ペット用品ECの「ペットゴー」高収益の“コト消費”領域でM&A

ペットフード・用品のEC(電子商取引)を主力とするペットゴー<7140>は、高収益の“コト消費”領域でM&Aを進める。

2026年3月期に営業赤字へ転落する中、DTC(消費者直接取引)シフトなどで2027年3月期の営業黒字への転換を目指す一方、収益性の高いコト消費関連の企業や事業を取り込み、中長期的な収益力向上につなげる。

買収した企業や事業でECの顧客基盤を活用するなどしてLTV(顧客生涯価値)を高め、ペットライフ・プラットフォーム(ペットの飼い主に商品やサービスを提供する基盤)を構築する計画で、今後はサービス・体験型事業の比重が高まり、物販中心の事業構成が変わる可能性がある。

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営業赤字から収益構造の転換へ

ペットゴーの2026年3月期の営業損益は、前年度の2億2800万円の黒字から2億400万円の赤字に転落した。

売上高が前年度比17.8%減の74億2000万円に落ち込んだためで、ペットフードメーカーが商品の販売ルートを変更し、ペットゴーが一部商品の取り扱いを終了したことが響いた。

こうした状況を踏まえ、同社は2026年5月に公表した2026年3月期の決算短信と決算説明資料で、2027年3月期はDTCシフトを継続し、営業黒字への転換を目指す方針を示した。

具体策として、新たなDTCプレミアムフードの投入や動物病院への販路拡大、サブスク商品の品ぞろえ拡充などを進める。

さらに、2026年6月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」では、「新たな高粗利&コト消費領域の獲得」を掲げ、ECで培った顧客基盤を活用できる収益性の高い事業を対象にM&Aを検討する方針を示した。

物販のECを基盤に、サービスや体験を提供するコト消費領域へ事業を広げ、グループ全体の収益性向上を目指す。

FLAFFY、DogHuggyを相次ぎ子会社化

同社はすでにM&Aでコト消費領域への進出を始めている。

2025年4月には、ペットメディアを運営するFLAFFYを子会社化した。

FLAFFYはペット関連企業のSNSマーケティング支援や野外ペットイベントの企画などを手がけており、ペットゴーは商品情報の拡散やブランディングの強化につなげる狙いで傘下に収めた。

さらに2025年12月には、犬の預かりマッチングプラットフォームを運営するDogHuggyを子会社化した。

DogHuggyは、犬の飼い主と近所の愛犬家を結び付け、旅行や外出時の預け先を提供するサービスを展開している。

FLAFFYのメディアやイベント、DogHuggyの預かりサービスを取り込んだことで、ペットゴーの事業領域はペットフードや用品を販売する物販から、情報発信やイベント、預かりといったサービス・体験型のコト消費へ広がった。

同社はFLAFFYとDogHuggyのグループ化によるコト消費への拡大を「M&Aによる進化」と位置付け、2027年3月期を「収益構造のターニングポイント」としている。

今後は、FLAFFYのSNS運用受託営業の強化やイベントの安定運用・新規企画、DogHuggyの利用者拡大を進めるとともに、高収益領域の新規M&Aも継続して検討する。

コト消費の売上高比率は約4%に

こうしたM&Aにより、売上高に占めるコト消費の比重も高まっている。

2025年3月期は売上高90億3200万円のほぼすべてをモノ消費が占めていたが、2026年3月期はFLAFFYやDogHuggyなどのコト消費が約4%を占めるまでになった。

今後は、2027年3月期にコト消費を通じて顧客との接点を広げ、2028年3月期から2029年3月期にかけて相互送客や収益化を進める計画だ。

M&Aで高収益のコト消費領域を取り込めば、売上高に占めるコト消費の比率が高まり、物販中心の事業構成からの転換が進むことになりそうだ。

ペット用品ECの「ペットゴー」高収益の“コト消費”領域でM&A
ペットゴーの売上高構成比


文:M&A Online記者 松本亮一

ペット用品ECの「ペットゴー」高収益の“コト消費”領域でM&A
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