2026年上半期倒産 5年連続で増加、12年ぶりに5,000件超える

 2026年上半期(1-6月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、件数が5,346件(前年同期比7.1%増)、負債総額は7,340億8,200万円(同6.3%増)だった。
 件数は、5年連続で前年同期を上回り、増勢を持続した。上半期に5,000件を超えたのは、2014年(5,073件)以来、12年ぶり。


 負債総額は、4年ぶりに前年同期を上回った。負債100億円以上が3件(前年同期2件)、同10億円以上が114件(同98件)発生し、負債を押し上げた。同10億円以上が上半期に100件を超えたのは、2020年(105件)以来、6年ぶり。ただ、同1億円未満は4,120件(前年同期比6.8%増、構成比77.0%)で、小・零細規模を中心にした推移に変化はない。

 物価高や人手不足に加え、過剰債務の解消も経営リスクになっている。返済原資に見合う利益を確保できない企業は、リスケや借換(実質リスケ)で返済を先送りするケースも少なくない。ただ、金融機関では一定期間の元金棚上げの企業に対し、猶予分の一部でも返済を求めるなど事業の継続性を問う動きも出始めている。
 中東情勢が不透明な中、物価高によるコストアップが続いており、事業再生の可能性が低い企業を中心に、秋口以降、企業倒産は増勢ピッチが強まる可能性も出てきた。

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・上場企業倒産:5月に東証スタンダード上場の(株)トーシンホールディングス(愛知、会社更生法)が1件発生
・形態別件数:破産の構成比は過去最高の91.3%
・都道府県別件数:前年同期より増加が29都道府県、減少が16府県、同数が2県
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比77.0%、上半期では13年連続で70%台
・業種別件数:飲食料品小売業、病院・医院、情報サービス・制作業などが増加
・従業員数別件数:従業員10人未満の構成比90.6%、上半期では5年ぶりに90%台に上昇
・中小企業倒産(中小企業基本法に基づく):半期では8年ぶりに構成比は100.0%
・「人手不足」関連倒産:237件(前年同期比37.7%増)発生。このうち、人件費高騰が120件(同140.0%増)と2.4倍に急増
・「物価高」倒産:439件(前年同期344件)で、2022年からの円安局面で初めて400件超
・「ゼロゼロ融資」利用後の倒産:157件(同212件)で、2022年以来の100件台に減少

◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別倒産動向 10産業のうち、8産業で前年同期を上回る

 2026年上半期の産業別件数は、8産業で前年同期を上回った。
 最多はサービス業他の1,819件(前年同期比7.1%増)で、上半期としては4年連続で前年同期を上回り、1997年以降の30年間では最多となった。上半期倒産に占める構成比は前年と同水準の34.0%だった。
 また、職人不足や資材高などが深刻な建設業1,026件(同5.8%増)が、5年連続で前年同期を上回り、上半期としては2014年(1,035件)以来、12年ぶりに1,000件を超えた。


 このほか、情報通信業254件(前年同期比16.5%増)と農・林・漁・鉱業73件(同21.6%増)が5年連続、小売業604件(同10.2%増)と不動産業162件(同1.2%増)が4年連続、卸売業595件(同7.4%増)と運輸業222件(同17.4%増)が2年ぶりに、それぞれ前年同期を上回った。一方、製造業580件(同0.5%減)が4年ぶり、金融・保険業11件(同8.3%減)が3年連続で、それぞれ前年同期を下回った。

2026年上半期(1-6月)の全国企業倒産5,346件
2026年上半期(1-6月)産業別倒産状況



地区別倒産動向 倒産件数、8地区で前年同期を上回る

 2026年上半期の地区別件数は、東北を除く8地区で前年同期を上回った。
 九州477件(前年同期比5.2%増)が、上半期としては5年連続で前年同期を上回った。
 このほか、中部650件(同10.3%増)と北陸140件(同37.2%増)、近畿1,415件(同8.6%増)、四国128件(同16.3%増)が4年連続、北海道151件(前年同期比17.0%増)と関東1,898件(同6.5%増)、中国240件(同13.7%増)が2年ぶりに、それぞれ前年同期を上回った。
 一方、東北247件(同20.8%減)が、5年ぶりに前年同期を下回った。

2026年上半期(1-6月)の全国企業倒産5,346件
2026年上半期(1-6月) 都道府県別倒産状況


※地区の範囲は以下に定義している。

東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

上半期の主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)福島建設資材/福島県/私募債発行ほか/332億9,000万円/破産
2.(株)トーシンホールディングス/愛知県/持株会社、不動産賃貸/159億9,100万円/会社更生法
3.(株)三河カントリークラブ/愛知県/ゴルフ場経営/120億円/民事再生法
4.(株)レーヴ/大阪府/障害者福祉サービス事業ほか/78億200万円/会社更生法
5.(株)ゼクサバース/東京都/メタバース体験施設運営ほか/74億4,400万円/破産

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