J1リーグ2026-27シーズン
全順位予想(後編)

秋春制が導入されたJ1リーグ2026-27シーズンの行方はい...の画像はこちら >>

前編◆J1全順位予想 識者5人が推す優勝候補筆頭は? J2降格の憂き目に遭うのは?>>

秋春制が導入されたJ1リーグ2026-27シーズン。新時代へと突入した記念すべきシーズンを制するのはどこか。

5人の識者に全順位を予想してもらった――。

V候補の鹿島、神戸に望む「華のあるサッカー」への脱皮
FC東京など攻撃的サッカー系チームの頑張りを期待

杉山茂樹(スポーツライター)

1位=鹿島アントラーズ
2位=ヴィッセル神戸
3位=サンフレッチェ広島
4位=FC東京
5位=FC町田ゼルビア
6位=柏レイソル
7位=浦和レッズ
8位=名古屋グランパス
9位=横浜F・マリノス
10位=川崎フロンターレ
11位=京都サンガF.C.
12位=ガンバ大阪
13位=清水エスパルス
14位=セレッソ大阪
15位=水戸ホーリーホック
16位=東京ヴェルディ
17位=ファジアーノ岡山
18位=ジェフユナイテッド千葉
19位=V・ファーレン長崎
20位=アビスパ福岡

 優勝は、鹿島アントラーズか、ヴィッセル神戸のどちらか。

 鹿島は、カタールSCからFWヤン・マテウス、清水エスパルスからMFマテウス・ブエノを獲得したことが大きい。後者は、かつて鹿島に在籍していたMFレオ・シルバぐらいの存在になりそうな気がする。

 一方、FWアンデルソン・ロペス(ライオン・シティ・セーラーズ→)を獲得した神戸は攻撃が分厚くなりそう。FW大迫勇也の持ち味がより生きるのではないか。個人的にはまだ底が割れていない濱﨑健斗に期待している。19歳の左利きMFは化けるのか否か。

 鹿島に注文をつけるならば、"華のあるサッカー"への脱皮だ。川崎フロンターレ時代、攻撃的サッカーを展開した鬼木達監督を迎えてもサッカーは地味。一層手堅くなった印象だ。神戸にも同様な注文をしたい。

両チームにはかつての川崎と横浜F・マリノスのような派手な優勝争いをしてほしいものだ。

 そうした意味で期待したいのが、攻撃的サッカーが板についてきたFC東京。例年の中位から予想順位を少し上げてみた。安定感のあるサンフレッチェ広島、戦力を着々と整えているFC町田ゼルビアとともに、第2集団を形成すると見る。

 過去2年(2024年シーズン、2025年シーズン)、筆者は浦和レッズを優勝候補の筆頭に推していたが、今季は遠慮しておく。監督が個性の強い人物に変わっても、チームに漂う"大会社気質"は相変わらず。活気みなぎるサッカーはできないと見る。

 広島、町田、柏レイソル、名古屋グランパス、東京ヴェルディ、ファジアーノ岡山、V・ファーレン長崎など、3バック(5バック)系のチームが多いのがJリーグの特徴。16強にわずか1チームしかいなかったワールドカップとは明らかに方向性が異なる。その特異性を心配する声も少ない。

 ガラパゴス化は促進するばかりなのか。攻撃的サッカー系のチームの頑張りに期待したい。

チーム力は鹿島、神戸、広島が抜けた存在
頂点に最も近いのはACLの戦いがない広島か

原山裕平(サッカーライター)

1位=サンフレッチェ広島  
2位=鹿島アントラーズ  
3位=ヴィッセル神戸
4位=FC町田ゼルビア
5位=柏レイソル  
6位=名古屋グランパス
7位=セレッソ大阪  
8位=FC東京  
9位=川崎フロンターレ
10位=ガンバ大阪  
11位=清水エスパルス
12位=横浜F・マリノス  
13位=ファジアーノ岡山
14位=浦和レッズ  
15位=東京ヴェルディ
16位=水戸ホーリーホック
17位=京都サンガF.C.  
18位=V・ファーレン長崎
19位=アビスパ福岡  
20位=ジェフユナイテッド千葉

 正直、過去イチ難しい。

 例年であれば、前年の順位をベースにある程度予想できたが、今季は百年構想リーグ(2026年)を挟んだことで、前年との単純な比較ができなくなったからだ。

 もちろん、百年構想リーグの成績をベースに考えればいいのだが、この特別大会はチームによって位置づけが異なっていたように感じられた。AFCチャンピオンズリーグエリート出場権を得るために優勝を目指したチームもあれば、あくまで新シーズンへの準備期間と捉え、さまざまなことにトライしたチームもあっただろう。降格がなかったことで、それが可能となったのだ。

