渋くて苦い緑茶をガツンと飲みたいときは、熱いお湯でいれ、緑茶のまろやかなコクを楽しみたいときは、ぬるめのお湯でいれる。家で緑茶を飲むとき、記者は気分や体調で、急須に注ぐお湯の温度を変える。
ちょうどそんな感覚で、ペットボトル入りの緑茶も選べるようになった。6月23日に発売された、もう一つの「綾鷹」。『綾鷹まろやか仕立て』である。オリジナルの「綾鷹」と、どれほど味わいが違うのか、さっそく飲み比べてみた。

まず何より、見るからに色が違う。オリジナルの「綾鷹」が濃い色なのに対し、新商品『綾鷹まろやか仕立て』は色が薄い。色だけ見ると、「綾鷹」をただ薄めただけのように見える。しかし飲んでみると、そう単純でないことが明白だ。

色が違う以外は、ボトルに記された原材料名も、内容量も成分表示もすべて同一。
しかし口に含むと、オリジナルの「綾鷹」が味が濃く、苦みと渋みがしっかり口に残る感じなのに対し、『綾鷹まろやか仕立て』の方は、緑茶の香りが感じられのに、苦みが後味として残らない。
好き嫌いもあるだろうが、ぬるめのお湯でいれる緑茶が好きな記者は、『綾鷹まろやか仕立て』が好みにあっている。

もともと「急須でいれたような、にごりの旨み」を謳い文句に、美味しい緑茶ブランドを確立してきた、日本コカ・コーラ(東京・港区)の「綾鷹」。2007年の発売開始以来、今回が初めての新フレーバーのリリースである。
美味しい緑茶を消費者にしっかりと定着させたうえで、いれる温度差による微妙な味わいの違いを打ち出してきた形である。それが「甘みとすっきりの黄金バランス」なのだそうだが、記者には、そう簡単に言い切れない旨みが、この『綾鷹まろやか仕立て』にはあるように感じられる。
これ以上は、ぜひ読者の皆さんも、ご自分の口でお試しあれ。525ml入りペットボトルで税別140円。