UVERworld ライブを見据えた“踊れる曲”「I LOVE THE WORLD」/インタビュー

■New Single『I LOVE THE WORLD』インタビュー(1/3)

10周年目の振り切り方と、1000日目の答え

現在、7月にスタートした『UVERworld LIVE TOUR 2015』真っ最中で、続けて『UVERworld “15&10”Anniversary Tour』を年内いっぱい行なうUVERworld。結成15周年&デビュー10周年を記念したツアーであり、会場はライブハウスからホール、そしてアリーナまで様々。
しかも女祭りや男祭りまであるという、てんこ盛りのツアーでもある。そんな中、8月26日にはニュー・シングル『I LOVE THE WORLD』を発表。表題曲は今回のツアーを見据えた曲で、シングル発売後からはライブナンバーの1曲として威力を発揮しているはず。ツアー後半に向け、スタジオで何やら極秘作業中のメンバー6人に、シングルに収録された3曲について、そしてデビュー前後の自分について語ってもらった。
(取材・文/長谷川幸信)

“踊れる曲”という共通意識を持ちながら、音の雰囲気やエッジ感を厳選しました(克哉)

――今年の夏も精力的にライブ活動を続けていますね。

TAKUYA∞:ホールライブ自体が久しぶりなので、ホールの感覚を思い出しつつで。

――ホールライブというのは全然違うもんなんですか? ステージに立つ機会がないと、ステージの面積とか会場の広さが違うぐらいしか思わないんですよ。だったらステージに立ってから確かめりゃいいだろ、と言われそうですけど(笑)。

克哉:なるほどね。「PRAYING RUN」に掛けてる(笑)。

信人:お客さんとの距離も違うしね。ライブハウスだったら、指定席もなくて、音が出たらすぐに暴れて盛り上がってくれるイメージがあるけど、ホールでそれと同じ温度にしようと思ったら、いろいろなことを考えて臨む必要がある気がしますね。


――なるほど。この夏のツアーでは、リリース前から「I LOVE THE WORLD」もプレイしていたんですか?

TAKUYA∞:いや、やってないです。新曲に関しては、リハでずっと音作りをしていて。ちょっと細かいバランス調整に時間が掛かってる感じですね。

――たしかにライブのことを考えると「I LOVE THE WORLD」は手強い曲ですね。シーケンス音源や各パートの音がものすごく凝縮されたアンサンブルになっているから。そもそもこの曲は、どんなひらめきから生まれたんですか?

TAKUYA∞:結成15周年、デビュー10周年のライブで踊れる曲がほしいな、ダンスチューンでいきたいなって。デモはわりとザックリ作って、メンバーみんなに肉付けしてもらった感じですね。

――“踊れる曲”という共通意識を全員で持ちながら?

克哉:そうです。サビの後に音で盛り上がれる大サビがほしいってコンセプトも最初からあって、その音色も厳選して。テーマがしっかりしていたから、一音色ごとに時間を掛けていったんです。

――でも最近は生のバンドサウンドを重視しながら作ってきた曲が多かったじゃないですか。


克哉:そうですね。でも今回は、それとは真逆の方向に振り切ってみようってコンセプトもあったから。だから方向性はすごく見えていて、あとは磨き上げるだけっていうか。音の雰囲気やエッジ感を厳選しました。

信人:パターンもいっぱい出たかな。だんだん自分らの中の正解にすり合わせていく感じで作っていきました。シーケンスとかシンセとか入っているけど、まず最初は生楽器のプレイや鼻歌から生まれていくから。

真太郎:打ち込みリズムを今までにないぐらいの割合で出して、どこまで生ドラムを入れるかっていうサジ加減を考えましたね。例えばダンスチューンというコンセプトがあっても、今までだったら徐々に生ドラムの割合が増えることが多かったんですよ。今回は最初のイメージを大事にしていきました。

――シーケンスリズムが鳴っている間、ライブでは面白おかしいことでも披露してくれるんですか?(笑)

真太郎:(笑)。でもシーケンスリズムが鳴っている時も、微妙に生ドラムも叩いているんですよ。
でもライブはライブでアレンジもちょっとしてやるつもり。

誠果:でも音数がけっこう多いので、ライブアレンジを煮詰めるのに苦戦していますね、今。CDに入っているままのシーケンスやシンセをそのままライブハウスとかホールで鳴らすと、他の楽器を邪魔してしまったり、小屋の鳴りで成立しきれないこともあって。そういう音色は削ってしまったほうが生楽器のフレーズが生きるんですよ。そういうのを見極めつつやっているけど、聴いて分かるように、ものすごい音数で(笑)。

――ヘッドフォンでCDを聴くと、あらゆる方向から音とフレーズが飛び交いますから。

誠果:そうなんですよ。それを成立させるには、なかなか……。でも、けっこういい感じにまとまってきてますよ。

UVERworld ライブを見据えた“踊れる曲”「I LOVE THE WORLD」/インタビュー
I LOVE THE WORLD【初回生産限定盤】

■ジョギングは趣味ではなくバンド活動。走るのをやめるときはバンドをやめるとき

――ギターはライブではもっと前に出す感じですか?

彰:CD自体も意外とギターは大きく鳴らしてるんですよ。打ち込み主体の音楽を聴いても、たいがい後ろにエレキギターがいるんですよね。
でもシンセと同じ帯域にいるので、パッと聴いた感じではギターがあんまり大きくないかもしれない。

――こういう振り切り方って、挑戦という意味合いもあるんですか?

