
■加藤ミリヤ/New Album『LIBERTY』インタビュー(1/4)
『LIBERTY』は『LOVELAND』よりもっと超越した感があって。
加藤ミリヤがオリジナルとしては約2年ぶりとなるニューアルバム『LIBERTY』を完成させた。今回は12曲ものアルバム新録曲を含む過去最多の17曲入り。新顔から馴染みまで幅広い顔ぶれのトラックメイカーを揃え、曲調もフォーク、ロック、EDM、トラップ、エレクトロニカ、R&B等々、実に多くの個性によって構成される一枚となった。しかし、その多彩さゆえ、まとまりのない印象を感じたのも事実。そこで今回は、なかなか掴みづらいアルバムの本質を探るため、筆者の推論を本人にぶつけながらインタビュー。本作に通底する気分やミリヤの潜在意識を解き明かしていく。
(取材・文/猪又 孝[Do The Monkey])
「リップスティック」で自分とファンの思いが合致して、自由になれた
――アルバム制作にあたり、今回はどんなことにこだわったり、気をつけたりしていましたか?
ミリヤ:新しい視点で物事を捉えて歌詞を書くことと、新しい視点でメロディーを書くことですね。サビは必ず盛り上がるとか、そういう曲作りのセオリーから脱したかったんです。実際そうしたら思いつくメロディーが変わっていったし、それをとことん追求していきました。でも、それを如何にリラックスしてやるかっていうところも大事で。そこをいちばん気をつけてましたね。

――作詞の新しい視点というのは、テーマの着眼点ですか? それとも歌詞の書き方や描写手法を新しくしたかったということ?
ミリヤ:両方ですね。たとえば「天国のドア」は、パッと見、重々しい歌詞と思うかもしれないけど、私の中では家のドアなんです。好きな人と暮らしている部屋に帰ってきてドアを開けると、そこはもう2人だけの世界で、誰にも脅かされない神聖な場所だと思うっていう歌詞で。
――「天国」と聞くと死を連想しちゃいがちだけど、部屋に「ただいまー」って帰ってきたくらいのライトな感覚で書いてると。
ミリヤ:そう。さらにその先にあるドアは死なんだけど、そこは別に想像させなくてもいいっていう書き方をしていて。
――視座が二重構造ってことだよね。「MIRROR MIRROR」もそういうタイプの曲ですか? これは鏡に映る自分に向かって問いかけている曲かと思ったんだけど。
ミリヤ:そうじゃないんですよ。これもカップルの曲で、日常の何気ない瞬間……たとえば2人並んで歯磨きしてるときとか、鏡越しに相手と目が合うと自分を見ているようだっていう歌詞なんです。というのは、私自身が自分と同じ価値観を持っている、自分と似てるなって思う人じゃないと一緒にいられないので。そうすると鏡に映る相手が自分に見えてくるっていう。

――『LIBERTY』というアルバムタイトルは、どんな思いから付けたんですか?
ミリヤ:Freedomは人類に平等に与えられている、みんなが元々持っている自由。でもLibertyは困難を乗り越えて勝ち取った自由っていう意味があるんです。だから、自由の女神像もStatue of liberty。今回はそういうイメージなんです。何かを掲げている感じ。
――何かに対する勝利宣言ってこと?
ミリヤ:自分に(笑)。結局そこだなって思えたことが良かったなって。「This is my party」という曲でも歌ってるけど、自分の最大の敵は自分。どうやって自分に囚われすぎないようにするか、自分の弱い心に打ち勝てるかって突き詰めて考えていくと、人のことが気にならなくなるし、自分自身がどう感じてるかが大事だなって思ったんです。

――アルバム書き下ろし曲には、そういう自己啓発系、自己発揚系の曲が多いですよね。
ミリヤ:気がついたらそうなってたんです。
――だけど、最後に孤独感が強い「リップスティック」を置いたのはなぜ?
ミリヤ:今回のアルバムのタームで、「リップスティック」が書けたことがLibertyという発想に繋がっていったんです。「リップスティック」は、ファンの子たちが「こういう曲を待ってた!」って思う曲を書こうと決めて、考えに考え抜いて何回も書き直して作った曲なんです。それが出来て、結果、ファンの子が「こういう曲を待ってた」って言ってくれて、本当に自分とファンの思いが合致したと思えたんですね。それができたから自由になれたというか。この先の自由を感じられたキッカケになった曲なので、最後に入れたかったんです。
――インタビュー2へ

≪動画コメント≫
≪リリース情報≫
New Album
『LIBERTY』
2016.03.02リリース
【初回生産限定盤】
SRCL-8981~2 / ¥3,600(税抜)
※スペシャルポストカード20枚セット封入
【通常盤】
SRCL-8983 / ¥3,000(税抜)
[収録曲]
1. LIBERTY
2. FUTURE LOVER-未来恋人-
03. Want You Back
4. うたかたの日々05. WANNA BE
6. This is my party
7. MIRROR MIRROR
8. 天国のドア
9. 少年少女
10. CLIMAX
11. BABYLON
12. FASHION
13. 女神の光 feat. 牧宗孝(MIKEY from 東京ゲゲゲイ)
14. Memories
15. ピースオブケイク―愛を叫ぼう― feat. 峯田和伸
16. H.I.K.A.R.I.
17. リップスティック
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
1. MILIYAH ALBUM SPECIAL INTERVIEW
2. 少年少女(Music Video)
3. ピースオブケイク―愛を叫ぼう― feat. 峯田和伸(Music Video)
4. リップスティック(Music Video)
5. FUTURE LOVER-未来恋人-(Music Video)
≪ツアー情報≫
【加藤ミリヤ “DRAMATIC LIBERTY” TOUR 2016】
2016年4月14日(木)千葉 市原市市民会館
2016年4月16日(土)富山 オーバード・ホール
2016年4月17日(日)長野 ホクト文化ホール
2016年4月23日(土)香川 アルファあなぶきホール 大ホール
2016年4月25日(月)京都 ロームシアター京都
2016年5月1日(日)長崎 長崎ブリックホール 大ホール
2016年5月3日(火・祝)福岡サンパレス
2016年5月4日(水・祝)福岡 福岡サンパレス
2016年5月7日(土)熊本 市民会館崇城大学ホール(熊本市民会館)
2016年5月8日(日)宮崎 宮崎市民文化ホール
2016年5月13日(金)鳥取 米子コンベンションセンター BiG SHiP
2016年5月15日(日)広島 広島文化学園HBGホール
2016年5月17日(火)岡山 倉敷市民会館
2016年5月20日(金)宮城 仙台サンプラザホール
2016年5月28日(土)静岡 静岡市民文化会館 大ホール
2016年5月29日(日)三重 四日市市文化会館 第1ホール
2016年6月2日(木)石川 本多の森ホール
2016年6月4日(土)愛知 名古屋国際会議場センチュリーホール
2016年6月10日(金)青森 リンクステーションホール青森
2016年6月12日(日)福島 郡山市民文化センター 大ホール
2016年6月17日(金)北海道 帯広市民文化ホール 大ホール
2016年6月18日(土)北海道 ニトリ文化ホール
2016年7月24日(日)大阪 大阪城ホール
2016年8月4日(木)埼玉 さいたまスーパーアリーナ
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