 また、秋春制へのシーズン移行もサンプルがないので、予想を困難にする一因だ。ただし、補強を踏まえたチーム力を考えれば、優勝争いは3チームに絞られるのではないか。

 2025年シーズン王者の鹿島アントラーズは、清水エスパルスで圧巻のプレーを見せていたMFマテウス・ブエノの加入が大きい。百年構想リーグを制したヴィッセル神戸は、過去に2度の得点王(横浜F・マリノス在籍時の2023年と2024年)に輝いているFWアンデルソン・ロペス(ライオン・シティ・セーラーズ→)と横浜の中盤を支えていた渡辺皓太を獲得した。

 サンフレッチェ広島は、FW中村草太(→ル・アーブル)が抜けたものの、FW浅野拓磨(マジョルカ→)と川村拓夢(ザルツブルク→)が復帰。コートジボワール代表のFWセバスティアン・アレー(ユトレヒト→)を含め、昨季まで欧州でプレーしていた3選手が加わったことは、かなりのアドバンテージだろう。

 そして、頭ひとつ抜けているこの3チームのなかで、ACLの戦いがない広島を優勝と予想した。

 読めないのは、監督交代チームだ。なかでも浦和レッズはどちらに転ぶかわからない。曺貴裁監督(前京都サンガF.C.監督)の実績は申し分ないが、指揮官が求めるスタイルがこのチームにハマるかは不透明。その監督の下でスタイルを確立していた京都も、ACLE参戦の負担も含め、苦しむのではないか。

安定感ある鹿島と神戸が優勝候補筆頭
「2強」を追うのは広島、FC東京、町田の3チーム

中山 淳(サッカージャーナリスト)

1位=鹿島アントラーズ
2位=ヴィッセル神戸
3位=サンフレッチェ広島
4位=FC東京
5位=FC町田ゼルビア
6位=柏レイソル
7位=名古屋グランパス
8位=清水エスパルス
9位=浦和レッズ
10位=ガンバ大阪
11位=川崎フロンターレ
12位=セレッソ大阪
13位=京都サンガF.C.
14位=アビスパ福岡
15位=横浜F・マリノス
16位=ファジアーノ岡山
17位=V・ファーレン長崎
18位=東京ヴェルディ
19位=ジェフユナイテッド千葉
20位=水戸ホーリーホック

 Jリーグは今シーズンから開催期間が変わり、これまでとは違った順位争いが繰り広げられそうだ。とりわけ1カ月以上のウインターブレイクが最大のポイントで、12月までを前期リーグ、2月以降を後期リーグと見ることもできる。

 仮に前期リーグで不振に陥ったチームは、冬の移籍期間で監督交代や戦力補強を行ない、異なるスカッドで後期リーグに臨むことができる。これまでもシーズン中の補強は行なわれていたが、シーズンが2分割されたことで、以前と比べてチームの立て直しを図りやすくなることは間違いないだろう。

 したがって、今回は開幕前の戦力を含めたチーム状況をベースに前期リーグの行方を考えると同時に、長いシーズンを戦い抜くための"安定感"をポイントに最終順位を予想した。

 その視点で見た場合、鹿島アントラーズとヴィッセル神戸が優勝候補筆頭になる。この2チームは、百年構想リーグ(2026年)の戦いぶりから見ても安定感は証明済み。「2強」のシーズンになる可能性も秘めている。

 両チームは甲乙つけがたいところだが、決定的な仕事ができる得点源レオ・セアラとリーグ最高峰のGK早川友基のふたりが健在の鹿島が一歩リードか。しかも、MFマテウス・ブエノ(清水エスパルス→)、FWヤン・マテウス(カタールSC→)、DF広瀬陸斗(神戸→)を獲得するなど選手層でも神戸を上回る印象で、鬼木達監督の"負けないサッカー"もバージョンアップすると予想する。

 一方の神戸は、百年構想リーグから指揮を執るミヒャエル・スキッベ監督の下、これまで積み上げてきたスタイルを継承しつつ、アンデルソン・ロペス(ライオン・シティ・セーラーズ→)という決定力の高いCFを獲得したことが最大のポイント。レオ・セアラ以上にゴールを量産すれば、自ずとタイトルも見えてくる。

 2強を追うのは、FW浅野拓磨(マジョルカ→)とMF川村拓夢(ザルツブルク→)が復帰したサンフレッチェ広島、松橋力蔵監督のスタイルが浸透しつつあるFC東京、質の高い選手をそろえて安定した成績を残しているFC町田ゼルビアの3チームか。

 降格3チームは、昇格組の水戸ホーリーホックとジェフユナイテッド千葉に加え、厳しい戦力状況の東京ヴェルディと予想。特に東京Vの城福浩監督は就任"4年目の壁"を乗り越えられるか。そこにも注目したい。

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