彰:挑戦心も少しはあるんですけど、メンバーみんな、柔軟な考えだから楽しめている感じがあるんですよ。“こういうのも面白い、また広がる”みたいなね。すごく前向き。

信人:それで曲自体がライブでさらに育っていくと思いますね。ミュージックビデオをお客さんと一緒に撮影したんですけど、盛り上がりも凄かったですよ。こうなるやろうなって想像した以上のものを感じられました。

――あと気になったのは、歌詞の作風がちょっと変わったと思ったんです。TAKUYA∞の場合、勝負とか熱い姿勢とか、「PRAYING RUN」のほうが人柄や考え方がよく表れていると思って。「I LOVE THE WORLD」の歌詞を書くとき、何かあったのかなと思ったぐらいなんですよ。

TAKUYA∞:表題曲でこういうスタンスの詞を書くのはたしかに久しぶりかもしれないです。でもカップリング曲とか、アルバムの中の何曲かで、今までもこういうスタンスの詞もあったにはあったんですよ。
この曲ではダンスチューンであっても、ちゃんと中身があってほしいなと思いながら詞を書いてました。聴感上、響きのいい言葉を追いかけて書くときもあるんですけど、そればっかりになっても、歌う意味もなくなるだろうし。かと言って、熱過ぎて内容が濃過ぎる作文のような詞になってもね。そのバランスを取って、いい感じの詞になったと思います。

――「PRAYING RUN」のほうは、普段から走っているTAKUYA∞らしいナンバー。走っているとストイックになれたり、いろいろ考えられたりするでしょうね。

TAKUYA∞:そうですね、走っているときのことを1曲にしたかった。なぜ走っているのかと、よく聞かれるんですよ。それに対する1つの答えが曲にできたと思います。

――最高で1日に何キロぐらい走ったことがあるんですか?

TAKUYA∞:50キロです。4時間ぐらいで。

――スゲーっ! 来年の24時間テレビのランナーになったほうがいい。


TAKUYA∞:走らなくても歌えるし音楽もできるけど、走ったほうが音楽やステージにいい影響を与えるってのは明らかで。走りについて語らせたら、今から3時間は欲しいです。

――そういうことも「PRAYING RUN」にも描かれているわけですか。

TAKUYA∞:まだまだですけど、3年で1,000日間ぐらい走って、今の段階での僕の答えがこれ。もう3年走ったら変わるかもしれないけど。

――もはやジョギングは趣味でも何でもないですね。

TAKUYA∞:趣味じゃないですね。バンド活動です。走るのをやめるときはバンドをやめるときだと思う。それまでは一生、走り続けると思います。

――それにしても、他のメンバーから“走る”というワードがほぼ出たことないですね(笑)。

克哉:基本的にね、ないっすね~(笑)。でも僕もちょいちょい走ってるんですよ。走っているときに「PRAYING RUN」を聴いたこともあって、やっぱいい曲やなって思いました。走っているときの呼吸が入っているのもいいなって。生々しさと臨場感、リアルさが、曲の始まりから伝わるっていう。

――インタビュー2へ

UVERworld ライブを見据えた“踊れる曲”「I LOVE THE WORLD」/インタビュー
I LOVE THE WORLD【通常盤】

≪リリース情報≫
28th Single
『I LOVE THE WORLD』
2015.08.26リリース

【初回生産限定盤】CD+DVD
SRCL-8895~96 / ¥1,574(税抜)
【通常盤】CD
SRCL-8897 / ¥1,204(税抜)

[収録曲]
1. I LOVE THE WORLD
2. PRAYING RUN
-Memorial track-
3. CHANCE!04
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
from KING'S PARADE at Yokohama Arena Live Special Multi Angle
7th Trigger
Wizard CLUB
UVERworld KING'S PARADE at Yokohama Arena Trailer

≪ツアー情報≫
【UVERworld LIVE TOUR 2015】
2015年8月30日(日)宮崎市民文化ホール
2015年9月2日(水)国立代々木競技場第一体育館
※UVERworld 結成15周年&デビュー10周年記念LIVE
2015年9月3日(木)国立代々木競技場第一体育館
※UVERworld 結成15周年&デビュー10周年記念LIVE
2015年9月5日(土)国立代々木競技場第一体育館
※QUEEN'S PARTY(女祭り)
2015年9月6日(日)国立代々木競技場第一体育館
※QUEEN'S PARTY(女祭り)
2015年9月9日(水)佐賀市文化会館
2015年9月12日(土)神戸ワールド記念ホール
※UVERworld 結成15周年&デビュー10周年記念LIVE
2015年9月13日(日)神戸ワールド記念ホール
※KING'S PARADE(男祭り)

【UVERworld “15&10”Anniversary Tour】
2015年9月24日(木)25日(金)Zepp Fukuoka ※9/25 誠果生誕祭
2015年9月28日(月)仙台Rensa
2015年9月30日(水)・10月1日(木)Zepp Nagoya
2015年10月3日(土)4日(日)高松オリーブホール
2015年10月6日(火)7日(水)Zepp DiverCity
2015年10月12日(月・祝)なんばHatch
2015年10月15日(木)16日(金)Zepp Sapporo
2015年10月31日(土)11月1日(日)広島グリーンアリーナ
2015年11月5日(木)沖縄ミュージックタウン音市場 ※真太郎生誕祭
2015年11月21日(土)22日(日)真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
2015年11月28日(土)29日(日)サンドーム福井
2015年12月5日(土)6日(日)静岡エコパアリーナ
2015年12月12日(土)13日(日)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
2015年12月16日(水)17日(木)大阪城ホール
2015年12月21日(月)横浜アリーナ ※TAKUYA∞生誕祭
2015年12月25日(金)日本武道館 ※Premium Live on X'mas 2015
2015年12月30日(水)31日(木)マリンメッセ福岡

≪関連リンク≫
UVERworld オフィシャルサイト
エキサイトミュージック インタビュー掲載記事一覧
excite music official Twitter
excite music official Facebook
excite music official YouTube channel
編集部おすすめ