々約30%増強する方針。目標株価を引き上げる。


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決算レポート:ASMLホールディング(EUV露光装置、ArF液浸露光装置とも需要増加が続く)
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本レポートに掲載した銘柄:ASMLホールディング(ASML、アムステルダム、NASDAQ)


1.ASMLホールディングの2026年12月期2Qは、21.3%増収、29.7%営業増益。

 ASMLホールディングの2026年12月期2Q(2026年4-6月期、以下今2Q)は、売上高93.27億ユーロ(前年比21.3%増)、営業利益34.56億ユーロ(同29.7%増)となりました。今1Q比でも増収増益となり、今1Qに比べ高い増収増益率となりました。


 今2Qの売上高の中身を見ると、システム売上高(露光装置等のハードウェア売上高)は65.65億ユーロ(同17.3%増)となり、順調でした。EUV露光装置は販売台数は16台(このうち最新鋭の高NA型が1台)で今1Qと同じ販売台数でしたが(今1Q16台のうち高NA型は2台)、単価が低下したため、売上高は今1Q41.44億ユーロから今2Q37.42億ユーロへ減少しました(各機種の売上高は会社開示の売上構成比より楽天証券計算)。単価下落は高NA型が1台減ったためと低NA型のスペックによると思われます。


 一方、ArF液浸露光装置は同14.44億ユーロ→19.04億ユーロへ増加しました。販売台数も同17台→23台へ増加しました。ArFドライ、KrFも今1Q比で増加しました。EUV露光装置以外の伸びはメモリ向けが伸びたためと思われます。


 また、サービス売上高は27.62億ユーロ(同31.8%増)となりました。ソフトウェアのアップグレードが好調でした。


表1 ASMLホールディングの業績
決算レポート:ASMLホールディング(EUV露光装置、ArF液浸露光装置とも需要増加が続く)
株価(アムステルダム) 1,520.80ユーロ(2026年7月20日)株価(NASDAQ) 1,739.02USドル(2026年7月20日)時価総額 668,653百万USドル(2026年7月20日)発行済株数 384.9百万株(完全希薄化後、Dilluted)発行済株数 384.5百万株(完全希薄化前、Basic)1ユーロ 1.1411USドル(2026年7月21日)単位:百万ユーロ、ユーロ、米ドル、%、倍出所:会社資料より楽天証券作成。注1:当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。注2:EPSは完全希薄化後(Diluted)発行済株数で計算。ただし、時価総額は完全希薄化前(Basic)で計算。注3:ASMLホールディングはアムステルダム、NASDAQに上場しているが、ここではNASDAQの株価でPERと時価総額を計算した。注4:会社予想は予想レンジのレンジ平均値。

表2 ASMLホールディング:売上高内訳(四半期)
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単位:100万ユーロ出所:会社資料より楽天証券作成注:端数処理のため合計が合わない場合がある。

表3 ASMLホールディングの機種別売上高、販売台数、単価(四半期)ASMLホールディング:EUV露光装置の売上高、販売台数、単価(四半期)
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出所:会社資料より楽天証券作成

ASMLホールディング:ArF液浸露光装置の売上高、販売台数、単価(四半期)
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出所:会社資料より楽天証券作成

ASMLホールディング:ArFドライ露光装置の売上高、販売台数、単価
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出所:会社資料より楽天証券作成

ASMLホールディング:KrF露光装置の売上高、販売台数、単価(四半期)
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出所:会社資料より楽天証券作成

ASMLホールディング:i線露光装置の売上高、販売台数、単価
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出所:会社資料より楽天証券作成

ASMLホールディング:計測器の売上高、販売台数、単価
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出所:会社資料より楽天証券作成

表4 ASMLホールディング:EUV露光装置販売台数
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単位:台出所:会社資料より楽天証券作成。

グラフ1 ASMLホールディングのシステム売上高:ロジックとメモリ
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単位:100万ユーロ、出所:会社資料より楽天証券作成、注:会社開示の売上構成比より楽天証券計算

グラフ2 ASMLホールディングの地域別売上高
決算レポート:ASMLホールディング(EUV露光装置、ArF液浸露光装置とも需要増加が続く)
単位:100万ユーロ、出所:会社資料より楽天証券作成、注:会社側開示の売上構成比より楽天証券計算

2.露光装置に対する強い需要を背景に好業績が続こう。

 今3Qの会社側業績ガイダンスは表5の如くです。ここから計算すると、今3Q会社予想は、売上高115億ユーロ(前年比53.0%増)、営業利益48.40億ユーロ(同96.1%増)となります。


 また、会社側は2026年12月期業績ガイダンスを、売上高430億~450億ユーロ(レンジ平均値440億ユーロ、前年比34.7%増)、売上総利益率54~56%(2025年12月期は52.8%)としています。


 会社側によると、先端ロジック向け、先端メモリ向けともに、またEUV露光装置と一世代前のArF液浸露光装置ともに強い需要があります。AIが強い需要を牽引しています。また、3ナノ、2ナノとその先の1.4ナノへの投資を増やす動きがある一方で、2ナノ、3ナノの先端ロジックを支える半導体を生産する4ナノ、5ナノを補強する動きもあります。DRAMとHBM向けは、EUV露光装置、ArF液浸露光装置ともに需要が増えています。会社側では今期のメモリ向けは前年比75%増えると予想しています。


 会社側では、今期2026年12月期の低NA型EUV露光装置販売台数を65台(2025年12月期44台)としています。

また、ArF液浸露光装置は前期並みの約130台としています。旺盛な需要に対応するために、会社側ではEUV露光装置、ArF液浸露光装置ともに、今期、来期と続けて生産能力を約30%増強する計画です。


 これらの業績ガイダンスとこれまでの業績、露光装置に対する会社側の需要見通しなどから、楽天証券ではASMLホールディングの2026年12月期を売上高440億ユーロ(同34.7%増)、営業利益176億ユーロ(同55.7%増)、2027年12月期を売上高590億ユーロ(同34.1%増)、営業利益255億ユーロ(同44.9%増)と予想します。前回予想から上方修正します。


表5 2026年12月期3Q会社側業績ガイダンス
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単位:億ユーロ出所:会社資料より楽天証券作成注:太字は会社側ガイダンス。それ以外は会社側ガイダンスに基づき楽天証券計算。

表6 ASMLホールディング機種別売上高
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単位:100万ユーロ出所:会社資料より楽天証券作成、予想は楽天証券

3.ASMLホールディングの今後6~12カ月間の目標株価を、前回の1,800ドルから2,400ドルへ引き上げる。

 ASMLホールディングの今後6~12カ月間の目標株価を、前回の1,800ドルから2,400ドルへ引き上げます。


 楽天証券の2027年12月期予想1株当たり利益(EPS)56.22ドルに、今の評価である株価収益率(PER)40~45倍を当てはめました。


 引き続き中長期で投資妙味を感じます。


本レポートに掲載した銘柄:ASMLホールディング(ASML、アムステルダム、NASDAQ)


(今中 能夫)

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