ドイツの防衛企業であるラインメタルは2026年8月3日、次世代の誘導ミサイルフリゲート「GMF 140」のコンセプトを発表しました。
この艦は、ラインメタルが北米で予定されている艦艇調達計画への提案を目的に考案したフリゲートです。
アメリカや日本などで採用されているイージス戦闘システムに適合するよう設計されており、通常の航空脅威に加え、極超音速兵器や弾道ミサイルに対しても高い探知・追尾・迎撃能力を発揮するとしています。
艦の規模は全長140m、排水量約6,000トンで、日本のもがみ型護衛艦などと近いサイズです。一方で、64セルのストライク・レングス垂直発射システム(VLS)を搭載し、最新の防空ミサイルや弾道ミサイル迎撃ミサイル、対地攻撃ミサイルなどを運用可能です。ラインメタルによると、この装備により、通常はさらに大型の水上戦闘艦でしか実現できないレベルの戦場認識能力と射撃管制能力を提供できるとしています。
ちなみに、64セルというVLS搭載数は同クラスのフリゲートとしてはかなり多く、もがみ型護衛艦の16セルはもちろん、あきづき型護衛艦の32セルも大きく上回ります。90セル以上を備えるアーレイ・バーク級や海上自衛隊のまや型イージス艦には及ばないものの、それらに近い防空能力や運用を志向した重武装フリゲートといえるでしょう。この重武装にも関わらず、乗組員に関してはもがみ型と同じく90名(追加要員で35名を増員可能)を基本としているようです。
対潜戦能力としては、船体装備ソナーと曳航式ソナーを搭載するほか、音響管理システムと低被探知性船体を組み合わせることで、水中での生存性と探知能力を向上させています。さらに、艦載ヘリコプターや無人機を運用するための設備も備え、フリゲート単独では届かない範囲まで監視・攻撃能力を拡張できるとしています。
また、現時点で計画されている兵装には、対艦ミサイル、魚雷発射管、5インチ主砲、レーザー迎撃兵器、近接防御火器システム(CIWS)、光学・赤外線センサー(EOセンサー)、電子戦装置などが含まれています。ラインメタルはGMF 140について、「同クラスのフリゲートの中でも最先端かつ最高水準の能力を有する艦艇の一つ」とアピールしています。
なお、ラインメタルは2025年にドイツの老舗軍用造船会社NVLの買収を発表し、2026年3月に手続きを完了しました。これにより、同社は軍艦を自社で設計・建造できる体制を獲得しており、GMF 140は、その新たな艦艇事業を海外市場にアピールするために打ち出した初の大型フリゲート案といえます。

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