ドイツの防衛企業であるラインメタルは2026年7月9日、ドイツ連邦軍装備・情報技術・運用支援庁(BAAINBw)と、海軍向け高エネルギーレーザー兵器システムの開発契約を締結したと発表しました。
この契約は正式には、ラインメタルと欧州のミサイルメーカーであるMBDAドイツで構成される「高エネルギーレーザー海軍実証作業グループ(ARGE HEL)」との間で締結されたものです。
ARGE HELはレーザー防衛システムの開発を進めており、このシステムは近距離におけるドローンやその他の機動性の高い目標への対処に重点を置いています。
近距離でのドローン迎撃において、レーザー兵器は1回の照射あたり数円程度のコストで迎撃を行えるとされています。そのため、1発数万円の機関砲弾や、さらに高価な1発数千万円に達する迎撃ミサイルの使用を抑制できる手段として期待されています。
レーザー実証機については、すでにメッペンにあるドイツ連邦軍兵器・弾薬技術センター(WTD 91)において、ドイツ軍関係者らに対する実証試験が公開されています。また、海上での運用試験では、ザクセン級フリゲート「ザクセン」に搭載され、北海、バルト海、地中海で計2万8000海里(約5万1900km)を航行しました。悪天候下でもその有効性を実証したほか、空中、海上、地上の目標に対して1000回以上の照射試験に成功したとラインメタルは発表しています。
具体的に何秒間照射すればドローンを撃墜できるかについては明らかにされていません。しかし、ラインメタルとMBDAが開発したレーザーシステムは、レーザーエネルギーをわずか数センチメートルの範囲に集中させることが可能で、「より迅速に」「より精密に」「より効果的に」脅威へ対処できるとしています。
なお、ラインメタルは、このレーザー兵器システムが2029年までに運用を開始する見込みであるとしています。

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