クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

また、ユーザーとなる飲食業界も対応をアナウンスしている。

相次ぐ金融機関の開示

 7月7日、全東信の取引金融機関の開示が相次いだ。タイトルはいずれも「債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ」だ。開示状況は以下の通り。

 7月7日17時までに開示した金融機関のなかで、貸出額・追加引当額・純資産に対する割合のいずれも最多なのは東和銀行。貸出は80億円で、うち未保全の58億6,000万円分を2027年3月期で引き当て処理する。貸出額の期末純資産(26年3月期)に占める割合は8.83%。

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティ...の画像はこちら >>


飲食店への影響

 全東信の決済代行を利用していた飲食店への影響も避けられない。外食産業の業界団体である一般社団法人日本飲食団体連合会(TSRコード:694167134、千代田区、食団連)は飲食店向けにリリースを開示した。
 7日午後、東京商工リサーチ(TSR)の取材に対し、食団連の担当者は「影響を受ける飲食店が多いと想定されるため発信している。全東信の決済代行サービスは入金サイクルが早く、資金繰りに比較的余裕が少ない個人経営の利用店舗が多いと予想される。また、既に対応方法などについてメールや来訪などで多くの問い合わせを受けている」とコメントした。
食団連は被害状況を集計する方針だが、取材時点では「集計はまだ開始した段階であり、今後情報が寄せられ次第、開示の可否を含めて検討する」としている。


 決済サービスの利用店舗は、顧客がクレジットで飲食代金を決済したものの、全東信から入金されていない分が焦付くだけでなく、他の決済サービスを導入していない場合は顧客の利便性低下から機会損失が発生するおそれもある。
 食団連は、連鎖倒産防止の措置のセーフティネット保証1号の指定について関係方面は働きかけを進めているという。
 8日午前、セーフティネットを所管するする中小企業庁の担当者はTSRの取材に対し、「全東信は現時点では指定事業者ではない。現在、情報収集中」と回答した。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年7月9日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

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