20代は薄毛を気にしすぎ? メンズヘルスクリニック東京院長「5人に1人は治療必要なし」

男性にありがちな悩みのひとつが“薄毛”。この悩みを抱えている人は少なくないはず。筆者の30代前半の友人に、髪が薄いように見えないのに「ハゲたくない」と何千円もするスカルプシャンプーを使っている人がいる。実は彼だけでなく、薄毛に悩む年齢は40~50代よりも、若い世代ほど気にしすぎている傾向があるようだ。


「自信が持てない」が約半数 若年層ほど高い薄毛のストレス


メンズヘルスクリニック東京が、薄毛に悩む全国20~50代の男性1,600名を対象に意識調査を行ったところ、「髪の悩み(薄毛)のストレス度を0から10であらわすとどのくらいですか」という質問に、7以上と回答した20~30代は39.4%。40代~50代の34.4%よりも5ポイントも高くなっている。
20代は薄毛を気にしすぎ? メンズヘルスクリニック東京院長「5人に1人は治療必要なし」
髪の悩みのストレス度を0から10であらわすとどのくらいですか(n=1,600)

一般的に多くの男性の薄毛の症状である男性型脱毛症になる割合は、年齢が上がるにつれて高くなっていく。若年層のほうが髪の悩みを抱えやすい原因としては、若いゆえに異性の目が気になる世代的な要因や、TVCMなどによってAGA(男性型脱毛症)という言葉が一般に浸透し、薄毛への認知・関心が高まったという社会的背景が考えられるだろう。

同院では先ほどの質問でストレス度7以上と回答した人に対して、さらに「髪の悩み(薄毛)によって日常生活で支障がありますか」と質問。その結果、20~30代の半数が「自信がもてない」と回答している。これは40~50代と比べて約15ポイントも高い結果となっている。
次いで多かったのは「他人の視線ばかり気になる」(34.3%)、「髪の毛のことばかり気にして物事に集中できない」(26.3%)と、薄毛による悩みが深刻な人のなかには、普段の生活にまで影響が出てしまっている人もいるというから驚きだ。
20代は薄毛を気にしすぎ? メンズヘルスクリニック東京院長「5人に1人は治療必要なし」
髪の悩みによって何か日常生活で支障がありますか(n=590)

しかし、メンズヘルスクリニック東京の院長で精神科医の小林一広氏は「薄毛の悩みは心の悩みと密接につながっており、薄毛によるストレスを過度に感じてしまう方も多数います。特に、20代、30代の若年層ほどその傾向が強く、当院においても来院する20代の約5人に1人は健常毛で、頭髪治療の必要はありません」と指摘。やはり、実は気にしすぎなだけという人が一定数いるようだ。


実は気にならない? 女性から見た薄毛の印象


前述の調査結果にあったように、薄毛の男性にとって「他人の視線」は悩みの種になりがちだが、薄毛に対する女性の意見はどうなのか。
同院では、薄毛を気にする全国の20~50代の女性800名を対象に、「異性の薄毛についてどのように思いますか」と質問。
結果は「特に気にならない」が38.3%と一番回答が多く、「清潔感があれば良いと思う」が29.6%と続いた。他にも「本人のキャラクターにあっていれば良いと思う」(28.3%)、「薄毛でも堂々としているので頼もしい」(21.8%)といった回答もあった。
20代は薄毛を気にしすぎ? メンズヘルスクリニック東京院長「5人に1人は治療必要なし」
異性の薄毛についてどのように思いますか(n=800)

以上のことから女性でも異性の薄毛をネガティブにとらえていない人は一定数おり、「清潔感」や「明るいキャラクター」「堂々としている」といったプラスの要素があれば、薄毛だろうとさほど気にすることはないと言えそうだ。


1人で不安を抱え込まず、まずは相談することも大切


実は本人が気にするほどネガティブな状態ではないにもかかわらず、過度な不安や心配でストレスを溜め込んではいないだろうか。まずは自身の頭髪の状態を客観的に確認することが、不安を解消する第一歩だ。

メンズヘルスクリニック東京でも、頭髪の治療においては悩みの払しょくなど心理面のケアが重要と考え、頭髪の治療と心のケアを並行して行う「リエゾン治療」を取り入れているという。リエゾン治療とは、複数の医師が連携して行うもので、身体疾病の治療を行いながら、患者の不安や悩みに寄り添い、精神的なケアを行う治療法だ。
どうしても不安が拭いきれず立ち止まってしまうなら、専門医の診察を受けて前向きな一歩を踏み出したいところだ。

・院長プロフィール


20代は薄毛を気にしすぎ? メンズヘルスクリニック東京院長「5人に1人は治療必要なし」
メンズヘルスクリニック東京 小林一広院長

小林 一広(こばやし かずひろ)
<略歴>
精神保健指定医
医療法人社団ウェルエイジング 理事長
聖マリアンナ医科大学幹細胞再生医学寄附講座講師

北里大学医学部卒業。
同大学病院にてメンタルヘルスを中心とする医療に従事する。
その後、医療社団法人ウェルエイジングを設立。頭髪治療専門の城西クリニックを東京(現:メンズヘルスクリニック東京)及び福岡(現:城西クリニック福岡)に開院すると共に国内初の総合アンチエイジングセンター『AACクリニック銀座(現:ウィメンズヘルスクリニック東京)』を2006年3月に開院。
理事長として従事する傍ら、精神科医としての経験を生かし、積極的に心身両面からの治療に取組んでいる。

・病院紹介
メンズヘルスクリニック東京では皮膚科、形成外科、精神科など複数の医師が連携をとることで、患者の不安や悩みに寄り添い、精神的なケアをしつつ頭髪治療を行っている。頭髪治療のパイオニアとして19年間の実績と経験を有し、現在では薄毛治療の「駆け込み寺」として数多くの男性患者が訪れている。

【提供:メンズヘルスクリニック東京